0.20Na
2O
xMO
2(0.80-
x)SiO
2, 0.30Na
2O
xMO
2(0.70-
x)SiO
2(M: Ge, Ti, Sn, Zr, Th) 2系列のガラスのモル体積, MO
2の部分モル屈折, 熱膨脹係数, 転移点, ヴィッカース硬度, 赤外吸収スペクトルなどの変化から, ガラス中のこれら四価陽イオンの挙動を調べた.
これらのガラス中で, Sn
4+, Zr
4+, Th
4+はそれぞれ6, 6, 8配位をとり, NWMとしてふるまう. GeO
2系のNa
2O 20mol%系列では, GeO
2約40mol%まではGe
4+の一部が6配位するがそれ以上では新しく置換したGe
4+の大部分が4配位化しNWFとなる. 一方, 同系のNa
2O 30mol%の系列では, 全域でGe
4+のごく一部しか6配位化せず, 大部分は4配位となる. TiO
2系では, 両系列ともTiO
2置換量が少ない組成でほとんど全てのTi
4+が6配位する. そして, Na
2O 20mol%の系列ではTiO
2 10-20mol%以上で, 30mol%の系列では約25mol%からTi
4+の平均配位数が減少する.
前3者は, 三価のSc
3+, Y
3+, In
3+と同様に, NWMであるがそのCFSが強いためガラス構造を強化する. 6配位のGe
4+, Ti
4+は, 同様な効果をもつが前3者に比べその効果が小さく, 典型的なNWMには分類できない.
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