日本口腔腫瘍学会誌
Online ISSN : 1884-4995
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24 巻 , 2 号
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第30回日本口腔腫瘍学会学術大会
ワークショップ2:第1回教育研修会「口腔がんレジデント・マニュアルのキック・オフ」
臨床統計
  • 田中 愼亮, 赤澤 登, 柚鳥 宏和
    2012 年 24 巻 2 号 p. 43-48
    発行日: 2012/06/15
    公開日: 2012/08/01
    ジャーナル フリー
    頭頸部癌症例では,上部消化管領域に重複癌を認めることが多い。2003年1月から2008年12月の期間に当科で加療を行った口腔癌のうち,上部消化管内視鏡検査を施行した133例について検討を行った。上部消化管領域に重複癌を認めた症例は,133例中16例(12.0%)で,全例男性で,食道癌12例,胃癌4例であった。口腔癌部位別では,舌癌67例中9例(13.4%),下顎歯肉癌19例中2例(10.5%),口底癌18例中3例(16.7%),頬粘膜癌12例中1例(8.3%),硬口蓋癌2例中1例(50.0%)に認めた。病期別では,stage I 38例中2例(5.3%),stage II 32例中8例(25.0%),stage III 19例中2例(10.5%),stage IV 44例中4例(9.1%)であった。また,喫煙歴と飲酒歴は68例中12例(17.6%),喫煙歴のみは14例中4例(28.6%)に重複癌を認め,飲酒歴のみ12例と喫煙歴と飲酒歴ともにない39例について重複癌はなかった。食道癌は12例中4例で上皮内癌であった。
症例報告
  • 工藤 雅範, 小村 健, 原田 浩之, 岡田 憲彦
    2012 年 24 巻 2 号 p. 49-54
    発行日: 2012/06/15
    公開日: 2012/08/01
    ジャーナル フリー
    1962年Gorlinらにより報告された石灰化歯原性嚢胞は,2005年のWHO歯原性腫瘍分類では石灰化嚢胞性歯原性腫瘍と改称され,腫瘍に分類された。
    今回,上顎洞と鼻腔を広範に占拠した石灰化嚢胞性歯原性腫瘍の1例を経験したので報告した。患者は24歳男性で,2008年2月右側上顎腫瘤を主訴に紹介・来院した。パノラマX線写真では右側上顎に単房性の嚢胞様病変を認め,内部には石灰化物を認め,隣接する歯の歯根吸収を認めた。CTで嚢胞様病変は5.2×4.7×3.7cm大で,内部には石灰化様構造物を含んでいた。生検にて病変は石灰化嚢胞性歯原性腫瘍と診断された。2008年4月,Caldwell-Luc手術とともに腫瘍摘出術を施行した。
    3年経過した現在,再発は認めず経過良好である。
  • 見立 英史, 大部 一成, 吉賀 大午, 川野 真太郎, 河津 俊幸, 清島 保, 豊嶋 健史, 北村 亮二, 中村 誠司
    2012 年 24 巻 2 号 p. 55-61
    発行日: 2012/06/15
    公開日: 2012/08/01
    ジャーナル フリー
    腺扁平上皮癌は口腔領域ではまれな悪性腫瘍である。われわれは下顎歯肉腺扁平上皮癌の1例を経験した。症例は74歳男性。2009年1月初旬,左側下顎歯肉の疼痛と摂食障害を主訴に当科初診。初診時,左側下顎歯肉に55×25mm,弾性軟,暗紫色で易出血性の腫瘤を認めた。また左側オトガイ部に知覚鈍麻を認めた。CT画像では下顎管に達する骨吸収を認めた。頸部超音波検査で2個の左側顎下リンパ節に転移が疑われた。生検組織では扁平上皮癌の要素と,ジアスターゼ処理PAS染色にて粘液産生細胞を認める腺癌要素が見られた。以上より,左側下顎歯肉腺扁平上皮癌(T4N2bM0)と診断した。既往の間質性肺炎の状況から手術が困難であることと本人の希望により,根治的放射線化学療法としてUFT内服と放射線外照射を施行した。その後,両肺野,腹部と腋下部の皮膚に多発遠隔転移を認めた。4月末日呼吸状態悪化により永眠した。
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