ケイ砂とアルミニウム粉末から得た窒化物を, 焼成体のまま (A試料), ステアタイト製振動ボールミルで30分粉砕した試料 (B試料) 及び180分粉砕した試料 (C試料) に分け, 1600°-1880℃, 100-400kg/cm
2の圧力下で熱間加圧焼結を試み, 焼結挙動, 生成相及び組織を調ベステアタイト混入の影響を調べた. 混入ステアタイトは約1200℃まででα-Al
2O
3と反応しコージェライトとなり, 約1470℃以上で液相となった. そのため, B試料からの焼結体は200kg/cm
2の圧力下, 1700℃以上で, C試料からの焼結体は1600℃以上でち密な焼結体となった. 一方, A試料は焼結中, 液相の生成は認められなかった. そのため, A試料からち密な焼結体を得るためには, 加熱温度1830℃, 加圧力400kg/cm
2を要した. 焼結機構としては, B及びC試料はコージェライトを主体とする液相を介しての粒子の再配列の後, 液相への溶解拡散機構, A試料はβ'-Si
3N
4の粒界のすべりによる収縮のあと固相状態で粒成長を伴った拡散機構によるものと考えられた.
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