抗パーキンソン病 (PD) 薬で十分な効果の得られないPD患者において, 川〓茶調散の運動障害に対する効果を検討した。Hoehen-Yahr の重症度分類で stage 3と4のPD患者22名に, 川〓茶調散エキス製剤5.0~7.5g/日を投与し, 投与前, 投与開始4週後, および8週後の運動症状を Unified Parkinson's Disease Rating Scale (UPDRS) により評価した。14例で, 投与開始4週後の Motor Exam 総スコアが改善した。8例では不変であった。重篤な副作用は認められなかった。4週後に改善を認めた14例のうち4例では8週後にやや効果の減弱がみられた。川〓茶調散は, PD患者の運動障害に対して有効であり, 副作用の少ないドパミン作動薬として期待できる。
抄録全体を表示