Be(PO
3)
2結晶には複数の高温多形が存在することがわかった. Be(PO
3)
2ガラスの600℃以上の熱処理によっては, 仮にa-Be(PO
3)
2と名付けた結晶1種類のみが生成し, 室温ではα-Be(PO
3)
2となり, 転移は可逆的であった. 一方, ASTM card記載の “β-Be(PO
3)
2” はガラスからは生成しなかった. これはBe(PO
3)
2の多形のひとつではなく, 異なった化学組成 (BeO:P
2O
5:H
2O=1:1:1) をもつことが判明した.
Be(PO
3)
2ガラスの粉末 (44-74μm) の結晶化の速度を高温X線回折装置を用いて調べた. J-M-Aプロットの結果から, 熱的核生成による3次元的成長で結晶化が進行していくことがわかった. 結晶化の見かけの活性化エネルギーは70kcal/molであった. また, blown filmから生成する球晶を観察したところ, ラメラが一定周期毎にねじれながら成長していることがわかった.
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