発熱やX線の肺炎所見はあるが,ペニシリンの効かないそして白血球増加もほとんどないという肺炎が第2次大戦後,原発性非定型肺炎と呼ばれて臨床上しばしば遭遇されたが,このものの原因の32%(著者らの成績)がマイコプラズマ・ニユモニエというウイルスと細菌の中間に位する微生物によって起こることが近年明らかにされ,いわゆる感冒症候群や気管支炎の原因としても5〜8%(著者ら)を占めている.このものはインフルエンザウイルスにほぼ相当する大きさの微生物であるが幸いもエリスロマイシン,テトラサイクリン等に感受性がある.
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