ファルマシア
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58 巻, 6 号
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目次
  • 2022 年 58 巻 6 号 p. 528-529
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル フリー
    ミニ特集:漢方薬と腸内細菌の関わりを探る
    ミニ特集にあたって:近年,西洋薬とは異なる漢方薬の特徴や魅力が再認識され,主として現代医療を補完する形で多くの医師が日常的に漢方薬を処方するに至っている.漢方薬は複数の生薬から構成される複雑系の医薬品であり,その薬効発現には生薬成分の腸内細菌による代謝や腸内細菌叢の構成が大きく寄与していることが明らかとされている.本ミニ特集では,漢方薬と腸内細菌との関わりについて,大学研究者から臨床医にわたる多様な先生方にそれぞれの視点で解説いただき,腸内細菌に着目した漢方薬研究の最前線を紹介する.
    表紙の説明:住友ファーマは,1897年(明治30年)5月に大阪・道修町に設立し,100年を超える医薬品の研究開発,製造,販売の歴史を刻んできた.「住友ファーマ展示Gallery」は,創業の精神や住友の歴史,長井長義博士の製薬事業発展への貢献,純正医薬品の製造と供給,革新的な医薬品の創出に挑戦する同社の現在の姿など,道修町と同社のあゆみを模型や展示パネル,動画上映,写真映写などにより,わかりやすく紹介している.
グラビア
オピニオン
  • 合田 幸広
    2022 年 58 巻 6 号 p. 527
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル 認証あり
    薬の始まりは生薬であるが,筆者は,再現性のある医療を行うため,生薬をどのように品質保証していくかを命題として薬学が始まり,その後歴史的経緯にしたがい,創薬科学,医療薬学が薬学の対象となったと考えている.したがって,品質保証学は,薬学の基礎であり,創薬科学,医療薬学と共に薬学を支える柱であるが,大学薬学部を対象としたアンケートでは,この分野の教育が十分でない事が判明した.本事実に基づき,薬学教育において,品質保証分野の教育を充実させる必要性について述べた.
Editor's Eye
ミニ特集 話題
ミニ特集 話題
ミニ特集 最前線
ミニ特集 セミナー
  • 西山 光恵
    2022 年 58 巻 6 号 p. 553-557
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル 認証あり
    漢方薬は長い歴史の中で有効かつ安全な配合が経験的に選抜、決定されてきた伝統薬である。近年、漢方薬の薬効に関わる多くの成分や標的分子が同定されて基礎・臨床の両面で漢方の科学化が進む一方で、漢方薬のような超多成分系薬剤の作用メカニズム解明には新たな方法論が必要であることが指摘されている。筆者らはシステムバイオロジーの考え方を取り入れたKAMPOmicsという新たな概念を立ち上げ、超複雑系の薬効解明に取り組んでいる。今回はKAMPOmicsの考え方、KAMPOmicsにおける腸内細菌叢の役割を、新たな知見とともに概説したい。
ミニ特集 最前線
ミニ特集 最前線
  • 藤坂 志帆
    2022 年 58 巻 6 号 p. 563-566
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル 認証あり
    近年増加の一途をたどる肥満は、糖代謝異常、高血圧症、脂質異常症など様々な代謝疾患の原因となる。その病態の基盤には、内臓脂肪組織の肥大化に伴う慢性炎症とそれによって引き起されるインスリン抵抗性の増大がある。さらに最近では腸内細菌叢の破綻がその増悪因子であることが明らかとなってきた。従って、腸内細菌叢への介入により肥満やインスリン抵抗性を改善させる可能性について様々な模索が行われている。筆者らは和漢薬の作用に着目し、中でも防風通聖散による腸内細菌叢の変化を介した糖代謝改善作用について紹介する。
ミニ特集 最前線
話題
最前線
セミナー:創薬科学賞
承認薬の一覧
  • 新薬紹介委員会
    2022 年 58 巻 6 号 p. 587
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル 認証あり
    本稿では厚生労働省が新たに承認した新有効成分含有など新規性の高い医薬品について,資料として掲載します.表1は,当該医薬品について販売名,申請会社名,薬効分類を一覧としました.
    本稿は,厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課より各都道府県薬務主管課あてに通知される“新医薬品として承認された医薬品について”等を基に作成しています.今回は,令和4年3月28日付分の情報より引用掲載しています.また,次号以降の「承認薬インフォメーション」欄で一般名,有効成分または本質および化学構造,効能・効果などを表示するとともに,「新薬のプロフィル」欄において詳しく解説しますので,そちらも併せて参照して下さい.
    なお,当該医薬品に関する詳細な情報は,医薬品医療機器総合機構のホームページ→「医療用医薬品」→「医療用医薬品 情報検索」(http://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearch/)より検索できます.
承認薬インフォメーション
  • 新薬紹介委員会
    2022 年 58 巻 6 号 p. 588-589
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル 認証あり
    本稿では既に「承認薬の一覧」に掲載された新有効成分含有医薬品など新規性の高い医薬品について,各販売会社から提供していただいた情報を一般名,市販製剤名,販売会社名,有効成分または本質および化学構造,効能・効果を一覧として掲載しています.
    今回は,58巻4号「承認薬の一覧」に掲載した当該医薬品について,表解しています.
    なお,「新薬のプロフィル」欄においても詳解しますので,そちらも併せてご参照下さい.
新薬のプロフィル
最終講義
留学体験記 世界の薬学現場から
アメリカ薬学教育の現場から
  • 藤原 亮一
    2022 年 58 巻 6 号 p. 600-601
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル 認証あり
    日本の薬学教育は、特に6年制になってからはアメリカのものと似たものであると認識していた。しかし、アーカンソー医科大学薬学部に異動しアメリカにおける薬学教育に直接携わるようになってからというもの、筆者は日米間での薬学教育の違いを目の当たりにする日々が続いている。そこで本コラムでは、アメリカ薬学部にて教鞭をとる立場から、アメリカの薬学教育、日本での薬学教育との違い、またそれぞれの特色について筆者が感じ取ったことをシリーズで紹介する。前回はアメリカにおける学生の薬学部志望理由やP1・P2学生の生活、またアルバイトとして学生に人気の薬局テクニシャン(調剤助手)について執筆した。今回はP3・P4の学生に焦点を当て、日米での卒業研究や実務実習の違いについて紹介する。
長井記念薬学奨励支援事業採用者からのメッセージ
  • 小関 大地
    2022 年 58 巻 6 号 p. 599_1
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル 認証あり
    私が薬学研究者を目指し,博士課程への進学を決意したきっかけは薬学部の病院実習であった.既存治療法のない難病 の患者様 と出会い,対症療法しか受けられずに病状が悪化していく姿を目の当たりにしたことで,「新薬の創出を通じて難病を根絶したい」という大きな目標を持つようになった.しかし当初は,学部時代に奨学金の貸与を6年間受けていた私にとって博士課程の4年間は極めて長く,金銭的にも時間的にも厳しいと考えていた.そんな時に指導教員である立命館大学薬学部の土肥寿文教授を通じて貴会の長井記念薬学研究奨励支援事業を知り,幸いにも採択していただいた.本事業のおかげで, 私は日常生活に不自由を感じることなく研究活動に専念することができた.また,自身の研究成果が国際学術誌に掲載されるだけでなく,国際学会への参加や学会で優秀発表賞を受賞したことで研究者としての自信が生まれ,やりがいを感じることができたことも本事業の支援の賜物であると考えている.
長井記念薬学奨励支援事業採用者からのメッセージ
  • 六本木 沙織
    2022 年 58 巻 6 号 p. 599_2
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル 認証あり
    学生生活をご支援いただいたみなさまに心から厚く御礼申し上げます。「薬が効くこと」を分子レベルで深掘りするため大学院に進学し、多様な薬剤師や薬学研究者の育成を掲げる長井記念薬学研究奨励支援事業に応募しました。岩手で生活しながら県内外の実験や学会などに参加することができ、その経験の積み重ねが学会発表賞や社会貢献につながりました。みなさんと一緒に、今後も社会の多様性のなかで自分らしさを磨いていけたらと思います。
トピックス
  • 松本 拓也
    2022 年 58 巻 6 号 p. 602
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル 認証あり
    脱ラセミ化は,ラセミ体の一方のエナンチオマーを他方のエナンチオマーに変化させることで,単一エナンチオマーを得る反応である.環境への負荷を考えると触媒的脱ラセミ化は,光学活性化合物の製造法として極めて魅力的である.最近Chen,Meggersらが,金属中心不斉を有する光酸化還元触媒を利用したケトンα位脱ラセミ化を報告したので紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Zhang Z. et al., J. Am. Chem. Soc., 143, 13393-13400(2021).
    2) Huang X., Meggers E., Acc. Chem. Res., 52, 833–847(2019).
  • 真鍋 良幸
    2022 年 58 巻 6 号 p. 603
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル 認証あり
    タンパク質をはじめとする生体高分子の細胞内への送達は,生体機能制御における重要な課題である.特に抗体に関しては,その応用範囲の広さから,細胞内送達法の開発が切望されている.一方,抗体の分子サイズは大きく(約150 kDa),親水性も高く,その細胞内送達は極めて困難な課題である.二木らは,2017年にはクモ毒由来の膜障害性ペプチドに変異を加えたL17Eを抗体と混合することで,抗体を細胞内に導入できることを報告していた.本研究では,二木らは,より効率的な抗体の細胞内送達を目指して検討を行い,液―液相分離(溶液が2つ以上の液相に分離する現象)を利用して,抗体とL17Eを液滴内に濃縮することで,これを達成した.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Akishiba M. et al., Nat. Chem., 9, 751–761(2017).
    2) Iwata T. et al., Angew. Chem. Int. Ed., 60, 19804–19812(2021).
  • 増本 直子
    2022 年 58 巻 6 号 p. 604
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル 認証あり
    生薬の定義には必ず,その基原となる動植物の学名と使用部位が明記されており,同一基原でも使用部位によって生薬名が異なる場合がある.Cinnamomum cassia Blumeを基原とする「桂皮」と「桂枝」はその一例であり,桂皮と桂枝は異なる作用があるとして両者を使い分ける熟練者もいるという.使用部位が異なるだけの両者に作用の違いがあるとすれば,その要因の1つとして,活性成分の局在性が考えられる.成分局在を知る手法としては,この20年で飛躍的に発展した質量分析イメージング法(mass spectrometry imaging: MSI)がある.MSIは,組織を破砕,抽出せずに組織切片上で直接質量分析を行い,対象分子の組織切片上での分布を可視化する方法である.技術の発展により代謝物のような低分子も可視化が可能になり,近年では様々な有用植物の二次代謝産物の局在が複数報告されている.本稿では,薬用植物であるワンピ(Clausena lansium(Lour.)skeels)の二次代謝産物局在を,マトリックス支援レーザー脱離イオン化(matrix assisted laser desorption/ionization: MALDI)-MSIを用いて解析した,Tangらの研究を紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) 山田周平ほか近畿大学農学部紀要, 52, 13–25(2019).
    2) Tang X. et al., Phytochemistry, 192, 112930(2021).
  • 山越 博幸
    2022 年 58 巻 6 号 p. 605
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル 認証あり
    生細胞内の分子を可視化する手法の1つとして,ラマンイメージングへの関心が高まっている.本手法では,分子振動に対応して生じるラマン散乱光を検出するため,様々な分子の分布が無染色で得られる.従来,ラマン散乱光が微弱であることや,無数の内在性分子共存下では観察対象分子由来のラマン散乱光を選択的に検出できないことが問題であった.しかし最近では,非線形ラマン応答を利用した高速・高感度ラマン顕微鏡の台頭とラマンタグの開発を契機に,生細胞イメージングに利用できるラマンプローブが報告されるようになった.本稿では,Wilsonらにより報告されたミトコンドリア集積型pHセンサーを紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Wilson J. T. et al., Anal. Chem., 91, 12786–12792(2021).
    2) Bakthavatsalam S, et al., RSC Chem. Biol., 2, 1415–1429(2021).
  • 荻野 泰史
    2022 年 58 巻 6 号 p. 606
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル 認証あり
    ヒトの腸内には約1,000種類,100兆個もの常在菌が存在し,腸内細菌叢を構成している.腸内細菌などの常在菌は免疫機構の発達や維持にも関与し,近年では,腸内細菌叢の多様性の低さが乳児のアレルギー疾患発症の要因の1つと考えられている.新生児の腸内細菌叢は,母親や環境に由来する細菌に曝されることで形成される.特に,母乳中にはサイトカイン類やビフィズス菌種も含まれ,乳児の腸内細菌叢形成に大きく寄与する.これまでに,妊娠中や授乳中の母親に対するプロバイオティクスの補給は,母乳中のサイトカインやIgA抗体などの組成を変化させ,乳児のアレルギー疾患の発症を予防する有用な選択肢として研究されてきた.本稿では,プロバイオティクスの摂取が母乳中の免疫成分に及ぼす影響について,27種類のサイトカインを調査した研究を紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Prescott S. et al., Clin. Exp. Allergy., 38, 1606-1614(2008).
    2) Takahashi T. et al., Nutrients, 13, 2285(2021).
    3) Takahashi T. et al., Front. Nutr., 6., 128 (2019).
  • 皆川 貴美乃
    2022 年 58 巻 6 号 p. 607
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル 認証あり
    生物には,生存のための本能的な能力が備わっている.その中でも母性行動は,子の生存に重要である.子に乳を与え,寄り添い,育てるといった母性行動には,視床下部から分泌されるオキシトシンが深く関わっている.マウスでは,巣から離れた仔を回収する(retrieving),仔をまとめる(grouping),仔をなめる(licking)などの母性行動が見られる.マウスの仔は巣から離れると鳴き声(超音波信号)を発するが,この遭難信号の認識は,生得的な調節機構と経験(学習)による可塑性機構の相互作用によって起こることが報告されている.育仔経験のない未交尾(virgin)雌マウスは,仔の遭難信号を無視するが,育仔経験豊富な母マウス(dam)と同居することでretrievingなどの母性行動を開始する.オキシトシンを介したretrievingの開始の加速と,仔の鳴き声を認識する聴覚神経の可塑性を促進する仕組みが明らかにされつつある.本稿では,マウスの母性学習における神経メカニズムにもオキシトシンが関与することが報告されたので紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Schiavo J. K. et al., Nature, 580, 426–431(2020).
    2) Marlin B. J. et al., Nature, 520, 499–504(2015).
    3) Carcea I. et al., Nature, 596, 553–557(2021).
  • 橋口 拓勇
    2022 年 58 巻 6 号 p. 608
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル 認証あり
    生活排水や化学肥料に含まれるアンモニア態窒素は,土壌中で硝化菌により亜硝酸を経て硝酸態窒素に変化する.通常,硝酸態窒素は植物体の成長に必要不可欠であるが,その存在量が過剰になると地下水を汚染する原因となる.メトヘモグロビン(MHb)血症はヘモグロビン(Hb)が亜硝酸態窒素により酸化され,酸素と結合できないことで血液中の酸素が欠乏する病態である.特に,乳児が硝酸態窒素を摂取すると,MHbをHbへ還元するNADH-シトクロムb5還元酵素の活性が低いこと等からMHb血症になりやすい.対処が遅ければ窒息死に至る恐れがあるため,場合によっては交換輸血による治療が検討される.また,先進国における少子高齢化とともに血液の需要は高まっているが,ドナーの減少や適合性等の様々な問題があるため,輸血に頼らない治療法の開発が望まれている.そこで,Hbを利用した人工酸素運搬体(HBOC)の開発が進められており,交差適合性が広く,保存可能期間が長いHBOCは血液代用剤として期待されている.近年,ワクチン等の医薬品を植物体に作らせるための研究が活発に行われている.Kanagarajanらは,モデル植物のタバコNicotiana benthamianaを用いて機能的な組換え胎児ヘモグロビン(rfHbF)の大量生産に成功したので紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Alayash A. I. et al., Trends Biotechnol., 32, 177-185(2014).
    2) Kanagarajan S. et al., Int. J. Biol. Macro., 184, 955-966(2021).
  • 廣瀬 香織
    2022 年 58 巻 6 号 p. 609
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル 認証あり
    一般的な熱傷の初期治療では,感染予防に抗菌効果を有する外用剤の使用が推奨される.その後慢性期へ移行すると,黒色または黄色の壊死組織が生じるが,壊死組織の残存は創傷治療の妨げとなることから早期に除去する必要があり,その手法は外科的手法と化学的手法がある.出血リスクや疼痛の訴えなどの理由で外科的手法が行えない場合,化学的手法としてタンパク質分解酵素を主薬とするブロメライン軟膏またはスルファジアジン銀を用いて壊死組織の分解を促す.熱傷と同様に壊死組織を生じる褥瘡において,近年,早期の壊死組織除去を目的としてスルファジアジン銀クリームとブロメライン軟膏の混合外用剤を使用した症例が報告されているが,スルファジアジンとブロメラインが結合し,酵素活性が減弱する可能性が示唆されている.
    本稿では,早期の壊死組織除去による創傷治癒促進を目的として新たなタンパク質分解酵素を見いだし,スルファジアジン銀クリームと混合した外用剤の治癒効果について検討した事例を紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) 一般社団法人日本熱傷学会学術委員会,熱傷診療ガイドライン〔改訂第3版〕,熱傷,47,S42-43(2021).
    2) 大岩育江ほか,褥瘡会誌22,125-130(2020).
    3) ゲーベンクリーム インタビューフォーム, 田辺三菱製薬(株),2013,pp. 38.
    4) Al-Dhuayan I. et al., Pharmaceutics, 13, 923(2021).
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