日本臨床免疫学会会誌
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6 巻, 1 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • とくに日本の現状について
    松本 脩三, 崎山 幸雄, 常田 ひろみ, 高橋 豊
    1983 年 6 巻 1 号 p. 1-13
    発行日: 1983/02/28
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 昇
    1983 年 6 巻 1 号 p. 14-22
    発行日: 1983/02/28
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    インターフェロン(IFN)は, NK, K細胞や細胞障害性T細胞などの細胞障害能を増強し, H-2, HLA, β2-ミクログロブリンなどの膜表面への発現を亢進させ,さらに, IgG-Fcレセプター(Fcγレセプター)保有リンパ球数を増加させるなど,リンパ球の機能や膜抗原,レセプターなどに影響を及ぼす重要な調節因子の1つである.
    今回, IFNによるFcγレセプター保有リンパ球数増加の機序を解明する目的で, 125I-IgG-Fcを用いたヒト末梢リンパ球のラジオレセプターアッセイを行なった.その結果, IFN 500単位/ml添加, 3時間前培養することにより,リンパ球表面のFcγレセプター数は対照の2倍に増加したが, IgG-FcとFcγレセプターの結合定数に変化はなかった.このことから, IFNは, IgG-FcとFcγレセプターの結合力を強めるのではなく, Fcγレセプター数を増加させることにより, Fcγレセプター保有リンパ球数を増加させることが明らかになった.
  • 大原 守弘, 五十嵐 哲, 小橋 主税, 白土 雅美, 宮田 昌之, 熊川 宏美, 佐久間 博史, 七宮 実, 吉田 浩, 粕川 禮司
    1983 年 6 巻 1 号 p. 23-31
    発行日: 1983/02/28
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    ヒト末梢血リンパ球の各種mitogenによる刺激反応に単球が必要であることは知られている.今回Con A誘導サプレッサーT細胞の機能発現に単球が必要であり, Tリンパ球数の5-10%の単球含有時に最大の機能が発現されることが認められた.次に変性IgGはCon A誘導サプレッサーT細胞の機能発現に対し,単球への作用を介して抑制的に,またTリンパ球に直接作用して,増強的に作用することが認められた.
    さらにSLEおよびRA患者の単球は, Con A誘導サプレッサーT細胞の機能発現補助力が低下していることが認められた.
  • 阿部 好正
    1983 年 6 巻 1 号 p. 32-39
    発行日: 1983/02/28
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    健康小児のK-cell populationをマイクロプレート法にて測定し健康成人値と比較した.また小児白血病およびJRA患児のK-cell populationの検討を行った.健康小児16例の値は5.75±1.78%(M±SD)であった.健康成人12例の値は6.42±1.56%で両者に有意差は認めなかった.白血病患児13例における値は2.55±1.36%で健康小児値と比べ有意差(P<0.001)を認め,また再発を繰り返している難治症例は更に有意な低値を示した. JRA患児13例の値は4.55±2.48%で健康小児値と有意差を認めなかった.
    つぎに白血病患児血清およびaggregated IgG中での正常リンパ球のpreincubation後に, K-cell populationに与える影響を検討したところ,いずれも対照に比べ有意な低下を認めた.
    結論:小児白血病のK-cell populationは低値を示し,難治症例では更に有意な低値であった.また白血病患児血清はK-cell populationを低下させ, K-cellのFc-receptorをブロックする因子の存在が示唆された.
  • 伊東 俊夫, 冨田 誠人, 松本 純治, 磯部 敬, 藤田 拓男, 山内 康平
    1983 年 6 巻 1 号 p. 40-46
    発行日: 1983/02/28
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    これまでほとんど報告されていないバセドー氏病,潜在性尿細管性アシドーシス(RTA)を合併したSjögren症候群を経験したので報告する.症例は46歳,女性.動悸,両下肢痛にて昭和53年11月入院.脈拍104/分,整.眼球突出なし.び漫性甲状腺腫.右下顎腺腫大あり.胸部X-Pで肺線維症あり.動脈血ガス分析でアシドーシスなし. polyclonalなγ-グロブリン血症あり. RA因子陰性.抗マイクロゾーム抗体,抗サイログロブリン抗体,抗DNA抗体,抗RNP抗体,抗Sm抗体は陽性.シルマー試験,ガム試験は著明な低下. sialographyはapple-tree pattern.下口唇生検はchronic sialadenitisの像.甲状腺機能はトリオソルブ, T4, I131摂取率は共に高値.甲状腺シンチは両葉び漫性腫大.右甲状腺生検では,軽度上皮乳頭状増生あり. NH4Cl負荷試験ではpHは5, 592以下に下らず,尿酸性化障害を認めた. Sjögren症候群-バセドー氏病-RTAは同じ自己免疫の基盤から発生した可能性も考えられる.
  • 早川 浩, 小林 登, 矢田 純一
    1983 年 6 巻 1 号 p. 47-54
    発行日: 1983/02/28
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    厚生省特定疾患調査研究班「免疫不全症候群」によるわが国の原発性免疫不全症候群症例調査登録に小児伴性無ガンマグロブリン血症として登録された症例は,昭和57年5月20日現在62例であり,全症例584例中10.6%に相当した.
    これらの症例につき,登録資料に基づき,家族歴,発病年齢と診断年齢,予後,主な臨床症状ことに感染症,主な検査所見等につきそれぞれまとめて述べた.
    また,各症例の本症である確実度について,家族歴と主な検査所見から推定する方法を考案し,各症例について検討した結果, 24例(38.7%)が本症である確実度が高く, 20例(32.3%)では可能性があるが,他の18例(29.0%)は本症とするのは不適当あるいは資料不足であるものと判定した.
  • 石岡 伸一, 高石 雅敏, 松阪 茂, 柳田 実郎, 大成 浄志, 山木戸 道郎, 西本 幸男
    1983 年 6 巻 1 号 p. 55-59
    発行日: 1983/02/28
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    For the purpose of preventing carcinogenesis, we have given Nocardia rubra Cell Wall Skeleton (N-CWS) to the retired workers of the Okunojima Poison Gas Factory since four years ago. To see a part of NK cell or K cell played in the action of N-CWS, 200 μg of N-CWS was. administered to the 16 retired workers, and changes on activities of NK cells, ADCC, PHA induced cytotoxicity (PHA-I. C.) and PHA response were studied. The NK cell activity against K-562 was examined by the 51Cr release assay and the activities of NK cells as well as ADCC and PHA-I. C. against T-24 were measured by the 3H-proline assay.
    The NK cell activity against K-562 as well as ADCC activity against T-24 indicated a significant increase two weeks after administration of N-CWS, which then gradually reduced in 12 weeks to the before level. On the other hand, no significant change was observed with PHA-I. LC. activity and PHA response.
    From the above data it is noted that the activities of NK cell and ADCC are augmented by administration of N-CWS.
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