応用地質
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52 巻, 2 号
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論文
  • 高橋 輝明, 藤井 研介, 五十嵐 敏文, 掛田 浩司, 山田 信行
    2011 年 52 巻 2 号 p. 46-54
    発行日: 2011年
    公開日: 2013/03/31
    ジャーナル フリー
     調査地は, 北海道の中央部, 旭川市の東約40kmにある上川町中越地域に位置し, 日高変成帯の北方延長上にある延長約3kmの道路トンネル建設地である. 地質は粘板岩を主体とする中生代の堆積岩より構成され, 起点坑口から約175mは強い変質の影響を受けている. この変質帯には, ヒ素鉱物として硫砒鉄鉱を伴っている. この変質岩について, 土壌汚染対策法に準拠した溶出試験を行った結果, ヒ素溶出量が土壌環境基準を超過した試料が多く認められた. ヒ素は変質中心帯をしめる珪化帯, 変質を伴う岩脈の貫入接触部, 変質中心帯から離れた外縁の局所的変質帯で全含有量や溶出量が高く, とくに変質を伴った岩脈の貫入接触部で最も高い値を示した. ヒ素はこれらの脈状変質帯に沿い, 裂罅を充塡する硫化鉱の形態のほか, 脈部周辺の変質母岩中に溶出しやすい形態で存在し, 全含有量が少ない場合でも土壌環境基準を超える濃度で溶出する場合があった.
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