筆者らは,ユーザの移動などの行動履歴とその場所での情報から推定したユーザのコンテクストを用いてWeblog形式のコンテンツの作成を支援するシステムActionLogを提案している.提案システムは,取得したユーザの位置情報などといった行動を表すデータをもとに,自動的にコンテンツのドラフトを生成する.システムは,ユーザがこのドラフトを編集し公開する際に,コンテンツを行動の背後にあるコンテクスト情報と対応付けて保存する.このコンテクストに基づき,コンテンツの編集時に情報の推薦を行い,ユーザの振り返りの支援を行う.本稿では,第19回人工知能学会全国大会において提供したシステムについて,実装手法および運用の結果を報告する.
本稿では,HTML文書中に含まれる時系列情報を自動的に発見し,RSS Feedを自動的に生成する手法を提案し,提案手法に基づいたアプリケーション"なんでもRSS!"について紹介する.このシステムを用いることで,RSS Feedを配信しない時系列を記述するWebページをRSS Readerで閲覧することが可能になる.また,そのようなWebページの著者は,容易に"RSS-ready"なWebページを作成することが可能になる.また本稿では,システム公開後の利用状況についても報告する.
インターネットの普及により、様々な形態での個人からの情報発信が行われているが、それらのうちもっとも普及しているBlogにおいてはエントリの記述は自由文で行われる。したがって、定型化することが可能な内容が定型化されずに記述されている例が多く見られる。これらを定型化することで多様な情報流通サービスが考えられる。これらの定型化可能な種類のエントリについて、RSSの拡張を行い情報の流通を活発にすることを目的としたシステムを提案、および作成した。本システムは、定型化可能な項目を定義した項目定義表を用いて、入力部分、データ生成部分、閲覧部分の各機能をカスタマイズすることを特徴としている。このシステムを実装し、オフィスでやり取りされる情報の中で扱う情報を対象に、小規模な試用実験を行った。そこから、いくつかの機能要望を得て、今後の課題の抽出を行った。
本論文では、テキストや画像をオントロジーに基づいてアノテーションするツール、Open Ontology Forge (OOF)を紹介する。特に、OOFに実装されている知識モデル、OOFのユーザインターフェイスなどについて詳しく述べる。
個人の関係を得ることのできる技術が進展している。SNSやFOAFでは個々の関係を明示的に対象としており、またBlogでのコミュニケーションの分析やWebマイニング、センサ情報によって個々の関係を得る手法も構築されている。ここでは、これらの関係を統合する基盤を与えるために、人間関係に関するオントロジーについて提案し議論する。