本研究の目的は,ユーザの興味や関心に応じて様々なモダリティの情報へのアクセスを繰り返しつつ時系列データを分析するための支援システムの実現である.著者らはこれまでに,新聞記事と地図,統計データを対象に,ユーザが時系列データの経時的変化とその変化の要因を把握できるようにする可視化インタフェースを提案してきた.本稿では,新聞記事と時系列データのアラインメント方式を提案する.この方式をシステムに組み込むことにより,効率的に時系列データと文章を対応付けることができる.さらに,新たに実装したインタフェースの機能について述べる.
本発表では,ユーザがレビューを評価した履歴に基づきその価値観をモデリングする手法,およびこれを利用した情報推薦システムを提案する.我々は,ユーザの投稿したレビューから価値観に関するユーザモデルを提案しているが,本発表では閲覧レビューからのモデル構築に拡張することで,価値観モデリングの適用範囲を拡大する.ユーザ実験により,提案する推薦システムの有効性を示す.
語の分散表現を用いて,与えられた二語が上位下位関係にあるかどうかを推測するタスクがある.本稿では,古典的な共起頻度ベクトルから上位下 位関係を推測するために提案されてきた方法から,近年の主流である,Skip-gramモデルなどのニューラルネットワークから獲得した分散表現を用 いて語のペアの分類を学習する方法にいたるまでの研究動向を概観し,近年の学習について指摘されている問題点などについて考察する.