応用地質
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64 巻, 2 号
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論文
  • 村上 裕晃, 西山 成哲, 竹内 竜史, 岩月 輝希
    2023 年 64 巻 2 号 p. 60-69
    発行日: 2023/06/10
    公開日: 2023/07/31
    ジャーナル 認証あり

    放射性廃棄物の処分分野において,ボーリング孔が適切に閉塞されたことの妥当性を確認するための確認項目を整理する目的で,ベントナイトを用いたボーリング孔の閉塞試験を行った.閉塞材の定置前後に閉塞区間を対象として注水試験を行った結果,本研究で目標としたとおり閉塞材がその上下の区間を分断していることを確認できたことから,適切に閉塞されたことを確認する手法の一つとして注水試験が有用であると考えられた.計画段階では,岩盤の水理地質構造に応じた閉塞材のレイアウトや仕様が検討されていることが重要である.また,ベントナイトを閉塞材とする場合は,ベントナイトが孔内で膨潤して体積が増加,密度が低下して透水係数が上昇するため,このことが念頭に置かれている必要がある.加えて,ベントナイトを計画深度へ定置可能な搬送方法であることや,複数材料を組み合わせる場合は閉塞材の性能を低下させない配置であることが確認項目として挙げられた.一方,一度閉塞した閉塞材の上位と下位区間に高差圧が生じた結果として閉塞部に水みちが生じたことから,高差圧が生じる条件では,閉塞材を移動させない等の対策が講じられていることが確認項目として挙げられる.

解説
連載講座 地質体における土木地質調査の要点
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