本研究では,ACMセンサーから得られる膨大な出力データをAIにより識別することを目的として,二種類の機械学習手法を検討した.具体的には,実装に供したACMセンサーのデータに対し,教師あり学習および教師なし学習の手法を適用して解析を行った.その結果,教師あり学習においては95%の高い精度で分類が可能であることが示された.一方で,実運用上有効と考えられる教師なし学習については精度が60%に留まり,さらなる検討の必要性が示唆された.
PC鋼棒における水素侵入現象はコンクリートひび割れ内という狭隘環境下で進行するが,一般に金属材料への水素侵入量評価はアルカリ性溶液中への浸漬など均一環境で行われており,狭隘性は考慮されていない.今回,電柱のコンクリートひび割れ内を想定して模擬した狭隘環境下における純鉄への水素侵入量を評価する試験系の構築を行った.これにより,狭隘環境下において,不均一な水素侵入現象が起きていることを見出した.