日本臨床免疫学会会誌
Online ISSN : 1349-7413
Print ISSN : 0911-4300
ISSN-L : 0911-4300
4 巻, 2 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 高月 清
    1981 年 4 巻 2 号 p. 63-67
    発行日: 1981/04/30
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
  • 小花 光夫, 美田 誠二, 河野 通律, 松岡 康夫, 入交 昭一郎, 藤森 一平, 福田 純也, 高田 肇, 此枝 義記, 関口 進
    1981 年 4 巻 2 号 p. 68-75
    発行日: 1981/04/30
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    目 的: SLE患者のHLA抗原に関する報告はすでにかなりみられるが, DR抗原に関する報告は数少なく,本邦ではいまだみられない.今回われわれはSLE患者におけるHLA抗原をDR Iocusを含めて検索した.
    対象ならびに方法:対象はSLE患者34名で,健康日本人51名をコントロールとした. HLA抗原の検索はTerasakiのlymphocyte microcytotoxicity testによった.
    成 績: 1) HLA-BW 35の抗原頻度が蛋白尿陽性SLE患者(14例)では50.0%で,コントロール(11.8%)に比べ増加傾向を示した. HLA-BW 55は蛋白尿陰性SLE患者(20例)では35.0%で,コントロール(5.9%)に比べ増加傾向を示した.
    2) HLA-DRW 9の抗原頻度がSLE患者では52.9%を示し,コントロール(19.6%)に比べ有意の増加を示した.
    3)抗RNP抗体陽性のSLE患者10例ではMT 3が全例検出された.
    4) SLE患者ではHLA-BW 61-DRW 9のHaplotypeに連鎖不平衡が認められた.
  • 2.血小板抗体の巨核球へのin vivo局在とそのサブクラスならびに骨髓リンパ球および脾リンパ球の血小板刺激によるIgG産生について
    蔵 和夫, 畔柳 武雄
    1981 年 4 巻 2 号 p. 76-81
    発行日: 1981/04/30
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    The in vivo localization of anti-platelet antibodies on the bone marrow megakaryocytes and its subclass were studied in SLE and ITP by means of the peroxidase labeled antibody method. The in vivo IgG production by bone marrow and splenic lymphocytes by platelets stimulations was also examined in ITP and SLE.
    The in vivo localization of IgG on the bone marrow megakaryocytes was positive in 5 out of 6 patients with ITP. Its subclass was IgG3. The in vivo localization of IgG was demonstrated only in one of 7 patients with SLE and its subclass was IgG1. Bone marrow and splenic lymphocytes produced IgG in vivo by the stimulation of platelets.
  • スルホ化ヒト免疫グロブリンによる百日咳の治療成績
    宇理須 厚雄, 片桐 雅博, 佐藤 千寿子, 岡田 純一, 松岡 道子, 松岡 宏, 鳥居 新平
    1981 年 4 巻 2 号 p. 82-89
    発行日: 1981/04/30
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    百日咳患児(89名,男:女=40: 49)をスルホ化ヒト免疫グロブリン(S-GG, 100~120 mg/kg点滴静注)と抗生物質との併用群(37名,男:女=15: 22)と,抗生物質単独投与群(52名,男:女=25: 27)とに分けて,咳改善度とリンパ球減少率とを比較した結果,いずれの場合にもS-GG併用投与群の方が有意に優れていた.これらの結果は,免疫グロブリン製剤の一種であるS-GGと抗生物質との併用投与は百日咳の治療法として有効であり,また, S-GG併用投与群の方がリンパ球減少率が大きいことから,その作用機序の一つとして百日咳菌が産生する白血球あるいはリンパ球増多因子に対する中和能がS-GG中に存在することが示唆された.
  • 免疫グロブリン製剤の百日咳菌白血球増多因子活性ならびにヒスタミン増感因子活性に対する中和作用
    宇理須 厚雄, 片桐 雅博, 佐藤 千寿子, 岡田 純一, 松岡 道子, 松岡 宏, 神戸 俊夫, 近藤 譲, 鳥居 新平
    1981 年 4 巻 2 号 p. 90-97
    発行日: 1981/04/30
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    正常ヒトプール血漿から作製した免疫グロブリン製剤(ガンマ・グロブリン(GG),スルホ化ガンマ・グロブリン(S-GG), pepsin処理ガンマ・グロブリン(P-GG))が,百日咳菌の培養上清から作製した粗LPFに存在する白血球増多因子(LPF)活用とヒスタミン増感因子(HSF)活性とを中和することができるか否かをマウスを用いて検討した.その結果,いずれの製剤にも, LPF活性, HSF活性に対する中和能が認められた.さらに,粗LPF注射後, 8時間後にS-GGを投与してもLPF活性を中和することができ, 24時間後では軽度となった. HSF活性に対する中和能もほぼ同様の傾向であった.
    counter-immunoelectrophoresisによって3種類の免疫グロブリン製剤と粗LPFとの間に沈降線が観察された.
    以上の結果は,免疫グロブリン製剤中に, LPF, HSFに対する中和抗体が存在することを示唆する.
  • 1.抗SLO活性を示すM-蛋白の研究
    橋本 正勝, 河野 均也, 熊坂 一成, 土屋 達行, 土屋 俊夫
    1981 年 4 巻 2 号 p. 98-105
    発行日: 1981/04/30
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    M-蛋白の示すASO活性が真の抗体活性であるか否かを明確にすることとRantz-Randall (R・R)法と受身凝集反応法の解離の原因を明らかにすることを目的に検討し以下の結果ならびに結論を得た.
    (1) R・R法における反応順序によってM-蛋白のASO活性は大きく変動し, M-蛋白の示す高ASO活性はSLOに対する直接作用の結果であると判断された.
    (2) M-蛋白の示すASO活性はH, L各鎖に分断されることによってほとんど完全に消失し,再結合によって約50%の回復をみた.
    (3) M-蛋白結合Sepharose columnによってSLOは特異的に吸収された.また, M-蛋白は還元型SLOに対して酸化型SLOの約10倍の反応性を示した.
    (4) SLOの溶血活性は56°C, 30分の加温処理で完全に失なわれた.
    (5) 低温下で調製したSLO結合赤血球の溶血阻止試験の結果から,症例1のM蛋白はSLOの溶血活性部位ないしはその近傍の抗原決定基に対する抗体であると判断きれた.
    (6) 以上の検討結果から, M-蛋白の示す高ASO活性は真の抗体活性であり, R・R法と受身凝集法の解離の原因はR・R法に使用されるSLOと受身凝集法で担体に感作されているSLOでは一部抗原性に差異のあることに起因するものと思われた.
feedback
Top