応用地質
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43 巻 , 1 号
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  • 氏平 増之, 飯塚 岳彦, 川村 洋平, 川北 稔
    2002 年 43 巻 1 号 p. 2-13
    発行日: 2002/04/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    地質調査等で, 目的の被写体が高すぎる, 遠すぎる, 危険で近寄れない場合には被写体のそばにスケールを置くことができない. しかし, フィルムスキャナや画像処理ソフトウエアが進歩し, ノンプリズム型測距儀が普及してきた今日では, このような場合でも被写体の寸法を画像を用いて測定することが可能と考えられる. 本研究では, レンズの結像倍率式を用いて被写体寸法を間接的に求めようとするときに必要な焦点距離別の撮影限界距離と画像のひずみを, 実測データに基づき検討した. 本論で明らかにした主な内容は以下のようである. (1) ±5%以内の被写体寸法測定誤差を許容すれば, 焦点距離f=100mm以上のレンズを用いることで300m遠方までの被写体寸法を測れる. (2) 画像のひずみは, 焦点距離f=100mm以上のレンズを用いた場合1.0~2.0%以下である. (3) 放射線の入った同心円状のひずみ補正用図形を撮影した後, 画像上の点のあるべき位置からの変位量と光軸からの距離の関係式を用いることで被写体寸法を補正できる. (4) ほかに簡便な方法がない場合にカメラと測距儀を用いて間接的に被写体寸法を測定しようとする本論の方法は有用である. このとき, 距離の正しい測定, 焦点距離が正確なレンズの使用, 被写体像の微小寸法の正確な測定を行うことが重要である.
    本研究では, レンズの結像倍率式を用いて被写体寸法を間接的に求めようとするときに必要な焦点距離別の撮影限界距離と画像のひずみを, 実測データに基づき検討し, 撮影限界距離とひずみ補正法を具体的に示した. 本論で明らかにした内容をまとめると以下のようである.
    1) 地質調査等でカメラを用いて被写体寸法を測定しようとする場合, 被写体寸法はフィルム上の被写体像の微小寸法をフィルムスキャナで測り, これに理論倍率を乗じて求める. このとき, スキャナによる微小寸法測定誤差と画像のひずみが目的とする被写体寸法測定誤差の主な原因になる.
    2) 実測により被写体寸法測定誤差の95%信頼限界を計算し, レンズの焦点距離ごとの撮影限界距離を示した. ±5%以内の測定誤差を許容すれば, 焦点距離f=100mm以上のレンズを用いることで300m遠方までの被写体寸法を測ることができる.
    3) 画像のひずみについて検検討し, f=36, 50mm等, 焦点距離が短いレンズを用いた場合に大きいひずみが現われることを定量的に示した. やはり焦点距離f=100mm以上のレンズを用いることでひずみを1.0~2.0以下の範囲内に抑えれる.
    4) やむを得ずf=36, 50mm等短い焦点距離のレンズを用いる場合には, ひずみを補正することが必要である. 放射線の入った同心円状の図形を撮影した後, 画像上の点のあるべき位置からの変位量と光軸からの距離の関係式を用い, 被写体寸法を補正できる.
    5) フィールドにおいて目的とする被写体の寸法を測定しようとする場合, 他に簡便な方法がないときにはカメラと測距儀を用いて間接的に測定しようとする本方法が有用である. ただし, 距離の正しい測定, 焦点距離が正確なレンズの使用, 被写体像の微小寸法の正確な測定を行うことが重要である.
  • 今井 忠男, 杉本 文男, 鴨志田 直人, 山下 秀, 古住 光正
    2002 年 43 巻 1 号 p. 14-23
    発行日: 2002/04/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    地震学の分野では, 地震の規模と発生頻度との関係は, べき乗則であることが知られており, 地震の予測にあたっては, この地震規模頻度分布の傾き (|b|値) は有効なパラメータとされている. 岩石の破壊過程におけるAE活動においても, AE振幅頻度分布はべき乗則となり, この傾きは岩石破壊の予測に関して, 重要と考えられる. とくに, この傾きと岩石のき裂発達との関係が明らかとなれば, 精度の良い破壊予測法となると推測される.
    本研究では, 岩石試験片を用いて, 圧縮破壊過程におけるAE振幅頻度分布の傾き (|b|値) について分析した. さらに, 試験後の試験片について, 薄片を作製しき裂の発達を観察した.
    この結果, 岩石の破壊過程における|b|値は, 花崗岩と砂岩では破断前に低下するが, 大理石と凝灰岩ではあまり低下しないことがわかった. さらに, 破壊過程において, |b|値が低下する花崗岩と砂岩では, 粒子群を貫く大きなき裂が発達するが, |b|値が低下しない大理石では, 粒子内に密にき裂が発生し破断に至ることがわかった. また, 凝灰岩は破断面以外にき裂はほとんど発達しないことがわかった.
    すなわち, 破壊過程において|b|値が低下する岩石では, |b|値の変化による破壊予測の可能性が示唆された.
  • 吉田 英一, 佐藤 治夫, 仙波 毅
    2002 年 43 巻 1 号 p. 24-34
    発行日: 2002/04/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    高レベル放射性廃棄物などの廃棄物を地下に埋設・処分する場合, 現場の地質情報に基づく割れ目などの物質の移行経路の同定と, 移行経路からのマトリクス拡散現象を解析・評価することが求められる.
    本研究では現場の観察結果と実験的アプローチの組み合わせによる, 現場に即したマトリクス拡散の遅延効果を解析・評価するための手法を提示し, その適用性の検討を行った. その結果, (1) 移行経路としての割れ目の構造的特徴は, 大きく3つのパターンに分類可能であり, それらの構造的特徴を反映させた拡散実験によって, より現場に即したマトリクス拡散の解析・評価が実施できること, (2) 短期間での拡散実験においても, 自然界に認められるマトリクス拡散の類似現象 (ナチュラルアナログ) との比較検討によって, 長期的な物質移動現象の評価を行うことが可能であること, そして (3) 移行経路内の充填鉱物の種類や形成年代の検討が, 移行経路の構造や特性の長期的安定性の予測と, 現有の調査・実験手法が将来の現象評価に適用可能かどうかの判断に役立っことが示された.
  • 亀井 健史, 石原 廣和, 近藤 英昭
    2002 年 43 巻 1 号 p. 35-42
    発行日: 2002/04/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    高知県高岡平野において, ボーリングにより採取した堆積物に対して全硫黄 (TS) ・全窒素 (TN) ・全有機炭素 (TOC) をCNS元素分析を行うことにより求め, 地球化学的性質の深度分布を明らかにした. また, CNS元素分析結果から得られるTSとC/S比が堆積環境 (淡水成・汽水成・海成) 評価にとくに有意であることが示唆された. 以上のことから本報告では, 堆積環境評価におけるCNS元素分析結果の有用性を指摘している.
    さらに, これら地球化学的データを加味して, 完新世における海水準変動に伴う海進・海退や河川の影響等によって形成された高岡平野の古環境変遷を推定した.
  • 高橋 学, 李 小春, 林 為人, 成田 孝, 冨島 康夫
    2002 年 43 巻 1 号 p. 43-48
    発行日: 2002/04/10
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
  • 2002 年 43 巻 1 号 p. 57
    発行日: 2002年
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
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