爆発的に飛躍中の人工知能技術搭載の製品やサービス提供が当たり前になる中で,時間とコスト,更に技術者不足の課題を解決するべく,多くの中小企業は他社の人工知能技術のAPサービス活用を選択する.また,スマートフォンなどの常態化によるメディア媒体へのシフト,昨今の企業に求められる「働き方改革」を踏まえ,本書では,人工知能技術を活用し,従来対象外であったファイル検索を効率的に実施するシステム事例を紹介する.
近年,大規模な時系列データが分野を問わず蓄積され,その活用に視覚的分析の適用が期待されている.しかし,アニメーションなどを用いた可視化では,時系列データ自体の時間的変動と操作による変動が時間軸上で衝突するため,認知的負荷が増大する問題があると考える.本発表では時間的および空間的変化を一元的に扱えるデータの変化軌跡に着目した可視化手法を提案し,試作インタフェースを時系列データに適用した事例を示す.
周辺状況を視覚的に理解した上で対話する対話システムの開発を目的として,深層学習を用いた日本語キャプション生成システムDeep Watcherおよび,人物中心のキャプション付き画像データセットを作成した.キャプションの生成にはCNNとLSTMを用いたShow and Tellモデルを使用した.またキャプション内容と5つの特徴項目について人手による一致率の評価を行った.結果,生成されたキャプションの内容の一致率は41%,特徴項目は性別が最も高く87%であった.キャプション内容の一致率は過学習により高くない結果となったが,性別の特徴項目については対話システムへの応用の可能性を示すことができた.