人工知能学会第二種研究会資料
Online ISSN : 2436-5556
2014 巻, SAI-019 号
第19回社会におけるAI研究会
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 山川 宏隆, 泉 泰介, 伊藤 暢浩, 岩田 員典
    原稿種別: 研究会資料
    2014 年 2014 巻 SAI-019 号 p. 01-
    発行日: 2014/03/03
    公開日: 2021/08/31
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    近年,自然災害等による障害下でも効率の良い経路探索アルゴリズムが注目されている.既存の経路探索手法,Contraction Hierarchy は,障害による再探索を考慮しておらず,障害下では効率が悪い.そこで, Contraction Hierarchy の事前計算に影響がある箇所のみを変更する方法により,再探索時の効率を改善した.実際の地図に確率的な障害を設定した実験の結果,既存手法よりも高速に計算でき,提案手法有効であることを確認した.

  • 池田 圭佑, 岡田 佳之, 榊 剛史, 鳥海 不二夫, 風間 一洋, 野田 五十樹, 篠田 孝祐, 諏訪 博彦, 栗原 聡
    原稿種別: 研究会資料
    2014 年 2014 巻 SAI-019 号 p. 02-
    発行日: 2014/03/04
    公開日: 2021/08/31
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    2011年3月11日に発生した東日本大震災後,Twitter等ソーシャルメディアの果たした役割はとても大きく,今後起こるであろう各種災害においても重要な役割を担うことが予想される.しかし,誤った情報(流言・デマ)が広がったことも事実であり,大きな社会問題となった.災害時には,必要な情報をいち早く拡散させるだけでなく,誤った情報の拡散を早期に収束させることが重要である.これまで,我々は情報拡散モデルとして,人の情報に対する興味度や情報発信元の信頼性等のユーザーの多様性,また情報経路の多重性を考慮したモデルを提案し,定量的な評価手法を用いて評価を行った.しかし,これまでに再現したデマはデマ拡散とデマ訂正情報拡散のピークが共に1 度だけのものである.現実には,デマ拡散のピークが複数あるものが確認されおり,そのようなデマ拡散にも対応できるようモデルを拡張する必要がある.本研究では,従来までのモデルをベースとし状態遷移の仕組みを改良することで,デマ拡散のピークが複数あるものにも対応できる新たな情報拡散モデルであるAgent-based Information Diffusion Model(AIDM)の提案を行う.

  • 黄 浦, 泉 泰介, 伊藤 暢浩, 岩田 員典
    原稿種別: 研究会資料
    2014 年 2014 巻 SAI-019 号 p. 04-
    発行日: 2014/03/04
    公開日: 2021/08/31
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    災害時の危険回避を考慮した経路探索は重要な課題である.既存研究では,唯一の最短経路を求めるため,災害時に大人数が避難する場合には,輻輳が生じる可能性が高い.そこで本論文は輻輳を低減するために,複数の最適経路を探索できるHyperStarアルゴリズムと既存手法を融合する方法を提案した.エージェントの総合移動時間コストについて,災害救助シミュレーションを用いて,既存手法と改善手法を比較し,その有効性を確認した.

  • 渋澤 亮介, 菅原 俊治
    原稿種別: 研究会資料
    2014 年 2014 巻 SAI-019 号 p. 05-
    発行日: 2014/03/05
    公開日: 2021/08/31
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    本稿では,影響力を考慮したCollective Learningを提案し,ネットワーク上のエージェントが協調ゲームの繰り返しから学習する事で,ノルムが全体に伝播し,収束する様子を調査する.人間社会では協調や調整を行う際に,情報交換によって合意するだけでなく,それまでのインタラクションの経験から適切な行動をノルムとして同定し,直接的な会話が無くても適切な行動をとる.同様に,マルチエージェントシステムへノルムを導入し,明確な情報交換やそれに伴う推論が無くても,システムの各所で適切な協調を実現できると考えられる.このため,学習を通じてノルムが広がる仕組みとその様子を調査することが重要となる.本研究では,人間社会において周辺を観測し,そこから自分の行動を決定する過程を再現したCollective Learning (CL)という学習の枠組みに,各エージェントのネットワーク上の位置に基づく影響力を導入し,ノルムを伝搬させる仕組みを提案する.スモールワールドネットワーク上で評価実験を行い,高い確率でノルムの収束に成功すること,またネットワーク生成の各パラメータが与える収束への影響を調べた.

  • 芝 夢乃, 菅原 俊治
    原稿種別: 研究会資料
    2014 年 2014 巻 SAI-019 号 p. 06-
    発行日: 2014/03/05
    公開日: 2021/08/31
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    近年,大学の授業においてグループワークが多く導入されている.グループワークは,メンバー同士が協力して作業することで学習の効率化や社会性の向上が図れる一方,個人の貢献度に応じた評価が難しいという問題がある.教員が全ての学生のグループワークへの取り組みの過程を把握することは難しく,グループの成果物だけを見て評価をつけることが多い.これでは真面目に取り組む者と取り組まない者の評価が公正とは言えず,学生の学習意欲の低下を招く.そこで,本研究では公正な評価方法の提案を目的とし,メンバー間の相互評価を取り入れる.これに評価の一貫性があるグループをつなげた信頼ネットワークとして形成し,不真面目に評価をつける学生を抽出し,評価の修正を行う.エージェントシミュレーションによる評価実験の結果,これまでのグループに基づく評価に比べ,提案手法はより公正な評価ができることが分かった.さらに,グループ組み替えの頻度と評価の公正性の関係について示す.

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