窯業協會誌
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90 巻, 1037 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 加藤 紘一
    1982 年 90 巻 1037 号 p. 9-15
    発行日: 1982/01/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    ガラス溶解窯用の主な耐火物, 及びそれらの主成分であるAl2O3-SiO2, ZrO2-SiO2, Al2O3-ZrO2-SiO2系において, Na2Oレベル (化学ポテンシャル) を一定に保ったときの平衡状態について, 実験により検討した. 試料をNa2SO4などの侵食剤の蒸気相中に置き, 同条件下で充分平衡に近づいたと見なされる状態で, 試料中のNa2Oを分析し, 含有相の同定を行った. Na2Oレベルは, 侵食剤の種類や, 実験に使用するるつぼの設置状態を変えることにより, 種々のレベルに保つことができた.
    耐火物試料について, 種々のNa2Oレベル下での平衡状態を求め, 更に, Na2O-Al2O3-SiO2及びNa2O-ZrO2-SiO2系の1300°, 1500℃等温断面図上で, 各実験条件のNa2Oレベルに相当する組成位置を推定した. Al2O3-ZrO2-SiO2系についても, 種々のNa2Oレベルにおける1500℃等温断面図を明らかにした. その他, Na2O-ZrO2-SiO2系の等温断面図を急冷法により求めた.
    これらのデータは, Na2Oを含むガラスの溶解窯用耐火物の, 侵食状態を考え, 安定性を判断する上で, 有効であると考えられた.
  • アルカリリン酸塩ガラスの熱化学的研究 (第1報)
    高橋 克明, 尾坂 明義, 林 聡
    1982 年 90 巻 1037 号 p. 16-21
    発行日: 1982/01/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    R2O-P2O5系ガラス (R=Li, Na, 及びK) 並びにいくつかのナトリウムリン酸塩化合物 (NaPO3, Na4P2O7, 及びNa3PO4) の3N HNO3中への溶解熱を25℃にて双子型伝導微小熱量計により測定した. アルカリリン酸塩ガラスの溶解熱はモル比r=(R2O+H2O)/P2O5に対してプロットした場合, 直線的に減少しr=1で極小値をとったのち直線的に増加した. このことはP2O5にR2Oを加えるに従い, 不安定な3分岐グループが安定な2分岐グループになることによりP-O-P架橋結合が安定化されるためである. アルカリリン酸塩に関係した化学種の生成熱の文献値及び本研究における溶解熱の測定値からRPO3ガラス (R=Li, Na, 及びK) の生成熱を計算した.
  • 西田 俊彦, 植田 邦義, 林 国郎, 西川 友三
    1982 年 90 巻 1037 号 p. 22-27
    発行日: 1982/01/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    ぜい性材料についての応力拡大係数 (KI) とクラック速度 (v) との関係を求めるための簡単な方法についてのべた. 頂角120°のシェブロンノッチを導入したパイレックスガラス試片をスパン90mmの3点曲げで破壊した. 破壊試験は0.2-0.001mm/minの間の一定変位速度の条件で, 大気中とトルエン中の室温で行った. KIは安定破壊の荷重-変位曲線をコンプライアンス解析することによって求め, これと対応するvはズームアップレンズを取り付けたビデオカメラを使って測定した. 得られたKIvの両対数プロットは大気中では領域Iの挙動を示し, トルエン中では領域Iから領域IIへの変化を示した. この試験法の特徴としては, (1) 試片の形状が単純である, (2) 試片が小さくても良い, (3) 安定破壊をさせやすい, (4) 荷重方式が単純であり, 高温における測定にも適する, (5) ふん囲気の制御がしやすい, などの利点が考えられた. それゆえセラミック材料の高温での応力腐食や劣化の問題を取り扱っていくうえで, この方法が従来の方法よりも実験技術的にはより簡単な方法となるであろうと考えられた.
  • 藤木 良規, 大坂 俊明
    1982 年 90 巻 1037 号 p. 27-31
    発行日: 1982/01/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    二チタン酸カリウム (K2Ti2O5) 繊維をメルト法により育成した. K2CO3とTiO2の化学量論比組成の混合物を1100℃で30分間溶融し, 底を水冷している他の金属容器の中へ流し出して繊維状集合体としてすみやかに結晶化させた. 繊維分離は結晶化体を水中に浸漬して行った. この水和反応はカリウムイオンの溶出を伴って水和相KHTi2O5nH2Oを形成した. 水和相は900℃付近で熱処理すれば四チタン酸カリウム繊維に移行する. また, 二チタン酸カリウム繊維を温水及び沸騰水で処理後900℃付近で熱処理すれば六チタン酸カリウム繊維, 酸水溶液で処理すれば結晶質チタン酸 (TiO2nH2O) 繊維などの誘導体を合成することができる.
  • 笹本 忠, 水崎 純一郎, 吉村 昌弘, W. R. CANNON, H. K. BOWEN
    1982 年 90 巻 1037 号 p. 32-38
    発行日: 1982/01/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    MHD発電用高温電極材料の開発研究の一環として, スーパー・ウォール型高温電極 (T>1700℃) の候補材料の一つであるSrZrO3-LaFeO3-SrFeO3-δ 3成分系化合物の相関係の決定と電気伝導度の測定を行った. 試料として, 共沈法で調製した混合物を所定温度で焼成したものを用い, X線回折法による存在相の同定とレーザー溶融法による固相・液相線の決定によって上記3成分系のおおよその相関係図を作成した. 一方, 直流4端子法によって空気中, 1500℃までの高温電気伝導度を測定した.
    これらの結果から見出された最適組成は, 高融点 (>2300℃), 高電導度 (0.1-0.2ohm-1・cm-1) をもち, しかも1300℃以上で単一ペロブスカイト固溶相を形成する75%SrZrO3-25%La0.75Sr0.25FeO3であった.
  • 岡本 祥一
    1982 年 90 巻 1037 号 p. 38-42
    発行日: 1982/01/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    300℃以下の水熱条件で, 2種のストロンチウムハイドロガーネット, Sr3Fe2(OH)12及びSr3Cr2(OH)12を合成した. 2個の酸素により隔てられた磁性イオン間に, 非常に弱い負の磁気的相互作用が観測された. Sr-Fe-ハイドロガーネットは容易に加水分解されて, いわゆる非晶性水酸化第二鉄によく似た非晶性磁性体に変化した.
  • 高木 義人, 山口 弘
    1982 年 90 巻 1037 号 p. 42-45
    発行日: 1982/01/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    反射型粉末X線回折法において, 試料の結晶構造が分っている場合, 回折強度の実測値と計算値を比べることにより板状粉末試料の選択配向性を求める方法を与えた. この方法をLi2MSiO4 (M=Mg, Fe, Co, Zn) 試料に適用し, これらの粉末試料の選択配向性が式, N(α)=C1+C2{1/[1+pα2]+1/[1+p(π-α)2]}, でうまく近似されることを示した. ここでp, C1, C2はパラメーターを, αは粉末の配向面とサンプルホールダの面とのなす角を示す. 上式を使い, Li2MSiO4試料の回折強度の補正を行ったところ非常によい結果を得た.
  • マグネシア多泡粒の研究, その1
    本江 秋弘, 和波 達夫, 石堂 善彦, 桝川 卓哉, 長田 清, 藤井 欽二郎
    1982 年 90 巻 1037 号 p. 45-51
    発行日: 1982/01/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    マグネシアの多泡粒またはペレットは, マグネシアと酢酸との発熱反応による沸騰-固化の現象を利用して調製することができる. 実験用の装置として, マグネシア粉末層の環状ベッドを載せた回転皿を用い, 移動ベッドの表面を140°-180℃に加熱し, そこに酢酸液滴を散布してマグネシアと反応させ, 生成する多泡粒をスクレーパーによってベッドから掻き取る. 加熱用に用いたシュバンクバーナからマグネシア粉末ベッドへの複合伝熱係数は30.8kcal/(m2・h・℃) であった. スプレーノズルから散布される液滴は直径0.5-5mmの間で粒度分布をもつような多泡粒に変化し, また造粒容量は回転ベッド1平方メートル当たり約0.3kgであった. スクレーパーは振動ふるい形式のもので, ベッド層から選択的に多泡粒を分離した. ベッドの表面温度180℃で運転した場合の酢酸の損失は, 全使用量の28%で, 本法のプロセス化を考慮して, 蒸発損失する酢酸分の回収にも言及した.
  • 山口 成人, 土屋 輝彦
    1982 年 90 巻 1037 号 p. 51-53
    発行日: 1982/01/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 鎌田 喜一郎, 松本 茂樹, 柴田 吉茂
    1982 年 90 巻 1037 号 p. 54-55
    発行日: 1982/01/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 袴塚 康治, 米田 登, 土谷 敏雄
    1982 年 90 巻 1037 号 p. 56-57
    発行日: 1982/01/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 1982 年 90 巻 1037 号 p. 57b
    発行日: 1982年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 1982 年 90 巻 1037 号 p. 57a
    発行日: 1982年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 1982 年 90 巻 1037 号 p. A2-A10
    発行日: 1982/01/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
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