日本口腔腫瘍学会誌
Online ISSN : 1884-4995
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20 巻 , 1 号
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  • 大重 日出男, 山崎 裕, 鄭 漢忠, 渡邉 哲, 宮地 斉, 下郷 和雄
    2008 年 20 巻 1 号 p. 1-10
    発行日: 2008/03/15
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    口腔癌治療に手術療法が選択された場合, 多かれ少なかれ摂食・嚥下機能に影響が出ることは周知の事実である。しかしながら, 口腔癌患者に対する術後機能の評価基準 (評価方法・評価項目) には統一されたものがないのが現状である。
    口腔外科としての統一された機能評価基準の確立, ひいては患者へのフィードバックを可能にすることに資するために, 口腔癌術後の摂食・嚥下機能に対する評価・検査について372施設を対象にアンケート調査を施行したので報告した。
    統一された評価表が必要であると回答した施設は178/194施設 (85.6%) となっていた。
  • 岩本 修, 古賀 千尋, 倉富 慶太郎, 津山 治己, 楠川 仁悟
    2008 年 20 巻 1 号 p. 11-18
    発行日: 2008/03/15
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    角化上皮である付着歯肉や硬口蓋に限局した口腔癌にはヨード生体染色法の適応は困難になる。そこでわれわれは, 赤外線吸収能を有するインドシアニングリーン (ICG) が歯肉および硬口蓋癌T1, T2症例の病域検出に効果的であるかを検討した。対象の7症例 (歯肉癌T1: 3例, T2: 2例, 硬口蓋癌T1: 2例) はすべてICG溶液に対する呈色反応を示し, 赤外線照射画像にてより明瞭に病巣範囲を確認することができた。赤外線吸収画像には高吸収領域と低吸収領域を認め, 前者は癌領域で後者は上皮性異形成領域に一致していた。また, 癌組織を抗アルブミンポリクロナール抗体を用いて免疫組織化学的に検討したところ, 癌部は陽性で正常扁平上皮部は陰性を示したことから, 癌組織のアルブミンがICG染色機序に関与していることが考えられた。これらの結果から, ICG生体染色法は赤外線を併用することによりT1, T2の歯肉癌, 硬口蓋癌の病域検出に有用であることが示唆された。
  • 山田 利治, 河原 康, 佐野 大輔, 渡邊 裕之, 小澤 総喜, 神谷 祐司
    2008 年 20 巻 1 号 p. 19-24
    発行日: 2008/03/15
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    臨床経過, 発生部位により症状の推移の観察的確な画像診断が遅れ, 診断に苦慮した肺癌の下顎骨転移の1例を経験した。患者は60歳代の女性。1か月前より56部の鈍痛を自覚し, 歯周組織炎の診断のもと抜歯掻爬が施行されていた。初診時抜歯窩の圧痛とオルソパントモグラムで抜歯窩周囲の骨硬化像のみで, その他, 疼痛の原因となる病巣を認めなかった。歯槽骨炎の診断にて消炎をはかるも軽快せず, 約1か月経過した頃より, 徐々に, 激痛へ変化した。MRIにて下顎枝部を占拠し咬筋, 内側翼突筋に浸潤する高信号を呈する腫瘤様病変を認めた。骨シンチグラフィーにて多発転移が確認され, 生検にて肺癌の下顎骨転移と診断された。本症例は下顎枝を占拠しているにも関わらず, 疼痛以外の臨床所見に乏しく, 疼痛を訴える場合は, 明らかな病巣が認められなくても悪性腫瘍を念頭に置き, 診断精度の高い検査を行う必要性を再認識した。
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