応用地質
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62 巻, 5 号
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論文
  • 菅原 大介, 長谷川 修一, 野々村 敦子, 千葉 達朗, 木村 祭
    2021 年 62 巻 5 号 p. 296-307
    発行日: 2021/12/10
    公開日: 2022/03/21
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    開析されて不明瞭になった地すべり移動体の抽出方法を国土地理院5m数値標高モデルを用いて検討した.本研究では,①地すべり発生によって不動山体から分離することで生じる尾根の不連続,②不動山体から切り離された移動体が下へ滑動することによって背後の不動山体より低くなる標高,③移動体が滑動した結果,周辺へ広がることによって緩斜面となる傾斜量を地すべり移動体を認定する3要素とした.本手法を中央構造線北側の讃岐山脈の地すべり地形(防災科学技術研究所)に適用した結果,地すべり移動体の3要素が確認された.また,この手法は,長谷川(1992)によって報告された完全に開析された大規模な古期地すべり移動体である切幡丘陵にも適用できることが確認された.更に,中央構造線沿いには,切幡丘陵以外にも3要素を持つ開析された丘陵が分布しており,現地調査によって切幡丘陵と同じく開口割れ目が発達した古期地すべり移動体と判断された.本手法は,地すべり地形の識別だけでなく,開析された地すべり移動体にも適用可能である.

解説
連載講座 地質体における土木地質調査の要点
連載シリーズ 再生可能エネルギー
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