窯業協會誌
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93 巻, 1081 号
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  • I. テープ成形と焼成
    茶園 広一, 木村 敏夫, 山口 喬
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 485-490
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    フラックス法により板状Bi4Ti3O12粉体を合成し, テープ成形して粉体粒子の配向した成形体を作り, 普通焼結により配向性Bi4Ti3O12セラミックスを作製した. 焼結体の密度と結晶粒子配向度に及ぼす成形体の成形条件と焼成条件の影響を調べた. スラリー中の粉体量が増加するとテープ中の粉体粒子配向度が増加したが, 粉体量が多すぎるとテープの連続性が失われた. 焼成密度は焼成温度の上昇と共に増加したが, 結晶粒子配向度は1000℃までは一定で1050℃以上で増加した. 結晶粒子配向度の増加は粒成長による. テープ成形の際のブレードの開きを狭くすることにより, 成形体中の粒子配向の均一性は増加した.
  • 上原 勝, 鈴木 邁
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 491-497
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    代表的合成雲母であるナトリウム型フッ素四ケイ素雲母 (Na-TSM) のコロイド溶液を使用し, 雲母フィルムの成形プロセスの特徴を, 三つの方法, すなわち, ドクターブレード法, 吸引法, 電気泳動法について検討した. 得られた結果は, 次のように要約される.
    (1) フィルムを得るためには, フレーク状微粒子を高配向で密に積層することが必要である.
    (2) より厚いフィルムを得るためには, 基板上に濃縮したコロイド層を形成することが心要であるが, その層は, 濃度の増大とともに, 高粘性で非配向になる傾向がある.
    (3) 各成形方法の特徴は, 次のようである. ドクターブレード法で得たフィルムは, 引っ張りに対して最も高い強度を持っている. 吸引法は, 全体として均一なフィルムを与えるが, それらのフィルムの強度は, ドクターブレード法のフィルムよりわずかに低い. 電気泳動法でのフィルムは, 低強度で非層状構造である.
    現在, この研究におけるセラミックスフィルムは, 極端に薄く, 低強度であるために, 実際に利用することはほとんど困難である.
  • 石井 芳朗, 並河 洋, 荒井 和雄, 野田 曜裕, 根岸 明, 半田 隆
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 498-504
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    高純度のSiCl4, AlCl3, NdCl3を出発原料に用い, プラズマトーチCVD法によりNdとAlを共にSiO2ガラス中にドープすることができた. このガラスの合成法において最も重要な点は, 不純物を含まないAlCl3の蒸気を定常的に供給するAlCl3の飽和装置の開発であった. 高い堆積率で, きれいなNd-AlドープSiO2ガラスを合成するためにさまざまなプラズマトーチCVDの作動パラメーターを検討した. 微量のAl2O3を添加することによりNdドープSiO2ガラスの望ましくないけい光特性がレーザーとしての応用に適したものとなることが分った. すなわちクラスター化していたNd3+イオンがガラス母体中に均一に溶解し, またレーザー遷移の強度が大きくなった. そしてNd-AlドープSiO2ガラスは, 母体の特性はSiO2ガラスの優れた特性がほとんど低下しておらず, しかも輻射特性はケイ酸塩系のレーザーガラスに類似していることが評価された.
  • 池田 勉, 森 利之, 野口 文雄, 飯田 武揚, 三田村 孝
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 505-510
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    窒素ガス流通下 (150-200ml/min), 500°-1100℃の温度範囲でMg還元によってZrO2からのZrN粉末の合成を試みた. ZrNは600℃以上で生成し, 試料混合比Mg/ZrO2=2-4 (モル比) において中間生成物γ-Zr2ON2が生成したが, Mg/ZrO2=5 (モル比) ではγ-Zr2ON2は生成しなかった. Mg/ZrO2=5 (モル比), 600°-1100℃, 1h反応で得られた生成物を1N HNO3及びアルコールで洗浄し, 真空乾燥 (10-3Torr) させた精製粉末は, X線回折試験によればZrN単相であった. このZrN粉末の結晶子径及び比表面積は, 1000℃以下でほぼ一定で, 結晶子径は16-18nm, 比表面積は30-33m2/gであったが, 1100℃ではそれぞれ23.0nm, 17.6m2/gとなった. 走査型電子顕微鏡観察によれば, 700℃, 1000℃でともに得られたZrN粉末は非常に微細 (30-100nm) で均一であった. また粒子の分散性は700℃では良好であったが, 1000℃では凝集がみられた. Mg/ZrO2=5 (モル比), 1000℃, 1h反応で得られたZrN粉末のN, O及びMg含有量はそれぞれ12.0, 3.1及び0.9wt%であった. Mg/ZrO2=5 (モル比) における還元窒化反応の見掛けの活性化エネルギーは約3.7kcal/mol (750°-900℃) であった.
  • 木島 弌倫, 小西 幹郎
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 511-516
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    原料ガス系にAr-SiH4-CH4を用いて高周波誘導加熱プラズマCVD法によるSiC超微粉末の合成を行った. 原料ガスはArプラズマの中心部を通過し, 反応は完全に行われ, SiC超微粉末が火炎となって析出してきた.
    炉内圧力2.13×104Paの減圧下において, 原料ガス中のC/Siモル比が2.3-4.9の条件でβ-SiCのみが得られた. SiC粒子径は原料ガスの過飽和度よりも原料ガス中のC/Siモル比に依存し, モル比が大きくなるにしたがって小さくなり, モル比が5以上で4nmとなる.
    生成したSiC超微粉末は黒色で, 透過型電子顕微鏡観察から粒形はアスペクト比 (粉体粒子の長径と短径の比) が1に近い球状であり, 粒度分布の幅は狭いことが分った. また, 生成収率は70-90%であった. こうした特性のSiC超微粉末が得られるのは, (1) 原料ガスを約10000KというAr熱プラズマの中心を通して合成を行ったため, 原料ガスと熱プラズマとの相互作用が十分に行われた. (2) Ar熱プラズマの領域を出ると急激な温度こう配があるため, 粒子の成長を抑制できた, という理由によるものと考えられる.
  • 倉元 信行, 谷口 人文, 沼田 吉彦, 麻生 功
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 517-522
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    AlN-Ca(NO3)2系を常圧焼結して透光性焼結体ができる過程を調べた. 1800℃で3時間焼結の各過程の試料について密度, Ca濃度, 熱伝導率の測定及び走査型電子顕微鏡観察を行った結果, 焼結は典型的な液相焼結であり, (1) 粒子の再配列 (1300°-1600℃), (2) 溶解-析出によるち密化 (1600°-1800℃), (3) AlNの粒成長 (1800℃) の各過程が観測された. 1800℃で3時間焼結後の透光体試料のCa含有量は120ppmで, 焼結中にアルミン酸カルシウム相の揮散が生じていることが分った. 一方, AlNの熱伝導率に及ぼす酸素含有量及び金属不純物含有量の影響を調べた. 広い酸素含有量の範囲 (0.26-7.3wt%) で熱伝導率は酸素含有量の対数値に反比例し, 熱伝導率の最高値131W/mKは酸素量0.26wt%の常圧焼結体で得られた. またSi, Fe, Mgなどの金属不純物の添加効果を調べ, これらの金属の各々約200ppmの添加によってAlNの熱伝導率の初期値, 140W/mKはそれぞれ105W/mK, 114W/mK, 122W/mKまで急激に低下することが分った. これらの結果から高熱伝導性のAlN焼結体を作製する条件として, 低い酸素含有量と低い金属不純物含有量の両条件が重要であることが明らかになった.
  • 永野 正光
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 523-528
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    テトラメチルスズ (TMT) 蒸気と酸素を原料とし, グロー放電を利用したプラズマCVD法により酸化スズ薄膜を石英基板上に析出させた. 薄膜の析出形態は電極配置と基板位置によって変化した. カソード側に置いた基板上にのみ結晶性の酸化スズ薄膜が析出した. アノード側及び両極の外側では薄膜はアモルファスであった. 薄膜の導電性も結晶性と同じ傾向があり, カソード側基板上にのみ導電性薄膜が析出し, 他の基板位置では導電性薄膜は得られなかった. カソード側では基板の温度上昇が220°-290℃で, 他の基板位置 (110°-170℃) より大きかったことが, 結晶性と導電性が良くなった一因と思われる. 導電性薄膜の電気伝導度は2-20S・cm-1, キャリアー濃度は1019-1020cm-3, 移動度は約1cm2V-1・s-1で, 小さすぎて測定できない薄膜もあった. 薄膜中にはTMTの酸化分解生成物である酸素を含み, 不飽和結合をもった各種鎖長の炭化水素が約10wt%含まれていた. プラズマの電子温度 (2-20eV) と電離度 (10-9-10-7) を測定したが薄膜の性質との相関は不明であった. 薄膜の析出には圧倒的多数の中性種あるいはイオンが主として関与し, 電子の直接の寄与は小さいものと考えられる.
  • 平野 眞一, 野上 長俊, 中 重治
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 529-534
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    p-テルフェニルを超臨界水共存下で1500気圧, 700℃までの条件下で加圧熱分解し, 炭素の生成と生成炭素の形態に及ぼす熱分解圧力及び超臨界水の影響を検討した. p-テルフェニルは, 常圧下では炭素化が困難であり, また, 熱分解過程において液相分離が起こらないために, 第2成分の添加のない単味では, 加圧下熱分解によっても生成炭素の形態制御ができない物質である.
    p-テルフェニルは, 超臨界水と反応し, CO2を生成させるが, 熱分解生成物の炭素-炭素結合や炭素-水素結合は, 超臨界水の共存によっては影響されなかった. しかしながら, 高粘性の炭素に富む熱分解生成物と低粘性の超臨界流体間の分相によって, 生成炭素の形態変化が制御可能となった. p-テルフェニルに対して, モル比で10倍量の水が加えうれた系でさえも, この方法による炭素収率は70%という高い値であった. 超臨界水とともに熱分解圧力もまた, p-テルフェニルから生成する難黒鉛化性炭素の形態を制御するための重要な因子であった.
  • 江頭 誠, 勝木 宏昭, 森 雅巳, 金子 浩昭, 倉橋 渡, 川角 正八
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 535-540
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    Si(CH3)4の熱分解及びSi粉末とC3H6の反応を1100°-1350℃で行い, SiCウイスカーの気相成長を試みた. 反応系に4-5%のH2Sを添加するとウイスカーの成長が促進され, 1300℃では長さ数mm, 直径0.1-0.5μmの高アスペクト比をもつ綿状の白色β-SiCウイスカーが生成した. 特にSi粉末とC3H6を原料とした系では顕著であった. 成長方向は 〈111〉 方向であった. ウイスカーの先端は先細りや湾曲したものが多く, 微小粒子が先端に存在していなかったこと, 及びSiとH2Sの反応の熱力学的考察から, SiSあるいはSiS2蒸気を中間体として, VS機構によってSiCウイスカーが成長するものと推察した.
  • I. 準安定 (Sn, Nb)O2固溶体粉末の調製
    高橋 順一, 高津 学, 太田 敏孝, 山井 巌
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 541-547
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    Sn4+とNb5+を含む混合塩化物溶液の加水分解により共沈ゲルを調製した. 得られた共沈ゲルについて, 沈殿の形態や加熱脱水に伴う相及び構造変化を調べた. 粉末X線回折では, 共沈ゲルの回折図形は水和SnO2ゲルと同一であり, 更に原子比がNb/Sn<0.5の共沈ゲルに対しては1073Kで6h熱処理した場合でもSnO2の回折線のみであった. このX線回折の結果及び各沈殿物 (水和SnO2ゲルと水和Nb2O5ゲル) の化学的, 物理的性質の類似性からNb5+はSnO2構造に近い共沈ゲルの格子に取り込まれると考えられる. 固溶したNb5+は1次粒子間の構造水の脱水縮合による結晶化に影響を与える. 1173Kで6h熱処理した共沈ゲルの回折線の裾野におけるブロードニングに関する詳細な検討から, 高いNb5+固溶量の脱水物では, それぞれNb5+量の多い相と少ない相に対応する結晶化の進んだ粒子と, 著しく結晶化が抑制されている粒子が混在していることが明らかとなった. 1223K以上の高温で加熱すると共沈物のX線回折線のなかにNb2O5が出現するが, これは準安定な (Sn, Nb)O2固溶体からNb5+が離溶析出してくることを示している. 準安定な固溶系からの第2成分の離溶現象を制御することにより, 均質な多相セラミックスを製造することが可能であると考えられる.
  • 吉村 昌弘, 伏井 康人, 虎谷 秀穂, 田川 智彦, 今井 久雄, 宗宮 重行
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 548-553
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    HfO2-Eu2O3系非晶質共沈水和物の水熱条件下における結晶化を調べた. HfOCl2とEuCl3の混合溶液から, NH4OHによって共沈させ, 90℃で100h乾燥したHfO2:Eu2O3=80:20及び70:30の重量比組成の沈殿から10MPa下300℃, 3hの水熱処理により, 蛍石型格子を持つ立方晶固溶体Hf1-xEuxO2-x/2 (x=0.230及び0.339) の単一相が生成した. 生成物は非凝集性, 超微粒子で, 狭い粒度分布を持つ単結晶微粒子であり, Eu2O3 20wt%試料では約10nm, Eu2O3 30wt%試料では約8nmの平均粒径を持っている. これは透過型電子顕微鏡観察, X線回折, 及びBET法による比表面積から求めた粒径がほとんど一致したことから確かめられた. 生成粒子における組成変動は, 個々の粒子に対するエネルギー分散分析の結果と, 立方晶のすべての回折線のプロファイル解析とWilliamson-Hallプロット (βcosθ/λ vs sinθ/λ) を用いるX線分析の結果から, 最大でも±2wt%以内であることが分った.
  • TiO2添加の効果
    平島 碩, 小山 隆司, 吉田 哲郎
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 554-560
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    Ti-及びV-アルコキシドの混合物をエタノール溶液中で加水分解してTiO2を18mol%まで含有するTiO2-V2O5系の均一なゲルを得た. 乾燥ゲルの性状をTG-DTA, IR吸収スペクトル, X線回折の測定により検討した. 黒緑色ゲル中のVの還元イオン分率は湿式化学分析によれば約0.2であった. DTAによる結晶化温度は310℃以上で, TiO2濃度増加とともに上昇した. 260℃, 2時間熱処理すると, [H2O]/[V2O5] モル比約0.3-0.6の割合で水を含有する非晶質体が得られた. 浸漬法により厚さ0.3-10μmのコーティング膜をガラス基板上に作製した. TiO2 18mol%を含む厚さ数μmの膜は黄緑色透明であった. TiO2含有コーティング膜はTiO2を含まないものよりも密着性が良好であった. コーティング膜の直流導電率は室温で10-1-10-3ohm-1・cm-1で, TiO2濃度の増加とともに減少した. 非晶質体中のV4+, V5+はVO2, V2O5結晶中のV4+, V5+と同様6配位で, TiO2の添加による配位状態の変化は少なかった. 電気伝導機構は電子伝導と考えられた.
  • 管野 善則
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 561-565
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    SiC粉体の特性が粉砕処理により, いかに改質されるかを比表面積測定, X線回折, 熱量計, 昇温脱離法により検討した. 更に, 1300°-1700℃の温度域における加熱処理により, 初期段階における焼結特性について考察した結果, 次のことが分った.
    (1) 粉砕処理により粉体の比表面積は著しく増大し, 表面の活性化度も粉砕時間の増大につれて増加した. この活性化度の増加は高活性サイトの増加によった. 更に結晶格子の歪も増大し, 内部蓄積エネルギーは著しく増大した.
    (2) 粉砕されたSiC粉体の表面拡散は著しく助長され, メカノケミカル活性化処理による効果がみられた. しかし, 誘起された大幅な格子歪の増大はアニールにより緩和されてしまう傾向にあった.
  • 根岸 明
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 566-571
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    オクチル酸ジルコニウムの塗膜熱分解法によってジルコニア薄膜を作製し, オクチル酸ジルコニウムとオクチル酸イットリウムから安定化ジルコニア薄膜を作製した. 膜の生成過程を調べるため, TG-DSC, DTA, X線回折, SEM観察を行った. 熱分解によって得られたジルコニアは正方晶と単斜晶の両方からなり, 結晶構造は焼成温度や焼成時間に影響される. 同様に, スパッター法によって作製した安定化ジルコニア膜のうえに, 塗膜熱分解法によって安定化ジルコニア膜を作製した. 作製した膜は固体電解質としての特性を観察した. 酸素濃淡電池法による起電力測定の結果, 膜はスパッター法による膜の5倍高い値を示した. これらの結果, 本方法は燃料電池やセンサーの固体電解質薄膜製造技術として有効であると考えられる.
  • 田中 稔也, 斎藤 勝義, 佐藤 昌利, 宮崎 学, 金子 泰成
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 572-576
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    アクリル樹脂 (ボリブチルメタアクリレート)-EVA (エチレン酢酸ビニル樹脂)-ポリスチレン系バインダーをアルミナの射出成形に適用できるか検討した. その結果, 小物で比較的肉薄の成形体の場合, 成形性, 脱脂性ともに優れ, かつ良好な面粗度を有する焼結体が得られることが分った. 現状におけるセラミックスの射出成形の基本的な諸問題についても言及した.
  • 平田 好洋, 酒田 一義, 松下 由美, 島田 欣二
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 577-580
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    Mixtures of Al(OC3H7i)3 and Si(OC2H5)4 corresponding to xAl2O3⋅2SiO2(x=1, 2, 3, 4) were dissolved in benzene and refluxed (81°-83°C) under a dried N2 flow. Hydrolysis with equivalent amount of distilled water to formation of SiO2 and Al(OH)3 gave amorphous powders showing an exothermic peak at 980°C in DTA connected with crystallization to Al-Si spinel and mullite. Phases produced in the powders and disks heated at 800°-1620°C were compared with a phase diagram of the SiO2-Al2O3 system. Compositions of mullite formed at 1400°C and 1550°C were estimated from the lattice constant a0. Average particle size of the SiO2-Al2O3 powders heat-treated at 1400°C for 3h, which showed narrow size distributions, were ≈0.15μm for x=1 and 2, and 0.082-0.089μm for x=3 and 4, respectively.
  • 辰巳砂 昌弘, 南 努, 田中 雅美
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 581-584
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    The rapid-quenching technique extended the glass-forming region in the system Li2O-SiO2 toward the composition with high Li2O content. The ratio of the glass transition temperature Tg to the liquidus one T1 deviates largely from the so-called “two thirds rule” (Tg/T1=2/3) in the glasses containing large amounts of Li2O. The deviation was observed only in the glasses prepared by rapid quenching and it can be attributed to their high liquidus viscosity or small temperature variation of viscosity. The relation between the deviation from the “two thirds rule” and the glass-forming ability was discussed on the basis of the temperature and time variation curves of viscosity.
  • 池本 正, 水谷 惟恭, 加藤 誠軌, 御手洗 征明
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 585-586
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    1) Submicron monodispersed ZrO2 fine particles were synthesized by the hydrolysis of Zr(nOBu)4 in n-propanol.
    2) The particles were uniform spheroids ranging in size from 0.4 to 0.8μm and free from agglomeration. X-ray and DTA-TG analysis showed particles were amorphous and hydrated.
  • 黒島 泰幸, 近藤 祥人, 岡田 昭次郎
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 587-589
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    Newly developed engineering ceramics are very difficult to be ground using conventional diamond grinding wheel because of their poor dressability and low cutting ability. In this study, a rigid and porous vitrified diamond grinding wheel was made so that a diamond grain might not deteriorate and it might be tightly bonded to the bond bridge using proper frit bond at lower firing temperature. According to the grinding test results, the grinding force was very low and dimensional accuracy of ground ceramics was very excellent.
  • 山崎 務, 鈴木 健之
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 590-592
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    Geometry of quenched V2O5 was examined under 32 quenching conditions using a single-roller apparatus. It was observed that amorphous ribbons of relatively uniform geometry can be prepared in a variety of conditions, e.g. at the melting temperature of 890°-990°C, 2000-4000rpm of the stainless steel roller (20cm in diameter) and the ejection pressure of 1.5atm. Geometrical considerations of samples combined with the roller speed showed that these amorphous ribbons were made through an unstable puddle beneath the melt jet.
  • 吉村 昌弘, 横川 善之, 宗宮 重行
    1985 年 93 巻 1081 号 p. 593-595
    発行日: 1985/09/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    A disorder phase with a cubic pyrochlore lattice (space group Fa3m) was obtained by rapid quenching of a Gd3TaO7 (3Gd2O3⋅Ta2O5) melt. A fluorite-related phase with orthorhombic weberite lattice (C2221) was formed both by firing at 1350°C for 96h or at 1700°C for 4h, and by melting of the 3Gd2O3+Ta2O5 mixture. Annealing at 1350°C for 96h or at 1700°C for 4h of the rapidly quenched pyrochlore also produced the weberite phase. Order-disorder transition may occur above 1700°C in this compound.
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