熔融した2成分系スラグ中へのジルコンの溶解速度を円柱状試片 (約20
φ×30mm, 見掛気孔率15.5%) をスラグ中で回転することによって, 1500℃, 100rpmの一定条件下で研究した.
溶解速度は2成分系スラグの組成によって著しく影響を受け, FeO-MnOスラグを除いては, スラグ組成中のFeOの減少に比例して大きく減少した.
FeO-SiO
2スラグ (SiO
2=0-40wt%) 中への溶解速度は7.5×10
-3-1.1×10
-4cm/s程度であった. FeO-CaOスラグでは, FeO-SiO
2スラグ中への溶解速度よりもいっそう大きく, Fe
2O
3-CaOスラグでは逆に少し小さかった. FeO-MnOスラグでは, MnOの影響をほとんど受けず, FeO中への溶解速度と変らなかった. CaO-SiO
2スラグでは, 上述のFeOを主体とする2成分系スラグの1/100程度であった.
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