複数の基本設計書を調査した結果, 共通して出現する単語の集合(共通語彙)が存在することがわかった. また, 同一のソフトウェアにおける仕様書と基本設計書において, 基本設計書のほうが共通語彙を多く含むという結果が得られた. 基本設計書は仕様書を具体化した文書であるため, 基本設計書の具体化度合いを評価できる可能性が示された.
自然言語で記されたソフトウェアの仕様書は、作成者にとって表現の自由度が高い反面、次工程の担当者にとって一意に理解できる記述になっているとは限らない。本稿では記述内容の一意性を高めるために要求記述言語セットであるEARS(Easy Approach Requirement Syntax)を拡張したソフトウェア仕様様記述言語セットを策定した。さらに、 車載ソフトウェア業界の標準規格であるAUTOSAR仕様書を対象として本言語セットの有効性を確認した実験結果について報告する。
保証ケースのレビュ手法については,保証ケースが正しい構成規則を用いて記述されていることや成 果物と保証ケースとの追跡性ならびに網羅性を確認する手法が報告されている.しかし,保証ケースの妥当性を保証対象の内容に踏み込んで客観的に確認するためのレビュ手法は確立されていない. このため,保証ケースが対象とする成果物や品質特性,リスクなどの構成情報に基づく,保証ケース のレビュ手法を提案する.
議論分解パターンに基づいて保証ケースを作成する手法が報告されている.しかし,モデルごとにパ ターンを用意する必要があるため,複数のモデルごとに保証ケースのパターンを作成するのは効率的ではない.このため,保証ケースが対象とする成果物や品質特性,リスクなどのモデル情報に基づき,保証ケースを統一的に作成する手法を提案する.
2015年9月に開催されたKES2015において、知識流通ネットワーク研究会に関連するinvited session "Networks for Innovation, Knowledge Creation and Sjaring"を企画開催したので、その概要を報告する。