巨大な分散システムであるインターネットでは,運用が組織毎に行われているため,ネットワーク知識の共有・効率的な活用が図れていない.本研究では広域ネットワークのためのオープンな情報共有基盤の構築に向けて,ネットワーク知識の網羅的な記述・外部リソースとのマッピングに特化したドメインオントロジーBonsaiを提案する.
介護における暗黙知や業務プロセスを記録し共有することが,より良いサービスをデザインするために重要である.本稿では,介護現場における暗黙知を引き出し,ロボット介護機器の活用方法の改善と評価のために有用な技術である,データプラットフォームの構築を行う.
科学技術振興機構(JST)では,我が国における科学面,産業面でのイノベーション創出を目的に,JST が蓄積・管理する文献,特許,研究者情報,科学技術用語,化学物質等に関する科学技術情報をLinked (Open) Data として提供するJ-GLOBAL knowledge(JGk)試行版を公開した.JGk は,これまでJ-GLOBAL として提供してきた科学技術情報の全データセットをLinkedData 化し,ビックデータ分析等に活用できるようにSPARQL によるデータアクセスAPI を提供するものであり,データセットの合計サイズは155 億トリプルを超えている.本稿では,こうした大規模Linked Data 構築にあたってのスキーマ設計上の問題や,DBpedia をはじめとする外部データセットとの連携方法について述べる.また,最後に現状の問題点と今後の活用について触れる.
生物の優れた機能を模倣した製品開発の発想支援のための生物規範工学オントロジーについて,既存のLinked Open Dataから必要な情報を抽出し大規模化する手法とその試行結果について述べる.
異なる分野のデータ交換や保有データの利活用によって、新規ビジネスの創出への期待が高まっている。しかし、欲しいデータの入手などの実際アクションには多くの障壁が存在することが指摘されている。特に、実行動にはデータ利活用に関わる様々なステークホルダーを検討する必要があるが、個人では関連する全てのステークホルダーを考慮することは困難である。本研究では、DBpediaからシナリオに関連すると考えられるステークホルダーについての情報を表出化し、シナリオ生成時に気付きえない潜在的に関係のあるステークホルダーを推薦するシステムを提案する。これにより、シナリオ実現に欠けている要素を補完し、実行動におけるリスクを低減することが可能となる。
Ontologies are the basis of the Semantic Web. Owing to the cost of their construction and maintenance, however, there is much interest in automating their construction. Wikipedia is considered a promising source of knowledge because of its own characteristics. DBpedia extracts a large amount of ontological information from Wikipedia. However, DBpedia focuses exclusively on infoboxes (i.e., tables summarizing articles), and several works aim at extending DBpedia by using more information from Wikipedia. This paper builds upon this line of work, and focuses on the section titles and list structure to extend DBpedia. We develop an information extraction system using the list structure and extract more than 20 million triples using section titles as predicates. This suggests that there is ample potential to significantly expand the coverage of DBpedia.
本発表では、日本語DBpediaのSPARQLクエリログの分析結果を報告する。日本語DBpediaは、WikipediaをLOD化したDBpedia (http://dbpedia.org) の日本語版であり、国内LODのハブ的存在である。本研究では日本語DBpediaのアクセスログ1300万件の中からSPARQLクエリログを抽出・分析し、ユーザのSPARQL利用状況について考察をする。