不安定なベルト状の綱の上でバランスをとるスラックラインの指導現場では、経験知に基づく身体技能の伝承が行われている。本発表では、それらに基づき生成した仮説と、それを検証した予備実験のデータについて報告する。
本研究では日本酒を例題として、スキルとしての日本酒の味覚言語化を検討する。とりわけ味覚の概念構成と記号過程に着目し、人間が名詞、動詞、副詞の各意味世界構成をどのように実現しているのかを、味覚センサによる概念化と関連させつつ論じる。
本研究では, 間身体性の端緒として、学習者と教授者のインタラクションを考慮した上で、身体知の熟達に対する言語化の数理モデルを構築し、その妥当性について、実践的検証を行った。その結果、身体知のコーチングを記述できる見通しができた.
回転し飛翔する物体の運動は、初速に加え回転によって決まる。速度は即時に計測できるが、回転情報を即時に知ることは容易ではない。即時に回転情報を得る装置とその処理方法の研究研究について報告する。
パーキンソン病の典型的な症状として、ぎこちない身体運動や、不随意的な手の振るえなどがあげられ、これらの運動制御の特性はパーキンソン病のリスクや進行状況の診断にも用いられる。本研究では、静止時や腕振り運動時の重心運動から、こうしたパーキンソン病の潜在リスクを簡便に推定する方法について、これまでの試みや知見を踏まえた議論を展開する。
チェリストの演奏動画から、目視によって、演奏時の右手や体幹などの使い方に関する、肘の高さ、弓の返し時の手首の縦屈伸の利用の有無、体全体の左右の動きなどの、特徴的な10数項目にわたる属性データを獲得し、チェリストの演奏スタイルを分類する。分類の対象となるチェリストは、国内外のプロのチェリスト50名程度である。そのデータを元にクラスタリングを行い、どのような演奏スタイルが存在するのかを特定する。