窯業協會誌
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91 巻, 1060 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 横山 千鶴, 川上 浩, 橋場 稔, 三浦 英二, 塗師 幸夫, 日比野 泰三
    1983 年 91 巻 1060 号 p. 525-536
    発行日: 1983/12/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    異なった調製履歴をもつZnO-Al2O3系微粉混合物を用いて, ZnAl2O4生成反応に対する反応工程因子の影響を研究した.
    Al2O3の原料としてAlcoa A-16SG (以後A1と呼ぶ), あるいはそれを粒径約40μmの顆粒状に噴霧乾焼したもの (以後A2と呼ぶ), 一方ZnOの原料として平均粒径約0.3μmの試薬ZnO微粒粉体 (以後Z1と呼ぶ) あるいはそれを粒径約82μmに焼結, 造粒したもの (以後Z2と呼ぶ) を用いた.
    上記4種の原料を組み合わせ, 混合方法をかえ, 次の5種類のZnO-Al2O3混合物を調製した.
    試料 No ZnO原料 Al2O3原料 混合法 I Z2 A2 V型混合機 II Z1 A2 V型混合機 III Z1 A1 らいかい混合 IV Z1 A1 湿式らいかい混合 V Z1 A1 振とう混合
    800°-1200℃で試料を加熱し, 反応率を温度及び組成の関数として測定した. また走査型電子顕微鏡 (SEM) 及びエネルギー分散型X線アナライザー (EDX) による微細構造の観察及び分析を行った.
    ZnAl2O4の生成率は, 試料中の微粒Al2O3が集合体を形成している試料IあるいはIIの場合, α=(S0/ZnOあるいはAl2O3のモル数)f(t)・√k'tdZA/MZAで表わされ, 次の4つの因子により変化することが分った.
    (1) (S0/ZnOあるいはAl2O3のモル数): 単位量のZnOあるいはAl2O3当たりの反応物集合体間の初期接触面積.
    (2) f(t): 初期接触面積に対する反応面積の割合.
    (3) x: Al2O3集合体の周りに生成したZnAl2O4層の厚さで, x2=k'・tに従って成長する. k'は試料の組成に存在しない.
    (4) dZA/MZA: ZnAl2O4の式量に対するAl2O3集合体中に生成したZnAl2O4の密度の比.
  • 西谷 邦雄, 長谷川 保和, 東方 正章
    1983 年 91 巻 1060 号 p. 537-540
    発行日: 1983/12/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    ガラスの粘度はArrheniusの式を用いるよりも, Fulcher式を用いた方が広い範囲にわたって精度よく表すことができる.
    本論文は, Fulcher式を用いて収縮率と焼結時間の非直線関係を含む温度が変化する過程での焼結の程度を表す次の式を得た.
    M/C=a'/α[{a'b1/2+(1+b1TF-a'b1/2)χ(x)}e-x/x2]x1x2 χ(x)=1-2!/x+3!/x2-……} ここに, M=Y(1+8Y+20Y2/3), Y: 収縮率, C: 定数, α: 温度の時間こう配, a': Fulcher式における活性化エネルギー項, b1: 表面張力の温度係数, TF: Fulcher式における補正温度, x: 温度と時間に関する変数.
  • 松尾 哲夫, 森田 健敬, 安井 平司, 松原 欣二, 橋本 鹿夫, 上田 昇, 大島 栄一, 北村 福男
    1983 年 91 巻 1060 号 p. 540-545
    発行日: 1983/12/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    焼結高純度アルミナ砥石 (SR) や25%ジルコニア砥石 (ZS) など計5種類のレジノイド砥石についてS45C鋼のスナッギング研削実験 (最大押し付け荷重1500N, 砥石周速67m/s) を実施し, 各砥石の研削削性能の評価を行うとともに, 走行速度の影響等についても調べた. 結果は以下のとおりである.
    (1) 走行速度20-60mm/sにおいては, 高速ほど削除率は高くなるが, 研削比は変わらない.
    (2) 最高の削除率を示すのはZS砥石で, A砥石がこれに次ぐ. 一方, 砥石損耗の点ではSR砥石が最も優れ, 結果としてSR砥石が際立って高い研削比を示し, ZS砥石がこれに次ぐ.
    (3) 同一削除率に対する研削面最大粗さはA, ZS砥石に比べSR 石や40SH砥石では粗くなる.
    (4) ZS, SR砥石ではA, 40SH砥石に比べ約2-3倍程度に厚い切りくずが発生する.
    (5) 接線研削抵抗は砥石種類にかかわらず, 削除率に対し同一の直線に沿って上昇する.
  • 石田 信伍, 藤村 義和, 藤吉 加一, 金岡 繁人
    1983 年 91 巻 1060 号 p. 546-553
    発行日: 1983/12/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    バナジウム系窯業顔料中のVイオンの原子価状態と色を主としてESR及び電子スペクトルを解析することにより研究した.
    ESR (V4+) 及び化学分析 (V全量) によって測定された (V4+/V全量) が小さい (15%) ことから, バナジウムスズ黄中のVイオンの大部分はV5+であると考えた.
    反対に, バナジウムジルコニウム黄中のVイオンの大部分はV4+であった. 高純度原料から合成したバナジウムジルコニウム黄にFe3+やAl3+を添加すると, V4+量が減少し, その色は橙黄色に変わった. バナジウムジルコニウム黄顔料の電子スペクトルから, ZrO2格子中のZr4+と置換したV4+は黄色であることが分った.
    Na2O, V2O5, ZrO2及びSiO2よりなり, バナジウムジルコニウム青の製造の中間的段階に生成するガラス中のVイオンは大部分がVO2+であった. このガラス中のVO2+のESRスペクトルはNa2CO3, SiO2ゲル及び, NH4VO3の混合物を加熱することによって得られる試料のそれと一致した. この事実は, このガラス中のVO2+が-O-Siのみにより囲まれていることを示唆する. バナジウムジルコニウム青中のVイオンは大部分がVO2+と異なるV4+であった.
  • 鶴見 敬章, 井川 博行, 浦部 和順, 宇田川 重和
    1983 年 91 巻 1060 号 p. 553-558
    発行日: 1983/12/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    K+-β-アルミナ型ガレート (K+-β-ガレート) にマグネシウムイオンを添加することにより, その理想的組成に比べ過剰に存在するカリウムイオンの量を調整した. 合成したK+-β-ガレートのa軸の格子定数は, MgOの添加量が増えるに従い増大するが, c軸の格子定数は減少する。 K+-β-ガレート固溶体単結晶の電気伝導度を複素インピーダンス法により測定した. その結果, K+-β-ガレートの電気伝導度はσ=1.43×103/T・exp(-2.63×104/RT) と表された. また, K+-β-ガレート固溶体の電気伝導度は, その化学組成 (1+x)K2O・11Ga2O3における過剰なカリウムイオンの量 (x) の増加に伴い. 単純に増加するのではなく, xが0.43付近で極大値をもつことが明らかになった. この実験結果は, β-アルミナのイオン伝導についてWangらが提唱している “interstitialcy pairs model” を強力に支持するものと考えられる.
  • 神崎 修三, 田端 英世, 高田 忠信
    1983 年 91 巻 1060 号 p. 559-561
    発行日: 1983/12/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 村瀬 嘉夫, 加藤 悦朗, 平野 正典
    1983 年 91 巻 1060 号 p. 561-564
    発行日: 1983/12/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 長谷川 泰, 田中 英彦, 藤木 良規
    1983 年 91 巻 1060 号 p. 565-566
    発行日: 1983/12/01
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
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