10代から40代までの月経困難症患者 (器質性月経困難症20例, 機能性月経困難症例36例) に対して, 東洋医学的診断に水基づいて決定された漢方エキスを投与し, 効果判定を2ヵ月後に行った。
器質性月経困難症例では著効6例, 有効6例, 無効5例, 脱落3例であった。機能性月経困難症例では著効15例, 有効7例, 無効1例, 脱落13例であった。
10代, 20代の若年者では器質性よりも機能性月経困難症が多く, 漢方薬を服用し続けた20例中17例に効果がみられた。30代, 40代になるにつれて器質性月経困難症の占める割合が増加したが, 服用し続けた22例中19例に効果がみられた。漢方療法は服用を続ければ器質性機能性いずれの月経困難症に対しても有効な治療法と言えよう。
抄録全体を表示