ファルマシア
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55 巻 , 8 号
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目次
  • 2019 年 55 巻 8 号 p. 728-729
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル フリー
    ミニ特集:スポーツと薬学 オリンピックに向けて
    ミニ特集にあたって:東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開幕まで1年となった.スポーツを行う上でフェアプレーの精神は基本であり,トップアスリートはフェアプレーのために様々な要件を満たさないといけない.その代表がアンチ・ドーピングである.薬剤師はアンチ・ドーピング活動の中心に位置しており,スポーツファーマシストの認定制度も導入されている.本ミニ特集では,ドーピング問題からアンチ・ドーピングの具体的活動,スポーツファーマシストの活躍,一般薬局での薬の購入に関する留意点,実際のドーピング違反の現状,ドーピング検査,実際にスポーツをする上での考慮等を紹介している.東京オリンピックでは,こうした状況を理解の上,是非選手を応援していただきたい.
    表紙の説明:夏は,たまらなくワクワクする季節だ.この日も,涼しげな森を散策していたら,ゆうに1メートルを超える高さの植物に出くわした.オニノヤガラだ.漢字で書くと,「鬼矢柄」.鬼の持つ矢に見立てたのだが,「神ノ矢幹」の古名もあるらしい.神と鬼では全く違うが,いずれも,その異様な形状をうまく表現している.薬用には塊茎が使われ,生薬名は「天麻」である.この花は茶色がかっているが,違う花色のアオテンマ,シロテンマもある.それらの画像は,電子付録でお楽しみを.
オピニオン
Editor's Eye
ミニ特集 セミナー
  • 浅川 伸
    2019 年 55 巻 8 号 p. 737-741
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル 認証あり
    アンチ・ドーピングとは、ドーピング行為に反対し、スポーツがスポーツとして成り立つための、教育・啓発やドーピング検査といった様々な活動を含む。スポーツは、そもそも、その参加者がフェアでなければ成り立たない。アンチ・ドーピングは、すべての人のフェアなスポーツに参加する権利を守り、スポーツの価値を守る活動である。本稿では、アンチ・ドーピングの歴史やその背景、そして最新のトピックスを紹介することを通して、スポーツにおけるアンチ・ドーピングの役割について概説する。
ミニ特集 セミナー
ミニ特集 セミナー
ミニ特集 セミナー
ミニ特集 話題
ミニ特集 話題
ミニ特集 話題
  • 岡野 雅人, 池北 紋子
    2019 年 55 巻 8 号 p. 764-766
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル 認証あり
    2020年に東京オリンピック・パラリンピック競技大会を控える我が国において、ドーピングを防止するアンチ・ドーピング活動はますます重要となっている。ドーピング禁止物質及びその方法は、世界アンチ・ドーピング機構によって定められており、広範囲の物理化学的性状を有する物質を分析するために、質量分析など様々な分析手法が用いられる。本稿ではWADA公認分析機関で実施しているドーピング検査における検体分析の概要について述べる。
ミニ特集 話題
最前線
  • 内山 聖一, 徳山 英利
    2019 年 55 巻 8 号 p. 770-774
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル 認証あり
    昨今、ナノゲルに関する研究が少しずつ盛んになっている。昨年には、われわれの研究グループも世界初となるカチオン性ラジカル重合開始剤を開発し、細胞毒性の無いナノゲル状の蛍光性温度センサーを報告している。
    本解説では、このナノゲルに焦点をあて、無機ナノ粒子と比較しながら、特徴的な物理的・化学的性質を紹介する。また、最近の論文誌で報告されたナノゲルの応用研究の中から、薬学分野に関連するものを取り上げ、現在の方向性と達成度を概観する。
最前線
話題
前キャリアが今に生きること
留学体験記 世界の薬学現場から
トピックス
  • 山口 深雪
    2019 年 55 巻 8 号 p. 789
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル 認証あり
    複数の反応点を持つ化合物において望みの位置で選択的に反応を進行させることは,効率的な合成に重要である.これまでに金属触媒や配位子に対する基質の配位を利用した,ヒドロキシ基やアミノ基などの官能基に近接したオルト位選択的なクロスカップリングなどが報告されている.しかし,それらの官能基から離れた位置での選択的クロスカップリングは未だに容易ではない.最近Phippsらは,配位子と基質の静電的相互作用により,ベンジルアミン骨格のメタ位選択的にクロスカップリングが進行することを見いだしたので,本稿にて紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Houpis I. N. et al., Org. Lett., 10, 5601-5604(2008).
    2) Manabe K. et al., Angew. Chem., Int. Ed., 49, 772-775(2010).
    3) Phipps R. J. et al., J. Am. Chem. Soc., 140, 13570-13574(2018).
    4) Buchwald S. L. et al., Angew. Chem., Int. Ed., 44, 6173-6177(2005).
  • 山崎 直人
    2019 年 55 巻 8 号 p. 790
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル 認証あり
    全世界で年間1千万人以上が感染する結核は,約10%が死亡する致死率の高い感染症である.我が国でも,毎年1万人以上が新規感染することから,蔓延防止を目指している.結核の治療には,リファンピシンとイソニアジドを軸にした多剤併用療法が繁用されている.しかし,近年これらの薬剤耐性菌が出現し,耐性菌に起因する難治例が年間55万件以上もWHOに報告されている.そのため製薬業界では,新たな抗結核薬の開発が精力的に展開されてきた.最近では,新規な作用機序としてDprE1阻害剤が注目されており,先行開発されたBTZ043は,既に第一相の臨床試験が実施されている.本稿では,グラクソ・スミスクライン社のRogackiらが報告したヒダントイン系DprE1阻害剤の開発について紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) “ClinicalTrials.gov”, https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03590600
    2) Rogacki M. K. et al., J. Med. Chem., 61, 11221-11249(2018).
    3) Makarov V. et al., Science, 324, 801-804(2009).
    4) Brecik M. et al., ACS Chem. Biol., 10, 1631-1636(2015).
  • 佐藤 知幸
    2019 年 55 巻 8 号 p. 791
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル 認証あり
    医薬品の開発と天然物には密接な関係がある.1981年から2014年に開発された医薬品の約半数が,天然物そのものや天然物をシード,リード化合物として合成されたものである.昔から天然物探索研究,いわゆる「ものとり」により,多種多様な天然低分子化合物が単離,構造決定されてきた.しかし近年,天然素材からは既知化合物が得られることが多く,新しい天然物の発見は,以前に比べて難しくなっている.今回,KerstenとWengの遺伝子解析を基盤とした,新しい化合物の取得に応用可能な手法を紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Newman J. D., Cragg G. M., J. Nat. Prod., 79, 629-661(2016).
    2) Kersten D. R., Weng J. -K., Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A., 115, E10961-E10969(2018).
  • 杉山 育美
    2019 年 55 巻 8 号 p. 792
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル 認証あり
    薬物送達システム(drug delivery system: DDS)における薬物キャリアは,薬物を標的部位へ特異的に送達可能であることより,治療効果の増大や副作用の軽減をもたらす.近年,薬物キャリア内に複数の薬物を内封し,併用による相乗効果もしくは主薬の補助的作用による増強効果を期待した検討が報告されている.本稿ではナノ粒子を用い,複数の薬物を共内封するだけではなく,内封薬物をプロドラッグ化し抗腫瘍効果に対する有用性を検討したDuanらの研究成果を紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Duan W., Liu Y., Drug Des. Devel. Ther., 12, 2149-2161(2018).
    2) Abou-Alfa G. K. et al., JAMA, 304, 2154-2160(2010).
    3) Lancet J. E. et al., J. Clin. Oncol., 36, 2684-2692(2018).
  • 長田 夕佳
    2019 年 55 巻 8 号 p. 793
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル 認証あり
    マスト細胞はこれまでに神経細胞,間葉系細胞,免疫細胞をはじめとする様々な細胞との相互作用が明らかになっている.マスト細胞はアレルゲンの侵入に対して炎症性メディエーターを放出し,局所炎症反応を引き起こすとともに他の細胞群と協調してアレルギー免疫応答を調節している.これまでマスト細胞の炎症性メディエーターによる即時型局所炎症反応や獲得免疫応答の賦活化が示唆されてきた.しかし,マスト細胞の顆粒(mast cell granule: MCG)による情報伝達機構や免疫応答調節機構については,十分に解明されていなかった.
    本稿では,マスト細胞から放出されたMCGが樹状細胞の抗原提示機能を亢進させ,さらに免疫応答を誘導していることを明らかにした新たな知見について紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Abraham S. N., St. John A., Nat. Rev. Immunol., 10, 440-452(2010).
    2) Dudeck A. et al., Immunity., 34, 973-984(2007).
    3) Dudeck J. et al., J. Allergy Clin. Immunol., in press.
    4) Kunder C. A. et al., J. Exp. Med., 206, 2455-2467(2009).
  • 國石 洋
    2019 年 55 巻 8 号 p. 794
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル 認証あり
    児童虐待に代表される幼少期のストレス経験は,うつ病のように認知機能が低下する精神疾患の発症リスクを増加させる.加えて,ストレス関連精神疾患の罹患率は男性に比べ,女性のほうが2倍近く高い.しかし,ストレスが脳の発達にどのような影響を与え,認知機能の異常を招くのか,さらに,その性差については未だ不明な点が多い.本稿では,幼少期ストレスが認知機能を損なう神経基盤とその性差について,前頭葉の抑制性ニューロンに着目したGoodwillらの論文を紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Lupien S. J. et al., Nat. Rev. Neurosci., 10, 434-445(2009).
    2) Kessler R. C., J. Affect. Disord., 74, 5-13(2003).
    3) Goodwill E. et al., Cell Rep., 25, 2299-2307(2018).
  • 樋口 友里
    2019 年 55 巻 8 号 p. 795
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル 認証あり
    近年,メタボリックシンドロームの増加に伴って,非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver desease: NAFLD)患者数が増加している.NAFLDは非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis: NASH)を経て肝硬変・肝がんへと進展していくことから,その予防・治療は重要な課題である.AMP活性化プロテインキナーゼ(AMP-activated protein kinase: AMPK)は,複数の代謝経路を調節する因子として知られている.これまでに,経口糖尿病薬であるメトホルミンは肝臓でAMPKを活性化し,糖新生をはじめ様々な代謝異常を改善することはよく知られていた.しかし,全身で恒常的にAMPKを活性化させた遺伝子操作マウスでは肥満形質が発現することも指摘されており,AMPK活性化とNAFLDおよび肥満との関わりが明確となっていなかった.本稿では,ドキシサイクリン(Doxycycline: Dox)の投与により肝臓で活性型AMPKの発現を誘導できるマウスモデルを用いて,肝臓特異的なAMPK活性化がNAFLDの予防・治療標的となり得るかを検討したGraciaらの論文を紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Day E. A. et al., Trends Endocrinol. Metab., 28, 545-1560(2017).
    2) Yavari A. et al., Cell Metab., 23, 821-836(2016).
    3) Garcia D. et al., Cell Rep., 26, 192-208(2019).
    4) Xu G. et al., Curr Med. Chem., 25, 889-907(2018).
  • 田所 弘子
    2019 年 55 巻 8 号 p. 796
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル 認証あり
    バクテリオファージ(ファージ:細菌を宿主とするウイルス)は,有効な抗生物質のない多剤耐性菌に対して溶菌活性を示すため,多剤耐性菌感染症への有効な医薬品として期待されている.現在,ファージと遺伝子改変技術を組み合わせた,新規の抗菌剤が提唱されている.本稿では,この新たに提唱された抗菌剤「抗菌ドローン(antibacterial drones: ABD)」について紹介し,抗菌剤としての可能性について述べる.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Ram G. et al., Nat. Biotechnol., 36, 971-976(2018).
    2) Tallent S. M. et al., J. Bacteriol., 189, 7520-7524(2007).
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談話室
  • 遠藤 泰之
    2019 年 55 巻 8 号 p. 798_1
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/01
    ジャーナル 認証あり
    今年は年号が平成から令和への改元という時代の変わり目である。世間では平成の時代を振り返るという多くの企画がなされている。過去を振り返る良い機会なのであろう。大学ではどうしても今の学生との年代差を考えてしまう。45年前の1974年には、私は薬学に進学して3年生であった。特に実習に費やす時間が長かったので印象が強く、当時のコンクリートの床の古い実習室の様子や、共に実習をした仲間の姿が当時のまま思い浮かべることができる程である。そして、翌年4年生になって教室配属となり、年会での発表のために日本薬学会に入会した。
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