応用地質計測にかかわる最近の情勢としては, (1) 2章で述べたような新しい計測技術が取り入れられてきていること, (2) 構造物関連では施工のコストダウンおよび合理化に関連した計測が必要となってきていること, (3) 兵庫県南部地震, 豊浜トンネル崩落事故等により防災および現象予知といった観点からの計測の必要性がさらに強くなってきていること等が挙げられる. 今後, 情報化の進展に伴って, ますます計測技術が発達していくことが予想されるが, 計測結果を十分に活かしていくためには, 地質的な面からの解釈・評価がますます重要になってくるものと思われる.
なお, 本稿は, 応用地質計測特別委員会 (平成4~7年度) および応用地質計測出版ワーキンググループ (平成9年度) での活動の結果として今後出版される見込みの「応用地質計測-手法と解釈・評価」の原稿を基にとりまとめた.
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