照射部位に接触式プローブを絆創膏で固定することができ, 同時に4ヵ所のレーザー照射の可能な低出力半導体レーザーを用いて, 筋々膜性腰痛患者21例を対象にレーザー照射による臨床効果について検討した。そのうち13例を治療群とし, 残りの8例はレーザープローブを絆創膏で固定したのみでレーザー照射をしないプラシーボ群とし, 二重盲検法を試みた。左右腎愈穴, 大腸愈穴の4経穴にレーザー照射 (出力30mW, 波長780nm, 連続波, 6分間) し, 治療直後の効果をが検討した。また, 健常者6例に対してレーザー照射を行い, 患者との違いについて検討した。その結果,治療群ではプラシーボ群, 健常群の2群に比べてレーザー照射により, 体幹後屈角度, 体幹前屈指床間距離の値が有意な改善を示した。
Visual Analogue Scale では, 健常群がプラシーボ群に比して改善傾向を示した。しかし, 木下式圧痛計による圧痛測定値の変化では, 各群ともに有意な差がみられなかった。
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