日本口腔腫瘍学会誌
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7 巻 , 3 号
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  • Alan J. Drinnan, Ch. B., D.D.S., F.D.S.R.C.S.
    1995 年 7 巻 3 号 p. 125-133
    発行日: 1995/10/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
  • 李 翠英, 岡本 吉史, 大村 仁利, 緒方 一昌, 森 昌彦
    1995 年 7 巻 3 号 p. 134-141
    発行日: 1995/10/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    顔面皮膚の基底細胞癌 (BCC) 9例についてケラチンのモノクロナール抗体 (MoAb) を用いて免疫組織化学的特徴について検索した。モノクロナール抗体はKL1, K8.12, K4, K7, K8, K10, K13, K17, K18, K19の10種類でABC法で証明した。基底細胞癌の分化の方向, または正常細胞と比較するために皮膚表皮, 毛嚢, 皮脂腺, 汗腺についても同様の方法で検討した。
    正常皮膚の表皮と毛包の基底細胞はK8.12陽性, 棘細胞, 毛包細胞はKL1, K8.12, K10, K17陽性であった。汗腺の終末部はK7, K18が強陽性であった。基底細胞癌の腫瘍細胞はK8.12, K17が陽性で, その他のケラチンは陰性であった。この腫瘍細胞のケラチンパターンは毛根鞘上皮への分化を示し (K17) 口腔粘膜由来の扁平上皮癌 (SCC) のケラチンとは全く異なったケラチンの染色性を示していた。
  • 米田 和典, 山本 哲也, 植田 栄作, 立本 行宏, 尾崎 登喜雄
    1995 年 7 巻 3 号 p. 142-148
    発行日: 1995/10/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    口腔多発癌10例について, 臨床的, 組織学的に検討した。2例は同時性であり, 残り8例における第1癌と第2癌との発生間隔は, 11か月から8年11か月におよんでいた。3例を除き, 白板症, 紅板症あるいは扁平苔癬との関連が認められた。第1癌の2例および第2癌の1例以外は, いずれもT1あるいはT2の早期癌であった。組織学的にはほとんどが高分化型で, 非び慢性の浸潤様式を示していた。第1癌で変異型P53蛋白が陽性であった4例は, 第2癌においてもいずれも陽性であり, PCNAおよびEGF-Rの発現は第1癌では7例に認められ, 第2癌ではそれぞれ8例および7例に認められた。局所再発は第1癌および第2癌においてそれぞれ2例に生じたが, 全例とも転移はなく, 最終的には制御された。結果より, 口腔多発癌は前癌病変・状態と関連しているものが多く, 悪性度は低いにもかかわらず通常の増殖能を有していることから, 前癌病変との関連があるものは, 深く切除するよりも, 広く切除することが肝要と考えられた。
  • 藤田 芙美恵, 関口 隆, 巣山 達, 仲盛 健治, 篠原 久幸, 松田 博之, 永井 格, 野口 誠, 平塚 博義, 小浜 源郁
    1995 年 7 巻 3 号 p. 149-158
    発行日: 1995/10/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    1988年から1993年までに当科で治療を行った65歳以上の高齢口腔扁平上皮癌患者62例について, 臨床的検討を行った。
    1.対象62例の年齢は65~89歳にわたり, 平均年齢は72歳であった。性別は男性39例, 女性23例であり, 男女比は1.7: 1であった。また, 80歳以上の症例は62例中11例 (18%) に認められた。
    2.初発より3か月未満に来院した症例が過半数以上を占めていた。
    3.主訴では疼痛が最も多かった。
    4.原発部位別症例数は舌: 19/62例 (31%) , 上顎歯肉: 10/62例 (16%) , 口底, 口峡咽頭: 8/62例 (13%) , 下顎歯肉, 頬粘膜: 7/62例 (11%) , 口唇: 3/62例 (5%) であった。
    5.1987年UICC病期分類に従った臨床病期別症例数では, Stage III, IVの症例が比較的多く認められた (32/62, 52%) 。
    6.基礎疾患を有していた症例は, 65歳以上の高齢者62例全例に認められた。その内訳は循環器疾患: 38例, 消化器疾患: 24例, 呼吸器疾患: 22例, 代謝性疾患: 11例, 血液・造血器疾患: 6例, 腎疾患: 3例であった。
    7.対象62例中, 10例に姑息的治療, 52例に根治的治療が施行された。根治的治療が施行された52例中48例には外科治療が施行された。
    5年累積生存率は全症例では57%, 根治的治療例では67%であった。
  • 松浦 正朗, 瀬戸 〓一, 藤田 浄秀, 大村 進, 岡部 貞夫, 天笠 光雄, 岩城 博, 野間 弘康, 片倉 朗, 本間 義郎, 木下 ...
    1995 年 7 巻 3 号 p. 159-167
    発行日: 1995/10/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    カルボプラチン (CBDCA) により誘発される悪心嘔吐に対するグラニセトロンの予防効果を検討する目的で, 多施設による共同研究を実施した。6施設からの30名の口腔癌患者をこの研究の対象とし, 各患者に対しCBDCA (200~350mg/m2) 投与直前にグラニセトロン3mgを静脈内に投与した。
    悪心嘔吐の発現頻度と, その程度を, 5日間にわたり観察した。
    悪心は30名中8名に出現したが, 5名の患者ではCBDCA投与当日に軽度の悪心が出現したのみであった。残り3名では2~3日間悪心が継続し, うち1名は3日目に中等度の悪心を訴えた。
    嘔吐が認められたのは1名のみで, CBDCA投与後第3日目に3回, 第4日目に1回嘔吐した。この患者は第3日目に中等度の悪心を訴えたものと同一の患者であった。
    本研究の結果, 73.3%の患者で悪心の発現はなく, 96.7%の患者で嘔吐は認められず, 最終効果判定ではグラニセトロンは96.7%の患者において著効, 残りの3.3%は有効と判定された。
  • 空閑 祥浩, 松尾 長光, 藤樹 亨, 山辺 滋, 徳久 道生, 冨永 和宏, 冨永 尚宏, 水野 明夫, 高橋 弘, 岡邊 治男
    1995 年 7 巻 3 号 p. 168-174
    発行日: 1995/10/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    72歳, 女性の下唇腺に発生した腺房細胞癌の稀有なる1症例を経験したので報告する。
    左側下唇粘膜部に60×40×40mmの有茎性の腫瘤を認めた。最近, 腫瘤からの出血や気道狭窄による呼吸障害を来すようになり, 精査および処置を希望し来院した。
    術前生検およびCT所見により悪性腫瘍ならびに所属リンパ節転移が疑われ, 左全頸部郭清術を含めた一次拡大手術ならびにEstlander's皮弁による即時再建術を行った。切除物の病理組織学的検索において, 腺房細胞癌ならびに顎下・オトガイ下リンパ節転移と確定診断した。電顕所見では介在部導管細胞類似の細胞が確認され, 腫瘍細胞は介在部導管細胞に由来したものと考えられた。
    術後4年3か月間再発もなく経過は良好で, 機能的にも支障もなく, 経過観察中である。
  • 植野 高章, 近藤 誠二, 角南 次郎, 西嶋 寛, 西嶋 克巳
    1995 年 7 巻 3 号 p. 175-179
    発行日: 1995/10/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    悪性リンパ腫はリンパ系組織に由来する悪性腫瘍で, ポジキンリンパ腫と非ポジキンリンパ腫よりなる。本腫瘍はリンパ節またはリンパ節外組織に原発するとされている。
    今回われわれが経験した症例は63歳女性で, 3年前に悪性リンパ腫の診断のもと右上腕部腫瘍摘出術を受けた患者の右頬粘膜部腫瘍の摘出を行い, 病理組織学的に非ホジキンリンパ腫 (Diffuse medium cell, B cell) と診断された。その後ただちに当大学内科で化学療法を実施し現在経過は良好である。
    悪性リンパ腫の節外より節外への再燃という症例を経験したので若干の考察を加えて報告した。
  • 門前 敬子, 水城 春美, 河野 憲司, 柳澤 繁孝, 清水 正嗣
    1995 年 7 巻 3 号 p. 180-184
    発行日: 1995/10/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    根尖性セメント質異形成症に感染を合併したことから, 病理組織検査において形質細胞腫が疑われた1例を報告する。
    症例は45歳の女性で, 左下顎臼歯部の腫脹を主訴に当科を受診した。X線検査にて67, 8765, 7尖周囲に不透過性病変を認めた。根尖性セメント質異形成症の臨床診断下に, 67部病変を摘出した。組織学的には病変はセメント質様硬組織よりなり, 硬組織間および周囲の軟組織に多数の形質細胞様細胞の集簇を認め, 形質細胞腫と診断されたため下顎骨辺縁切除術を施行した。切除組織の組織検査では形質細胞の集簇は認めなかった。術後1年4か月が経過しているが, 再発等の異常所見は認めない。
  • 石部 幸二, 大月 佳代子, 大西 正俊
    1995 年 7 巻 3 号 p. 185-192
    発行日: 1995/10/25
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    放射線誘発と思われる口腔癌の3症例を経験したので報告する。
    症例1: 73歳, 女性。1976年2月, 他院で右下顎横紋筋肉腫の診断下, X線外照射50Gy, 腫瘍切除術, 下顎骨区域切除術を施行された。1993年10月, 左下顎歯肉にしみる感じがあり当科を受診。左下顎臼歯部歯肉に約25×9mmの易出血性の潰瘍が認められ, 生検で扁平上皮癌の確定診断を得た。入院下にランダ60mg投与, Ir線源を用いた腔内照射40Gyを施行し, 腫瘍は消失, 現在再発, 転移なく経過観察中である。
    症例2: 52歳, 男性。1967年6月, 他院で左舌扁平上皮癌の診断下, 外照射と組織内照射を施行。
    1994年9月, 右下顎臼歯部歯肉の疼痛を主訴に当科に来院した。右下顎歯肉に約35×20mmの肉芽型の病変を認め, 生検で扁平上皮癌との確定診断を得た。本人の強い希望により外来通院下での放射線治療を施行したが, 24Gy照射後口内炎による疼痛のため放射線治療を拒否, 以後本人の希望により自宅療養中である。
    症例3: 74歳, 男性。1977年1月, 他院にて口底部扁平上皮癌の診断下, X線外照射25Gy, Augrain組織内照射約100Gy施行。1994年7, 月, 下顎歯肉の違和感を主訴に当科を受診した。前歯部下顎歯肉に約33×20mmの潰瘍を認め, 生検で扁平上皮癌の確定診断を得た。1994年8月, 下顎歯肉腫瘍切除術, 下顎骨部分切除術, D-P皮弁による再建術を施行した。現在再発, 転移なく経過観察中である。
    今回の3症例では酒井らの確信度分類によると症例1はA-1, 症例2はB-1, 症例3はB-2であった。
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