最近, 京都清水焼業界で使用されている出石陶石中の粘土鉱物の鉱物学的試験, すなわち化学分析, DTA, TG, IR吸収スペクトル及び各種処理によるX線分析等が行われた. 化学組成はSiO
2 54.48%, TiO
2 0.06%, Al
2O
3 29.56%, Fe
2O
3 1.41%, CaO 0.13% MgO 0.50%, K
2O 6.15%, Na
2O 0.36%, Ig. loss 7.80%である. DTA曲線においては100℃, 550℃, 及び680℃にそれぞれ吸熱ピークが認められる. 定方位試料によるX線分析の結果10.5Å, 5.09Å, 3.31Åにピーク, 23Åに弱い肩が認められる. エチレングリコール処理した非定方位試料では14Å, 10Å, 5.09Å及び26Åの肩等が認められる. これらの試験結果から, この粘土は雲母/スメクタイト混合層鉱物で雲母層90-70%, スメクタイト層10-30%の組成を有するものであることが分った.
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