日本東洋医学雑誌
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52 巻, 4-5 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 丁 宗鐵
    2002 年 52 巻 4-5 号 p. 387-395
    発行日: 2002/01/20
    公開日: 2010/03/12
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  • 井形 昭弘
    2002 年 52 巻 4-5 号 p. 397-408
    発行日: 2002/01/20
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 2002 年 52 巻 4-5 号 p. 409-481
    発行日: 2002/01/20
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 山田 勉, 生沼 利倫, 吉村 信
    2002 年 52 巻 4-5 号 p. 483-492
    発行日: 2002/01/20
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    これまでに心筋梗塞動物モデルにおける漢方方剤の影響を報告してきたが, とくに柴胡加竜骨牡蛎湯の心筋梗塞巣・拡大阻止に及ぼす影響を明らかにするため, 最終的に実験群として10頭を検討した。雄性ブタの左冠動脈前下行枝 (LAD) の末梢に, 経カテーテル的に自家製金属コイルを塞栓として挿入して, 梗塞を発症させた。その後, 実験群は柴胡加竜骨牡蛎湯エキス末 (0.66g/kg/day, n=10) を造設した胃痩から投与し, 4週間飼育した。対照群は, 同様に経カテーテル的にLAD内に自家製金属コイルを挿入して, 基本食のみで4週間飼育した (n=9)。4週後に心臓を全割面標本として, 梗塞巣と非梗塞巣との重量を計測し, さらに梗塞巣について組織学的検討も加えた。
    実験群の心重量に対する梗塞巣の割合 (2.9±1.6%, n=10) は対照群梗塞巣の心重量に対する割合 (8.2±4.8%, n=9) よりも有意に低下した。さらに左室重量に対する梗塞巣の割合についても, 実験群 (4.9±2.6%) は対照群 (13.4±8.0%) よりも有意に低下した。よって実験群梗塞巣領域は対照群梗塞巣よりも縮小した。組織学的に対照群梗塞巣と境界領域の炎症細胞浸潤像は高度であり, 実験群梗塞巣は線維化で置換され炎症細胞も少なかった。実験群梗塞巣と境界領域における小血管も対照群より増生していた。以上より, 柴胡加竜骨牡蛎湯は動物モデルにおける梗塞発症後の梗塞巣の進展・拡大を阻止すること, すなわち梗塞巣を制限化することが示唆された。
  • 採集時期に関する史的考察
    松村 光重, 御影 雅幸
    2002 年 52 巻 4-5 号 p. 493-499
    発行日: 2002/01/20
    公開日: 2010/03/12
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    マメ科のクズの根に由来する漢薬“葛根”は, 昨今は日・中共に冬期に採集されている。しかし, 中国古代の本草書には採集時期は旧暦5月すなわち初夏であると記されている。本草学的研究の結果, 葛根の採集時期は元あるいは明代に変化し, 主な原因は冬に採集される食用葛根との混乱であったと考察した。『傷寒論』や『金置要略』のごとき古代の医方書に記された処方には初夏に採集した葛根を調剤すべきである。
  • 久永 明人, 伊藤 隆, 新沢 敦, 横山 浩一, 喜多 敏明, 寺澤 捷年
    2002 年 52 巻 4-5 号 p. 501-505
    発行日: 2002/01/20
    公開日: 2010/03/12
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    閉塞性睡眠時無呼吸症候群に半夏厚朴湯が有効であった1例を経験した。症例は32歳の男性で, 21歳頃よりいびきと睡眠時無呼吸を指摘され, 27歳時に口蓋垂軟口蓋咽頭形成術を受けたが改善なく, 日中の過度の眠気を自覚するようになり来院した。「咽中炙臠」と考えられる咽喉部不快感を認めたため半夏厚朴湯エキス (ツムラ, 7.5g/日) を投与し, 2週間後には咽喉部不快感が消失した。1ヵ月後にはいびきが消失し, 日中の過度の眠気が自覚的に改善した。投与前と投与5ヵ月後に終夜睡眠ポリグラフィを施行したところ, 無呼吸指数は19.2から10.3に, 無呼吸低呼吸指数は19.2から12.8に改善していた。本例の経過から, 半夏厚朴湯が上気道抵抗を上気道下部において減弱させた可能性があると推察した。
  • ステロイドからの離脱と石膏の効果
    藤原 二郎, 福田 みどり, 井上 佳子, 斉藤 佳子
    2002 年 52 巻 4-5 号 p. 507-514
    発行日: 2002/01/20
    公開日: 2010/03/12
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    ステロイドを使用しているアトピー性皮膚炎の患者を漢方薬のみで治療する場合には, エキス剤では対応が困難で, 煎剤を必要とすることが多い。
    我々は清癌敗毒飲加減《疫疹一得》を使用しているが, ステロイドから離脱するのに必要な生薬の量は常用量の2~3倍を超えることが多い。
    とくに, 石膏は大量に使用しないとステロイドから離脱できず, 成人の場合には1日量40~100gが必要であった (図1)。
    初期の治療経験で石膏の増量が不十分な場合にはステロイドから離脱できないこともあったが, その後石膏を効果が出るまで増量するようになってからは, 全例でステロイドから離脱できている。漢方薬の入浴剤と自家製の軟膏を併用した。これらの治療でステロイドから離脱できた症例を報告する。
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