日本臨床外科学会雑誌
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66 巻, 8 号
選択された号の論文の53件中51~53を表示しています
  • 見市 昇, 村上 敬祥, 中川 賀清, 渡邉 貴紀
    2005 年 66 巻 8 号 p. 2049-2052
    発行日: 2005/08/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    Mesh plug法で手術され,約4年後に再発した内鼠径ヘルニアに対して腹腔鏡下修復術を施行した.ヘルニア門がplugと恥骨の間にみられる内鼠径ヘルニアで, plugを摘出後に鼠径管後壁と大腿輪全体をinlay meshで修復した.前回の手術瘢痕のため腹膜の剥離は困難であったが,後腹膜側のintactな腹膜を広く剥離してカーテン状に挙上してinlay meshを被った.自験例からもonlay patchは恥骨結節で固定する必要があると考えられた.
  • 横井川 規巨, 米倉 康博
    2005 年 66 巻 8 号 p. 2053-2055
    発行日: 2005/08/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    症例は60歳,男性で左腎部に発赤,腫脹を認め受診した.左腎部に直径2cm大の感染性アテロームを認め切開・排膿し摘出した.その後,外来で処置を続けていたが自己の判断で受診せず,最終受診より3日後,左大腿部の広範囲に発赤,腫脹,疼痛を認めたため入院加療を行った.入院後,抗生剤の加療を行ったが腫脹,疼痛は改善せず腰痛麻酔下に大腿部切開し壊死組織の除去を行った.血糖コントロールが不良であり長期に及ぶ加療が必要と判断されたが,徐々に大腿部の肉芽は形成され,発赤,疼痛なども認められず退院となった.糖尿病に合併した壊死性筋膜炎はしばしば重篤化し致死率も高く,適切な全身管理が必要である.文献的考察を加えて報告する.
  • 上野 剛, 臼井 由行, 澤田 芳行, 木林 透, 高杉 美紀子
    2005 年 66 巻 8 号 p. 2056-2059
    発行日: 2005/08/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    乳癌の多発骨転移による左下肢麻痺に対し,緊急脊椎圧迫除去術および薬物療法により,歩行が可能となった1例を経験したので報告する.症例は73歳,女性. 1999年11月前医で乳癌と診断され, Bt+Axを施行された. T4bN1M1 (OSS) Stage IV. 病理組織はScirrhous carcinoma, n1(+), ER+, PGR+であった.術後ホルモン化学療法を施行された. 2002年8月より骨転移による背部痛のためMSコンチンが開始された. 10月5日左下肢麻痺が出現したため, 10月8日当院に搬送された.両下肢の腱反射亢進を認めた.脊椎MRIにて乳癌の多発骨転移,頸椎および胸椎の脊髄神経の圧迫像を認め,脊椎圧迫除去および後方固定術を施行した.術後MPAおよびビスフォスフォネートを使用した.神経症状は徐々に回復し歩行可能となった. MSコンチンを減量中止した.現在2年が経過しているが,自宅にて歩行されている.
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