日本臨床免疫学会会誌
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25 巻, 2 号
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  • 三村 俊英
    2002 年 25 巻 2 号 p. 147-155
    発行日: 2002/04/30
    公開日: 2009/02/13
    ジャーナル フリー
  • 吉村 了勇, 岡本 雅彦, 秋岡 清一, 中村 憲司, 牛込 秀隆, 門谷 弥生, 大森 吉弘
    2002 年 25 巻 2 号 p. 156-169
    発行日: 2002/04/30
    公開日: 2009/02/13
    ジャーナル フリー
  • 小笠原 壽恵, 安山 雅子, 川内 喜代隆
    2002 年 25 巻 2 号 p. 170-176
    発行日: 2002/04/30
    公開日: 2009/02/13
    ジャーナル フリー
    症例は74歳女性. 1990年びまん性混合型リンパ腫にて化学療法を受けた. 1998年2月腰痛を主訴に近医受診, M蛋白を指摘され3月当科入院.血清総蛋白9.79/dl, IgG 4530mg/dl,血清免疫電気泳動でIgG, κ, λtypeのM蛋白を検出した.骨髄穿刺検査で異型性のある形質細胞を約25%認め,免疫染色でIgGおよびκ, λが何れも陽性を示したことからκ, λのbiclonalityを示すIgG型多発性骨髄腫と診断した. IgGのサブタイプではIgG 1 56%, IgG 2 43%とほぼ同量みられ,免疫グロブリン重鎖CDR 3領域の検討で複数のクローナリティーを示したことから2種類のクローンの存在が示唆された. MP療法を施行したがminor responseであり,経過中angioimmunoblastic T-cell lymphoma (AILD)を合併した.本例はbiclonal light chainを示す稀な骨髄腫であり,リンパ腫を合併するなど免疫グロブリン産生機序のみならず腫瘍の発生機序を考える上で興味ある症例と考えられた.
  • 多田 芳史, 尾上 祐行, 小荒田 秀一, 鐘江 大, 牛山 理, 鈴木 憲明, 青木 茂久, 大田 明英, 長澤 浩平
    2002 年 25 巻 2 号 p. 177-183
    発行日: 2002/04/30
    公開日: 2009/02/13
    ジャーナル フリー
    症例は56歳,男性.労作時息切れと両側の胸水貯留で発症し, CTにて縦隔下部の胸部大動脈周囲から後腹膜の腫瘤と両側胸膜の肥厚を指摘された. CRP高値,血沈促進, IgG高値を認め,肺活量は著明に減少していた.縦隔,胸膜の生検では,腫瘤は脂肪組織と線維組織からなり,軽度の細胞浸潤を認めた.以上の所見より特発性線維性縦隔炎と診断した.プレドニゾロン40mg/日投与により炎症反応は陰性化したが, CTでの腫瘤のサイズはごくわずかに縮小したのみで,胸水の量や肺活量には変化を認めなかった.
  • 宮前 多佳子, 今川 智之, 片倉 茂樹, 森 雅亮, 横田 俊平, 安井 清, 相原 雄幸
    2002 年 25 巻 2 号 p. 184-190
    発行日: 2002/04/30
    公開日: 2009/02/13
    ジャーナル フリー
    診断に際し苦慮した結果,心筋生検にて確定診断した結節性多発動脈炎(polyarteritis nodosa: PN)の1女児例を経験した.本症例は発熱・皮疹にて発症,白血球数・CRPの上昇を認めたが臨床症状・検査所見ともに非特異的でありステロイド薬にて一時的な抑制効果を得たものの,病態の把握は不可能であった.入院より40日後に労作時胸痛が出現.心電図にてST-Tの上昇と低電位,超音波にて心嚢液の貯留を, CK・CK-MB・アルドラーゼ・心筋トロポニンT・心室筋ミオシン軽鎖-I等の心筋由来の酵素と白血球数・CRP・AST・LDHの急上昇を認め,血管炎症候群とくに多発動脈炎を考え,その再燃による冠動脈障害および心膜炎,心筋障害と臨床診断した.診断確定のため心筋生検を行い,心筋筋線維への多核巨細胞の浸潤,心筋細胞の壊死を認め, PNの診断が確定した.診断確定により,また再燃時には胸痛の増悪, AST/LDH/CKの上昇が急速進行性であったため,治療の即効性を狙い血漿交換(PE)療法とシクロフォスファミド・パルス療法(IVCY)の併用療法を導入した.発症より血漿交換療法とシクロホスファミド・パルス併用療法の導入により炎症抑制に安定した効果を得て,最終的に後遺症として僧帽弁閉鎖不全症を遺したが,その後再燃なく6力年を経過し,ステロイド薬の減量維持に成功した.
  • 渡邉 眞言, 藤本 隆, 岩野 正之, 椎木 英夫, 中村 忍
    2002 年 25 巻 2 号 p. 191-198
    発行日: 2002/04/30
    公開日: 2009/02/13
    ジャーナル フリー
    症例は, 61歳の女性であり,家族歴では娘(長女)にグレーブス病,娘(三女)に橋本病と全身性エリテマトーデスがある. 1988年に顕微鏡的血尿のために腎生検が施行され, IgA腎症と診断された.また,同時期に血小板減少も指摘されていた. 1992年8月末から眼球および口腔内乾燥感を自覚しており,シルマー試験とローズベンガル試験の陽性,および唾液腺造影所見でdestructive patternから原発性シェーグレン症候群(SS)と診断された. 1995年頃から四肢に紫斑が出現した.血小板減少の原因は, PAIgGの高値から特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の合併も診断された.
    しかし,血小板数が5万以上であり,出血症状も軽度であることから,副腎皮質ステロイドは投与されていない.以上,本例は, ITPとIgA腎症を合併した興味深い原発性SS例と思われた.
  • 本間 理英, 中野 純一, 山下 直美, 岡 輝明, 大田 健
    2002 年 25 巻 2 号 p. 199-204
    発行日: 2002/04/30
    公開日: 2009/02/13
    ジャーナル フリー
    70歳の女性.平成11年10月より乾性咳漱を契機に近医にて胸部異常影を指摘され精査目的で当院に紹介入院となった.入院時には軽度の低酸素血症を示すも自覚的には症状なく,他覚的にも炎症所見などは認めなかった.入院後に施行した経気管支肺生検ではリンパ球の集簇を認めるも確定診断に至らず,胸腔鏡下肺生検を施行した.その結果胞隔の肥厚と異型性は強くはないものの核のくびれを有するリンパ球を主体とした細胞浸潤を認めた.さらにリンパ球浸潤の強い病変部ではリンパ濾胞の形成および細気管支粘膜内や血管壁への浸潤を認めた.以上よりリンパ増殖性疾患のなかでもlow grade malignancyの疾患としてlymphomatoid granulomatosis (LYG)が最も考えられた.さらにその組織を用いたnested PCR法によるDNA解析により免疫グロブリンのH鎖, IgJHの再構築を確認することができた.以上より本症例はKatzensteinらによりされているLYGはBcell lymphoma with T cell rich backgroundとの概念に一致するものと考えられた.さらに一般にLYGの約半数は悪性の経過をとることが報告されているが,本症例では未治療でβ2マイクログロブリン,可溶解性IL-2レセプターが,チミジンキナーゼなどが低下するとともに肺野陰影も改善している.このことは本症例の悪性度が低くかつ自然経過として軽快している可能性を示していると考えられ,その臨床経過としても極めてまれなLYGの症例と考えられ,貴重な症例と考えられる.
  • 青木 昭子, 大野 滋, 上田 敦久, 萩原 恵里, 辻 隆, 出口 治子, 三角 緑, 佐々木 哲雄, 池澤 善郎, 稲山 嘉明, 井上 ...
    2002 年 25 巻 2 号 p. 205-211
    発行日: 2002/04/30
    公開日: 2009/02/13
    ジャーナル フリー
    アミロイドL蛋白が限局性に沈着した皮膚結節性アミロイドーシス(LCNA)を合併した原発性シェーグレン症候群の女性2例を報告する.
    症例1: 70歳,女性.関節痛,発熱,耳下腺腫脹のため当科受診.原発性シェーグレン症候群と診断した. 3年後右大腿に褐色小結節,両下腿に黄褐色小結節が出現.左下腿の皮膚生検にて真皮全層に抗L鎖(λ)抗体陽性アミロイドの沈着とその周囲にリンパ球と形質細胞の浸潤を認めた.症例2:51歳,女性.腰部皮疹の生検にて真皮にアミロイド沈着が認められ当科紹介.口腔および眼乾燥感あり,原発性シェーグレン症候群と診断した. 2例とも小唾液腺生検でリンパ球と形質細胞の浸潤著明であったが,アミロイドの沈着は認めなかった.また血清M蛋白陰性,尿中B-J蛋白陰性.全身性アミロイドーシスは否定的でLCNAと診断した.
    原発性シェーグレン症候群ではB細胞系のリンパ増殖性疾患を合併することが多いが,アミロイドーシスでもアミロイド沈着周囲に形質細胞の増殖が見られることがあり,シェーグレン症候群とLCNAの関連を示唆する症例と考え報告した.
  • 近藤 啓文, 岡田 純
    2002 年 25 巻 2 号 p. 215-226
    発行日: 2002/04/30
    公開日: 2009/02/13
    ジャーナル フリー
  • 厚生省特定疾患対策研究事業平成13年度研究報告概要
    小林 千益, 高岡 邦夫
    2002 年 25 巻 2 号 p. 227-232
    発行日: 2002/04/30
    公開日: 2009/02/13
    ジャーナル フリー
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