現在、我が国の製造業においては、年齢構成等により技術伝承が危ぶまれており、特に造船業においてはその現象が顕著である。このような状況の中、海上技術安全研究所では、1998年より造船業における技能伝承問題に対する試みとして、造船特殊技能研修用教材の開発に取り組んでおり、その一環として配管艤装に関する教材を作成した。本発表では、主に造船における配管艤装と海技研が作成した配管技能研修用教材について説明し、併せてこれまでに開発した他種類の教材を紹介する。
我々は、各種作業における熟練技能の継承、初心者への教育・訓練、ヒューマンエラーの減少などのため、ヘッドマウントディスプレイを用いた拡張現実感により作業を支援する方法を研究してきた。本発表では、線状加熱作業と研磨作業を例題として、作業物体上に作業手順を指示する映像を重ね合わせ表示すること、及び形状や力加減をリアルタイムに測定し、測定結果を作業者にフィードバックすることにより作業を支援するシステムを紹介する。
日本経済の成長要因のひとつに、終身雇用や年功序列制などの家族的経営の存在があります。しかし、「失われた20年」の間にリストラや多様化した雇用形態などによって、「現場の力」が衰退してきています。ShareFastは、先人達が蓄積した知識・ノウハウ・経験をワークフローとして可視化し、若手社員への継承や育成を効率よく行うことを支援します。今回は、通販化粧品会社様や外資系製薬会社様の取り組みをご紹介いたします。
知識が文章化されていたとしても、単語や文脈の理解の仕方の違いによって読み手の理解が異なり、知識を継承・共有することが困難な事例がある。本研究では、知識が記述された文章を読んだ時に読み手が感じる知識間の類似性を可視化することで、読み手に自身の感じ方を認識させ、それらの知識に対する新しい見方と他人の見方を獲得することを支援することを目的としている。そのために本研究では文章化された知識を読み手が分類した基準を教師データに用いた学習によって、知識の類似度を計算することで、当人の分類基準を可視化するモデルを開発した。
計算で繋がる(形式知)経営管理システムは、グローバル化による多言語化や、大規模化、詳細化に伴って、共有化し継承すべき仕組みが暗黙知化し、複雑大規模の意思決定のConfidenceとSpeedの韓国財閥と著しい格差を生じている。システム記述において、ブロック数と連結線数の比が2.5程度を超える情報学の空白地帯の解決に20世紀が遺した21世紀の基本技術:構造マトリクスと構造的表現がある。現場技術・為替レート等が経営全体を揺すぶるにも関わらず、活動量(非金銭価値)とコスト(金銭価値)を結ぶ領域で理系・文系の壁が立ちはだかり、この解決に、構造マトリクスを前提にPaired Costing With Activityと発展論等を紹介する。
船舶運航の現場では、高齢化による船員不足への対処として、一人当直の支援や若手船員の即戦力向上等が求められている。見張り作業は、長い乗船経験から得られる安全な航海のための技術であり、これを把握する必要がある。そこで、本論ではシミュレータ実験により見張り作業のタスクモデルを作成し、事故の引き金として考えられるエラーモードの整理とその背後要因について検討を行った結果について紹介する。