応用地質
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49 巻 , 6 号
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  • 佐々木 寿, 向山 栄
    2009 年 49 巻 6 号 p. 318-330
    発行日: 2009/02/10
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    地形再現性の高いデジタル地形データである航空機レーザスキャナDEM (ALSDEM) を用いて, 傾斜量図に高度段彩図を重ね合わせた新しい地形表現手法である「カラー標高傾斜図 (ELSAMAP) 」を開発し, 地形の判読性について検討した. ELSAMAPは標高と地形の情報を同時に表現するため, 両者の特徴を活かした直感的な地形判読が可能である. ELSAMAPを用いて十勝平野断層帯の2地区についてその有効性の検討を行った. その結果, 段丘面の区分および段丘面上の浸食・堆積地形を詳細に把握することができた. 十勝平野断層帯の北部においては稲穂断層に対応する断層変位地形が認められないこと, 広尾町上野塚の光地園断層においては, 丘陵地内の断片的な地形面が確認でき, 変位量を従来よりも精度よく判読できることがわかった. ELSAMAPは, 標高の微妙な変化を判読するような地形, 例えば低地の微地形, 段丘地形, 火山地形などの地形判読にとくに有効な地形表現であり, さまざまな地形発達史を考えるうえでの重要な基礎データを提供することが可能である.
  • 阿部 大志, 高見 智之, 川村 晃寛, 林 直宏
    2009 年 49 巻 6 号 p. 331-337
    発行日: 2009/02/10
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    2002年7月11日の台風6号に伴う豪雨で, 羅生トンネル坑口の上方斜面が崩壊し, 道路に土砂流出し災害となった. ここでは, この崩壊経緯とその特徴および今後の対策検討のために実施した周辺斜面の調査結果を報告する. (1) 周辺の地質は, 北上山地南部の花崗岩類で, 崩土はまさ土を主体としていた. (2) 複数時期の空中写真により崩壊発生と植生変化状況を追跡した結果, 今回の崩壊箇所と同様な地質・植生箇所で, 崩壊が頻発していた. (3) 隣接斜面 (S-2) に簡易貫入試験を行った結果, 崩壊の危険性箇所を特定した. (4) 隣接斜面は今回崩壊斜面と類似の特徴を持っていた.
  • 遠藤 毅
    2009 年 49 巻 6 号 p. 338-349
    発行日: 2009/02/10
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
  • 今岡 裕作
    2009 年 49 巻 6 号 p. 350-357
    発行日: 2009/02/10
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    近年, 地球規模の環境問題が顕在化しつつあり, 応用地質学分野では市民に向けた持続可能性への注意喚起が社会的要請となっている. こうした社会的背景の中で, 現在日本国内に活発化しているジオパーク計画は, 市民の地球環境保全に関する問題意識を醸成する具体的取り組みとして有望である. 日本のジオパーク候補地となる地質事象は, 日本固有の自然の価値を象徴し, 日本人の自然観を世界へ情報発信するものがふさわしい. 日本の自然の特質は, コンパクトかつ繊細で人の暮らしと調和し, 融合していることであり, 本稿ではその一例として島根県の汽水湖である神西湖を紹介する. ジオパークは, 価値ある自然現象を保全する一方で, 観光資源として開発し利活用するという二つの相反する課題を孕んでおり, ジオパーク計画が成功するためには応用地質学に携わる者が環境地質学の視点に立ち主導的に参画することが不可欠である.
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