日本東洋医学雑誌
Online ISSN : 1882-756X
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56 巻, 4 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 2005 年 56 巻 4 号 p. 529-553
    発行日: 2005/07/20
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 玉木 香, 谷口 典正, 松畑 出, 金井 成行
    2005 年 56 巻 4 号 p. 555-560
    発行日: 2005/07/20
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    糖尿病に対して灸と牛車腎気丸がどのような効果を及ぼすかを糖尿病が自然発症するOLETFラットと発症しないLETOラットを用いて検討した。
    雄性OLETFラット5週齢18匹と雄性LETOラット5週齢6匹を4群に分けた。I群は, 腎兪と脾兪相当部位に週2回灸を行った。II群は, 牛車腎気丸 (1000mg/kg) を週5回強制経口投与した。III群 (OLETF) とIV群 (LETO) は, 無処置にした。刺激前後の体重, 血糖値, 尿中微量アルブミン, 痛覚域値, 血流量を測定し, 32週齢の腎臓と膵臓の組織を観察した。
    I II III群は, 生長とともに体重, 血糖値および尿中微量アルブミンともIV群に比べて, 有意な増加が認められた。ただしI II群はIII群に比べて増加抑制がみられた。痛覚閾値では, I II群はIII群に比べて, 遅延抑制が認められた。血流量は, I群でのみ低下抑制が認められた。組織では変化が認められなかった。
    灸及び牛車腎気丸は, 糖尿病の発症・進行抑制に少なからず効果があると考えられた。
  • 高野 静子, 鈴木 梢, 藤崎 章子, 二上 美穂, 伊藤 文人, 大野 雄康, 斎 真一, 片倉 真輝帆, 大石 朋子, 菅谷 憲太, 石 ...
    2005 年 56 巻 4 号 p. 561-566
    発行日: 2005/07/20
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    桂枝茯苓丸と当帰芍薬散について健常成人の血小板凝集に対する影響を検討した。各方剤の内服効果は抑制群, 亢進群, 無変化群の3種類に分かれた。桂枝茯苓丸投与 (n=20) のコラーゲン凝集では抑制群6例, 亢進群3例, 無変化群11例であった。ADP凝集では抑制群5例, 亢進群6例, 無変化群9例であった。桂枝茯苓丸により抑制群, 亢進群, 無変化群を示したそれぞれのコラーゲン対照群の間に差はなかった。ADP対照群については抑制群では無変化群より凝集能が高く, 亢進群では凝集能が低かった。従って桂枝茯苓丸は高い凝集能を抑制し, 低い凝集能は亢進させて, 無変化群の用量-作用曲線に近づけた。当帰芍薬散投与 (n=12) でもそれぞれ3群に分かれた。試験管内の影響は桂枝茯苓丸だけがADP凝集のみを抑制し, 内服とは異なっていた。これは内服作用が代謝物による間接作用であることを示唆する。
  • 鈴木 雅雄, 大野 康, 赤尾 清剛, 江川 雅人, 浅井 稔博, 矢野 忠, 藤原 久義
    2005 年 56 巻 4 号 p. 567-575
    発行日: 2005/07/20
    公開日: 2010/03/12
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    呼吸困難のため日常生活が困難となっていた, 気管支喘息を合併した肺気腫の―症例に対して鍼治療を行い良好な結果が得られた。症例は69歳, 男性で喘息発作と労作時呼吸困難を主訴に1998年7月に岐阜大学医学部附属病院呼吸器内科を受診した。その後も接薬物療法と在宅酸素療法を受けていたが, 症状は徐々に増悪したため, ●●●に主治医の勧めで鍼治療の併用が開始された。
    鍼治療開始時の患者の状態は, GOLDの病期分類ではIII (重症) を示した。また, 呼吸機能検査では, %VC: 90.7%, FEV1%: 35.1%, %FEV1: 38.2%, V25: 0.20L/Sと閉塞性換気障害を認めた。鍼治療に使用した経穴は, 中府穴 (LU1), 尺沢穴 (LU5), 太淵穴 (LU9), 関元穴 (CV4), 中〓穴 (CV12), 天突穴 (CV22), 豊隆穴 (ST40), 肺兪穴 (BL13), 腎兪穴 (BL23), 太谿穴 (Kl3)で, 鍼治療の頻度は1週間に1回で10週間継続した。
    10週間後では, 鍼治療により喘息発作の改善と歩行距離の増加, 労作時呼吸困難の軽減, 呼吸機能の改善が得られた。本症例に鍼治療が有効と考えられた。
  • 小尾 龍右, 鉄村 進, 平崎 能郎, 木村 豪雄, 古田 一史, 三潴 忠道, 嶋田 豊, 寺澤 捷年
    2005 年 56 巻 4 号 p. 577-583
    発行日: 2005/07/20
    公開日: 2010/03/12
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    早期胃癌に対する幽門側胃切除術後の食欲不振に香蘇散合六君子湯が奏効した一例を経験したので報告する。症例は71歳の男性。早期胃癌 (O-lla+llc) と診断され幽門側胃切除術を施行された。術後に, 嘔吐, 食欲不振が出現し経口摂取が不能となった。内視鏡的バルーン拡張術, 種々の西洋薬による薬物治療を試みられたが, 術後46日を経過しても経口摂取が不能なままであった。そこで漢方治療の適応と判断され当科転科となった。中心静脈栄養を併用しながら漢方治療を開始した。香蘇散投与後から急速に経口摂取量が増加し, 香蘇散合六君子湯に転方することで常食を摂取可能となり, 術後90日で退院となった。胃切除後の食欲不振は心理的原因, 器質的原因の双方で生じる可能性があり, 心身の異常に対し, これを調和して治療可能な漢方治療の有効性が示唆された。
  • 中田 真司, 小林 豊, 貝沼 茂三郎, 嶋田 豊, 寺澤 捷年
    2005 年 56 巻 4 号 p. 585-590
    発行日: 2005/07/20
    公開日: 2010/03/12
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    B型慢性肝炎の seroconversion (SC) の過程で, 補中益気湯合桂枝茯苓丸料が有効と考えられた2症例を経験したので報告する。症例1は27歳の男性。1998年, B型慢性肝炎の診断にてインターフェロン (IFN) を投与されたが肝炎の鎮静化は得られず, ●●●●, 倦怠感を主訴にゆきぐに大和病院和漢診療科を受診した。補中益気湯合桂枝茯苓丸料を投与し, 同年10月初旬にはトランスアミナーゼが正常化し, SCとHBV-DNAの陰性化を確認した。症例2は26歳の男性。2001年, B型慢性肝炎の診断にてIFNの投与を受けた。投与終了から約7ヵ月後にトランスアミナーゼの再上昇を認め, ●●●●, 当科を受診した。補中益気湯合桂枝茯苓丸料を投与したところ, 速やかにトランスアミナーゼが正常化し, SCとHBV-DNAの弱陽性化を確認した。
  • 2005 年 56 巻 4 号 p. 591-608
    発行日: 2005/07/20
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 2005 年 56 巻 4 号 p. 609-622
    発行日: 2005/07/20
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 2005 年 56 巻 4 号 p. 623-625
    発行日: 2005/07/20
    公開日: 2010/03/12
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