ケイ砂とAlから得た, ステアタイト混入量の異なった, 3種類のサイアロン熱間加圧焼結体 (HQ45-A: ステアタイト混入量0wt%, HQ45-B: 1wt%, HQ45-C: 同じく5wt%) を1300°-1500℃, 乾燥空気中で20時間酸化し, 酸化速度, 酸化被膜の組成及び微構造を調べ次の結果を得た.
(1) サイアロン熱間加圧焼結体の酸化特性はステアタイト混入量の増加とともに著しく悪くなった.
(2) 各焼結体の酸化速度は放物線則によく適合したといえる.
(3) 各焼結体上の酸化被膜中の結晶相はムライトであったが, B及びC試片では, 1300°-約1400℃でコージェライトが生成した.
(4) 1300℃におけるA試片には粒状のムライトが生成し, 1500℃で局部的に液相が生成した. 一方, B及びC試片では既に1300℃で液相が生成し, 1500℃では全面に生成した. 液相中には多数の発泡の跡, 及び粗大化したムライトの結晶粒が観察された.
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