舌, 口底, 下顎歯肉原発の扁平上皮癌症例で同時に両側頸部郭清術を行った40例についてretrospectiveに検討し, それらの原発巣の大きさ, 病理組織学的grade, 転移巣の臨床病理学的特徴について検索した。
対側, 患側の双方に病理学的に転移が認められた (pN (+) (+) ) のは11例, 患側のみに転移が認められた (pN (+) (-) ) のは14例, 対側のみに認められた (pN (-) (+) ) のは2例, 両側に転移がみられなかったのは13例であった。pN (+) (+) 症例の多くで, 原発巣はT3或いはT4, 病理組織学的には高悪性度を示し, 患側の転移巣は3つ以上で, 1evel III或いはlevelIVに位置し, 被膜外転移を有する症例が多かった。
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