アメリカの社会学者Mooreが提唱したコミュニティでの災害対応を説明する概念が災害文化である。本稿では、日本における地震災害を事例として災害時の情報共有行動の進化をシステム論の観点から考察する。具体的には、システミグラムムで情報共有システムを図式化する方法と、変化点の伝搬によって情報共有システムの進化を分析する方法を提案する。
生産工程の不具合究明過程において必要となる経験知を獲得するための生産工程知識表現として PKC (Production Knowledge Chart)が提案されている. PKCの作成を容易化するためには、支援ツールが必要である。 本稿では, 専門知識を持たない製造現場担当者によるPKCの作成を支援するために,デンソークリエイトが提供するNext Designを用いたPKCツールを提案する. また, 複数の事例に対してPKCツールを用いてPKCを作成することにより, PKCの有用性を明らかにするとともに, 今後の展望について述べる.
持続可能な社会の実現に向けて、企業のエネルギー効率を向上させるデジタルトランスフォーメーションが注目を集めている。多様な機器の消費電力を監視・制御し、企業全体の節電を実現するシステムを実現するには、機器のエネルギー使用量を監視・制御するためのシステム要求を一元管理する必要がある。本稿では、エンタープライズ アーキテクチャに基づいた、エネルギー要求管理を提案する。 また、この提案を日本の病院の省エネガイドラインに適用することで、病院のエネルギー管理要求を表現できることを明らかにする。
プログラミング演習において、TAや教員の教授方法には様々なスタイルがある。教授方をモデル化しChatGPTをカスタマイズすることによって、スタイルごとにプログラム演習時の学生との対話を再現することができる。本稿では、作成したGPTsの教授スタイルのモデルの特性を主観的に評価する方法を提案する。