日本口腔腫瘍学会誌
Online ISSN : 1884-4995
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35 巻, 4 号
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症例報告
  • 西村 勇輝, 笠松 厚志, 宮本 勲, 伊豫田 学, 中嶋 大, 鵜澤 一弘
    2023 年 35 巻 4 号 p. 123-130
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/12/22
    ジャーナル フリー
    Epstein-Barr virus陽性粘膜皮膚潰瘍 (EBVMCU) は,口腔咽頭,皮膚,消化管に生じる成熟B細胞腫瘍である。2017年に造血器腫瘍のWHO分類においてEBVMCUの疾病概念が確立したが,口腔内に生じたEBVMCUの報告例は自験例を含め未だ稀である。今回,右側上顎歯肉部の有痛性腫瘤を1か月前から認めた79歳女性の症例について報告する。患者は関節リウマチで11年間メトトレキサートを使用していた。生検標本の病理所見とPET-CTの画像所見よりEBVMCUの診断に至った。EBVMCUは化学療法を行わずとも寛解が期待できる疾患であり,今回,MTXを休薬することで自然寛解に至っており,その後18か月間再発は認めていない。
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