ファルマシア
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51 巻 , 1 号
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目次
  • 2015 年 51 巻 1 号 p. 2-3
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    特集:RNA研究が切り開く薬学フロンティア
    特集にあたって:mRNAはDNA上の遺伝情報を正確に写し取り,タンパク質合成へと橋渡しをするための極めて重要な生体分子である.このmRNA情報が誤っていると,生理機能の破綻,さらには疾患へとつながることから,その品質管理は厳密に行われている.近年,RNAは機能性分子としても働くことが明らかとなり,疾患とも関連する機能性RNA分子(いわゆるnoncoding RNA)が次々と報告されている.このようにRNA研究は疾患を分子レベルで理解したり,全く新しい創薬シーズを開発したりすることに多大な貢献を果たすと期待されている.本特集では先進のRNA研究を紹介し,更なる薬学研究の発展や医薬品開発の一助となることを願っている.
    表紙の説明:RNAは一本鎖のまま多種多様な高次構造をとったり,相補的なRNAやDNAと二本鎖を形成したりすることができる.精力的なRNA研究から,これらの特性を活かして,RNAアプタマーやリボザイム,リボスイッチ,あるいはガイドRNAとしてサイレンシングやゲノム編集など,様々な形でRNAが創薬,医療応用へ進んでいくことが期待されている.
オピニオン
  • 渡辺 公綱
    2015 年 51 巻 1 号 p. 1
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    RNAは,古くは遺伝子であるvRNAと遺伝情報発現に関わるmRNA,rRNA,tRNAが全てであり,それらの構造と機能を解明する時代がおよそ数十年続いた.今世紀に入る直前からヒトゲノム解読の爆発的な進歩と並行して,スプライシングに関与するsnRNAをはじめRNA干渉に関わるsiRNAやmiRNAなどのsmall non-coding RNA(20~百数十塩基)が次々に見付かり,近年のトランスクリプトーム解析により多数の長鎖non-coding RNA(数百~数千塩基)の存在も明らかになった.またRNA鎖の切断,再結合活性を持つリボザイム,特定のタンパク質に結合するアプタマー,リガンドにより3次構造を変換させるリボスイッチや,真正細菌や古細菌の免疫システムを構成するCRISPR由来のcrRNAなどの機能性RNAも見付かった.ヒトゲノムの98%はタンパク質をコードしない領域であり,この領域から大量のnon-coding RNAが転写されている.この事実は,non-coding RNAの生体における潜在的な重要性を如実に示している.Non-coding RNAの発見を契機として,それらの機能やタンパク質との相互作用の実体が精力的に解明され,それらの量的,質的な変動が疾患に結び付く例も次第に明らかにされつつある.
    なかでもmiRNAの研究が近年目覚ましく,これらに関係する疾患研究も急激に進展してきた.miRNAは約20塩基からなりmRNAの翻訳過程で特定の遺伝子発現を制御するRNAであるが,これら存在量と特定の疾患との間に相関があることが次第に明らかになってきた.2014年8月,血液や唾液などの体液に分泌されるmiRNAを新しい腫瘍マーカーとして開発する産官学連携プロジェクトの開始が発表されるに至った.
    また修飾というRNAの質的な変化が疾患と関係する例も多く知られるようになり,特にミトコンドリアでtRNAの修飾を通して特定の呼吸系タンパク質遺伝子の翻訳を制御することが,ミトコンドリア脳筋症という疾患の直接の原因である事例も報告されている.RNAの量的な変化のみならず,このような質的な変化を追求する研究も今後の進展が待たれる分野である.
    一方RNA分子を応用に結び付ける研究も盛んに行われている.RNA分子はタンパク質と同様に多様な高次構造をとることができ,タンパク質に結合したり(例えばクロマチンに結合しX染色体の不活性化に関わるXistや各種のアプタマー),リボザイムのように酵素活性を発揮するなどのタンパク質と類似した機能を持つため,適切な設計技術によりRNA分子を抗体に代わる検出ツールとして利用するなど,多彩な応用が考えられる医療素材でもある.これまでアンチセンス,siRNA,リボザイム,アプタマー(この場合短鎖人工RNA)などの技術が開発されている.既に,ごく一部の疾患に対する核酸医薬(例えば黄斑変性症の治療薬のアプタマーや高コレステロール血症を対象としたアンチセンス核酸など)が認可されており,医療素材としてのRNA分子が注目されている.有効なDDS技術が開発されれば,対象疾患が大きく拡大されることが期待される.
    我が国のRNA研究は長い歴史を有し,分子生物学や生化学,細胞生物学などの分野に加え,優れた核酸化学の実力を併せ持つという特徴がある.これまでの数多くの実績に加え,優秀な若い世代の研究者も育っているので,これらの総合力により創薬や医療分野でRNAのサイエンスやテクノロジーが大きく展開されることを願っている.
Editor's Eye
セミナー
  • 塩見 春彦
    2015 年 51 巻 1 号 p. 9-12
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    どのような高分子化合物であれ,自分自身のコピーを作る機能を持たなければいずれ分解され消滅し,進化の対象にはなり得ない.1960年代後半に提唱されたRNAワールド仮説とは,自己複製能を有するRNA分子(リボザイム)の出現が生命の誕生をもたらしたというものである.このようなリボザイムが一旦出現すると,変異と選択,つまり進化が始まり,自己複製能の高いリボザイムが出現し,さらに中立的な塩基置換の蓄積により他のリボザイムや化合物と相互作用を始めるリボザイムが出現した.したがって,RNAワールドとは,生命の進化はそのようなRNAを中心として,その周りに細胞機能が付加され,さらにそれら機能が,順次,他の高分子にとって代わられたという仮説でもある.
    2000年,リボゾームの結晶構造が解明され,タンパク質合成に直接関与しているのはRNAでありタンパク質ではないこと,つまり,リボゾームがペプチド転移反応を触媒するリボザイムであることが証明された.また,リボスイッチが発見され,RNA分子が環境の変化を感知し,それに反応し,特異的遺伝子発現を可能にする機能も持ち得ることが示された.さらに,microRNA(miRNA)に代表される小分子RNAによる核酸の相補性対合を用いたガイド/標的探索機能やXist RNAに代表される長鎖非コードRNAによるクロマチン修飾機能等多様なRNAの発見が続き,RNAが広く遺伝子発現制御に用いられていることが明確になった.
    これらの発見は,RNAが細胞内外を移動し,複雑な高次構造の形成やRNA-RNAやRNA-DNA間の相補的対合を用い,あるいはタンパク質との複合体形成を通して,直接的かつ特異的な情報伝達により遺伝子間の時空間的連携を生み出し,多様なレベルでゲノムの活性を制御し調和させる役割を担っていることを示す.発生や遺伝子発現制御の基礎研究からはRNAiやCRISPR/Cas9に代表されるRNAが中核となる全く新しい技術や医療応用への革新の種が見つかってきている.本セミナーではRNAに関する3つのトピックスについて解説したい.
最前線
  • 稲田 利文
    2015 年 51 巻 1 号 p. 13-16
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    細胞が獲得する機能の多様性は,個々の細胞内で発現している遺伝子産物の多様性に依存している.限定された数の遺伝子から,その数十倍もの種類の遺伝子産物を生み出す原動力として,RNA段階での制御機構が極めて重要な役割を果たしている.このRNA段階での制御機構は非常に効率的で正確であり,必要な産物のみが合成されると考えられていた.しかしながら近年の研究の進展により,スプライシングを含むRNAの加工過程では様々なエラーが起こり,異常RNAが一旦合成されるが,細胞の保持する品質管理機構が「異常なRNA」を識別し分解・除去することにより,「正常なRNA」のみが残されることが明確になってきた.この細胞の保持する様々な品質管理機構は,遺伝病の原因変異に起因する異常な遺伝子産物の発現抑制や,がん細胞で合成される多くの異常mRNAの分解にも非常に大きな役割を果たしている.
    本稿では,mRNA品質管理機構による異常mRNAの識別機構を概説し,RNA品質管理機構をベースとした医薬品開発の現状について紹介したい.
セミナー
  • 米山 光俊
    2015 年 51 巻 1 号 p. 17-21
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    インフルエンザ,エボラ出血熱,デング熱など,今なおウイルス感染症は大きな社会問題になっている.個々のウイルスは,独自の感染指向性と増殖様式を持ち,その違いがそれぞれの病原体としての性質を決めることになる.またウイルスは,細菌や真菌などのように独自に増殖する能力を持たず,宿主細胞内に感染してその生体機能を利用して増殖するため,感染症対策の観点からは,副作用が少なくウイルスのみを排除する薬剤は限られている.
    一方で,我々ヒトを含む宿主生物では,ウイルス感染を「非自己核酸の侵入」として検知する能力を備えており,それによって抗ウイルス自然免疫を発動し,ウイルス増殖を抑制することができる.また,高等脊椎動物においては,自然免疫がその後に発動する獲得免疫を制御することで,更に強力かつ持続的な生体防御を行うことができる.したがって,これを利用したワクチン開発が重要なウイルス感染症対策になる.
    本稿では,この抗ウイルス生体防御のトリガーとなる自然免疫誘導において,ウイルス由来の非自己RNA検知という重要な役割を担う自然免疫センサーであるretinoic acid inducible gene I(RIG-I)-like-receptor(RLR)ファミリー分子に注目し,それらによるウイルス検知と自然免疫誘導の分子機構を,ストレス応答との関連についての最近の知見と併せて概説する.
最前線
  • 亀山 俊樹, 前田 明
    2015 年 51 巻 1 号 p. 22-26
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    がん細胞では,正常細胞には存在しない異常なタンパク質が多く作られているのはよく知られた事実である.それはがんで見られる遺伝子の突然変異だけでは到底説明できない.最近,私たちは「mRNA再スプライシング(mRNA re-splicing)」という全く新しい現象が,がん細胞で特異的に起こっていることを発見した.もしかすると,がんで異常な転写物やタンパク質が大規模に作られる原因かもしれない.そうならば,正常な細胞では,無分別なmRNA再スプライシングを抑える仕組みがあるに違いない.私たちは今,これらの興味深い仮説が正しいかどうかを検証している.
    本稿では,まず遺伝子発現における必須過程であるmRNA前駆体のスプライシング(splicing)とは何か,という基本から説き,その重要性を最新データに基づきながら解説する.そして,実際にがんで起こっている異常スプライシングの実例を挙げ,私たちが成功したmRNA再スプライシング現象の証明を分かりやすく説明し,いま遂行中の研究と将来の展望について述べる.
最前線
  • 尾上 耕一, 星野 真一
    2015 年 51 巻 1 号 p. 27-31
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    mRNA分解の制御は,転写後における遺伝子発現の調節機構として注目を集め,近年の精力的な研究によりその分子メカニズムの解明が急速に進展した.また,高次の生命機能の制御におけるmRNA分解制御の重要性,および疾患との関連性が次第に明らかとなってきている.筆者らはこれまで,ヒトを含めた真核生物のmRNA分解開始機構を解明し,ポリ(A)鎖を有する通常のmRNAの分解制御においてがん抑制遺伝子産物Tob(Transducer of ErbB2)が主要な役割を果たしていることを明らかにしてきた.一方で,Tobは細胞増殖抑制や学習・記憶を含む様々な生物活性を制御することが知られている.これまで,それらの生物活性が mRNA 分解を介して制御されることが疑われてきたが,一部の例外を除く全てのmRNAに共通する一般的なmRNA分解機構ではそのような特異的な遺伝子の発現制御を説明することができなかった.最近我々は,Tobの新規結合タンパク質として配列特異的RNA結合タンパク質CPEB(cytoplasmic polyadenylation element binding protein)ファミリーを同定し,CPEBとの相互作用を介した遺伝子特異的なmRNA分解の分子メカニズムを解明した.本稿では,その研究成果を紹介するとともに,Tobの重要な機能であるがん抑制と学習・記憶の制御との関係について考察する.
最前線
  • 鈴木 勉, 浅野 奏, 鈴木 健夫
    2015 年 51 巻 1 号 p. 32-36
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    RNAは転写後に様々な修飾を受けることで成熟し,その本来の機能を発揮する.したがって,RNA修飾の欠損はしばしば疾患の原因になることが知られている.筆者らのグループは,ミトコンドリア脳筋症において,ミトコンドリアtRNAのアンチコドン修飾が欠損していること,さらには修飾欠損が翻訳精度の低下をもたらし,ミトコンドリアの機能低下につながることを明らかにしてきた.この例はRNA修飾の欠損が疾患の要因であることを示した最初の例であり,RNA修飾病(RNA modopathy)という新しい疾患の概念を提唱した.本稿では,ミトコンドリア脳筋症の発症機構について解説する.
最前線
  • 余越 萌, 河原 行郎
    2015 年 51 巻 1 号 p. 37-41
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    アルツハイマー病やパーキンソン病に代表される神経変性疾患は,いずれも病態機序が解明されておらず,根治療法も確立していない.今後,高齢化社会の到来に伴い,患者数が着実に増加することは確実であり,早急な治療法の確立が強く望まれている.一方,近年の次世代シーケンサーの実用化に伴い,比較的少数の家系サンプルでも,疾患の遺伝子座が同定できるようになった.この結果,神経変性疾患においても,新たな原因遺伝子変異の報告が相次いでいる.特に,筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)や前頭側頭葉変性症(frontotemporal lobar degeneration:FTLD)では,次々とRNA結合タンパク質遺伝子の変異が同定されるようになり,発症病態にRNA代謝異常が深く関与していることが明らかとなりつつある.
    ALSは,上位および下位の運動神経細胞が選択的に変性脱落し,全身の筋力が低下する神経難病である.主に中年期以降に発症し,9割以上が孤発性である特徴を持つ.一般的には,感覚系や認知機能は障害されないが,以前より一部に認知障害を呈するケースがあることが知られていた.一方FTLDは,アルツハイマー病,レビー小体型認知症に続いて,3番目に多い神経変性型認知症性疾患である.ALSとFTLDでは,障害される神経細胞が異なることからも別の疾患と考えられてきたが,遺伝子座が同定されるにつれて,その一部は同じ疾患スペクトラム上にあることが明らかとなった.すなわち,同じRNA結合タンパク質遺伝子変異でも,ALSから発症するケースとFTLDから発症するケースがあり,進行とともに互いの症状を合併する.これらの知見は,疾患の発症病態や変性する神経細胞の特異性を考える上で,大きなパラダイムシフトを起こした.さらに2011年になって,一部のALSおよびFTLDにC9orf72Chromosome 9 open reading frame 72)遺伝子のイントロンにあるGGGGCCリピート配列の異常伸長がその原因として同定された.この発見は,RNA代謝の調節因子であるタンパク質の機能異常も,調節される側のRNAの異常でもALSやFTLDになることを示唆しており,RNA結合タンパク質とRNA間のバランスの破綻が発症の根底にあると考えられるようになった.これまでにも,リピート配列の異常伸長に起因する神経変性疾患は,ハンチントン病や一部の脊髄小脳変性症など数多く知られており,凝集タンパク質がもたらす細胞毒性が神経変性を誘導すると考えられてきた.しかし,ALSやFTLDにおける一連の発見は,神経変性疾患の発症病態におけるRNA代謝異常やRNA毒性の重要性を認識する契機となり,急速に研究が進展しつつある.本稿では,RNA代謝に焦点を当てながら,最新の神経変性疾患の発症病態に関する知見を概説したい.
セミナー
  • 井川 善也
    2015 年 51 巻 1 号 p. 42-46
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    RNAはDNA類似の構造を持つ生体高分子として,遺伝情報発現の流れ(セントラルドグマ)において,DNA配列情報の読み出し(転写)の担体分子(mRNA)であり,ポリペプチドの配列への核酸配列の変換(翻訳)では,遺伝暗号に従う情報変換を担うアダプター(tRNA)として,またmRNAの3文字の配列情報(コドン)に対しアダプターを配列して隣接したアミノ酸間のペプチド結合形成を促す分子装置(リボソーム)の中核成分(rRNA)として働く.mRNAの役割が同種高分子のDNAに類似するのに対し,tRNAやrRNAは異種高分子のポリペプチドに類似した働きと捉えられる.
    これら古典的RNAに加え,酵素機能(リボザイム)や分子認識機能(アプタマー・リボスイッチ)など,タンパク質に類似した働きをRNAが単独で実行する例が1980年代より多数見いだされた.またRNAが配列相補性により標的配列を認識する分子パーツ(ガイドRNA)として,ゲノムDNAやmRNAを配列特異的に制御(分解を含む)する分子装置に組み込まれている例が幾つも見付かっている(テロメラーゼやCRISPR/Cas9などのゲノムを標的とする分子装置,siRNA/miRNAなどのmRNAを標的とする分子装置).
    こうしたRNA分子の二面的な特性(一次配列情報・立体構造の形成能力)は生命機能制御の様々な局面で利用されているが,本稿ではRNA分子の「立体構造の形成能力」に焦点を当て,テクノロジー展開の可能性を探る「つくるRNA生化学」の研究について,筆者らの研究を軸に紹介したい.
セミナー
  • 古川 和寛, 南川 典昭
    2015 年 51 巻 1 号 p. 47-51
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    RNAは,現在の生命科学研究の大きなターゲットとなっている生体分子である.触媒作用を持つRNA分子であるリボザイム,二本鎖RNAがmRNAを特異的に分解する現象であるRNA干渉(RNA interference:RNAi),タンパク質に翻訳されない非コードRNA(non-coding RNA:ncRNA)の発見により,RNAが生命の起源であるというRNAワールド仮説までもが提唱されるようになっている.これらの様々な新機能の発見に伴い,RNAは新規創薬標的としての注目を集めている.RNAを標的とする創薬では,RNAiを利用するshort interference RNA(siRNA)などの研究開発が盛んであるが,本稿ではRNAを標的とした低分子創薬に焦点をあてて解説する.
    RNAを標的とする低分子創薬の歴史は意外と古い.ストレプトマイシンやカナマイシンに代表されるアミノグリコシド系抗菌薬は,細菌のリボソームRNA中の40残基程度の小領域に結合し,翻訳を阻害することで細菌の増殖を抑える.またアミノグリコシド系抗菌薬は,エイズウイルスのtrans-acting responsive sequence(TAR)およびrev responsive sequence(RRE)領域のバルジ構造に結合することで,ウイルスゲノムの転写・翻訳を抑制することも知られている.
    本稿では,主に細菌に存在し代謝産物などのmRNAへの結合によって遺伝子発現を制御する「リボスイッチ」と,ほ乳類細胞に存在し遺伝子発現を制御する短いRNA(23残基程度)である「マイクロRNA(microRNA:miRNA)」に焦点を絞り,これらを標的とする創薬展開の実例を紹介する.
FYI(用語解説)
  • 塩見 春彦
    2015 年 51 巻 1 号 p. 52_1
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    転移因子(トランスポゾン)はそれ自身のコピーを宿主ゲノムの他の領域に挿入する転移能を有するDNA因子である.転移因子はレトロトランスポゾン/レトロポゾンとDNAトランスポゾンに大きく分類され,前者はRNA中間体を逆転写酵素によりDNAに変換し,それがゲノムに挿入されるcopy-and-paste機構で転移する.後者はそれ自身がゲノムDNAから切り出され,それがゲノムの新しい部位に挿入されるcut-and-paste機構で転移する.ヒトゲノムに存在する転移因子の総数は300万コピー以上であるが,その大半がレトロトランスポゾン/レトロポゾンである.
  • 塩見 春彦
    2015 年 51 巻 1 号 p. 52_2
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    LINE(long interspersed nuclear element)はレトロトランスポゾンの1種であり,ヒトゲノムの場合,約85万コピー存在する.このうち,80コピー程度が自律的転移能(転移に必要な逆転写酵素を含むタンパク質を自身がコードしている)を有する.LINE因子の挿入部位は個人間で差(約300部位)があり,ゲノムの個体差を生み出す大きな要因の1つである.新生児100人から200人に1人割合で新しい挿入が見付かる.このような新規の挿入は疾患の原因ともなる.また,最近では体細胞におけるLINEの転移が注目されており,がん化や精神神経疾患への関与が疑われている.
  • 尾上 耕一, 星野 真一
    2015 年 51 巻 1 号 p. 52_3
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    真核生物mRNAの3’末端にはヒストンを例外として転写後修飾によりポリA鎖が付加されており,mRNA分解は通常このポリA鎖分解を第1段階として開始する.デアデニレーション(deadenylation)と呼ばれるこの反応ステップはmRNA分解の律速段階として働き,mRNA分解の主要な制御部位を担っている.ポリA鎖分解は2つのポリA鎖分解酵素(デアデニレース;deadenylase)であるPan2-Pan3複合体およびCaf1-Ccr4(Ccr4-NOT)複合体が触媒する.micro RNAや数多くの配列特異的RNA結合タンパク質はCaf1-Ccr4のmRNAへのリクルートを促進し,ポリA鎖分解を促進することで遺伝子発現を負に制御している.一方で,細胞質ポリA鎖伸長(cytoplasmic polyadenylation)は,遺伝子発現を正に制御する機構として知られている.
  • 余越 萌, 河原 行郎
    2015 年 51 巻 1 号 p. 52_4
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    一般的にタンパク質への翻訳は,開始コドン(ATG)から始まる.しかし,特定の塩基配列の非常に長い繰り返し配列(リピート配列)が存在すると,開始コドンがなくても翻訳が生じることが2010年に実験的に確かめられ,repeat-associated non-ATG(RAN)翻訳と呼ばれるようになった.リピート配列の異常伸張に起因する多くの神経・筋疾患では,変性過程にある細胞に,リピート配列由来のポリペプチドが蓄積しており,発症に重要な役割を果たしていると考えられている.RAN翻訳が生じるのに必要なリピート数やリピート配列のパターン,開始・終止点,従来の翻訳機構との異同などは,現状では不明である.
薬学実践英語
  • 2015 年 51 巻 1 号 p. 53-55
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    Shape,size,dimension(以後,SSDと略記する)は,科学英語におけるQQSO,すなわち定性的(Qualitative),定量的(Quantitative),特異的(Specific)および客観的(Objective)の中で重要な定性的・定量的側面である(QQSOに関する詳しい説明はファルマシア9月号に記載).例えば,細胞について記述する際,shapeとsizeがその特徴を記述し,dimensionがその定量的数量を付け加える.ある特定の化合物を発見した際に,色などの定性的側面に加えて,そのSSDの記述が化合物の具体的側面を明らかにする.レンズのSSDは光線の挙動を決定する.さらに,腫瘍のSSDをモニターすることで,発症しつつあるがんの進行が明らかになることがある.またその逆も言える.また,法医学においては,病変のSSDについての記述が死因の発見を手助けすることがある.したがって,SSDの応用リストは広範囲かつ無限である.しかも,これら定性的・定量的な特徴は,SSDが科学において果たす重要な役割について述べている.
    形(shape)
    二次元(三次元)の形を説明する言葉にはsquare/square-like(cubical),rectangular(cubical),triangular(pyramidal),circular(spherical)などがある.後に,更に詳しく述べる.
    大きさ(size and dimension)
    大きさについての記述には,「一次元的な大きさ」のほかに「二次元や三次元的な大きさ」の値が含まれる.例えば,直線(e.g. Å,nm,mm,km,etc.),面積(e.g. mm2,m2,etc.),体積(cm3,m3,etc.),空間的勾配(e.g. angles with degree)などがある.また,結晶Aが立方体状であり,特定の縦,横および高さ(dimensions)を有している場合,科学では,通常,客観的,定量的な大きさについての情報が必要であり,以下のように記述するとよい.“Crystal A is a cuboid crystal having a length of 2 cm, a width of 3 cm and a height of 4 cm.”,“Cuboid Crystal A has a 2-cm length, 3-cm width, and 4-cm height.”あるいは,“Cuboid Crystal A has a length, width and height of 2, 3 and 4 cm, respectively.“これら3通りの表現は,全て同じニュアンスを有している.また,物体Bが直径1cmのボール様構造を有している場合には,”Object B, which is spherical, has a diameter of 1 cm(or has 1-cm diameter)”と記述される.
    SSDの表現法
    例えば,形容詞(adjective)の使用を含む言い方は,straight(linear)(1-D) vs. circular(2-D) vs. spherical(3-D);分数を含む記述では;half(1-D) vs. semi(2-D) vs. hemispherical(3-D).同様にeighth vs. octagonalなどがある.
    次に,科学において一般に使用される2-Dと3-Dの形状を示す形容詞/名詞に注目してみよう.
    また,物体を定義するために,形容詞の後に名詞が加えられる場合がある.
  • F. W. FOONG
    2015 年 51 巻 1 号 p. 57_1
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
承認薬の一覧
  • 新薬紹介委員会
    2015 年 51 巻 1 号 p. 56
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    このコラムでは厚生労働省が新たに承認した新有効成分含有など新規性の高い医薬品について,資料として掲載します.表1は,当該医薬品について販売名,申請会社名,薬効分類を一覧としました.
    当コラムは,厚生労働省医薬安全局審査管理課より各都道府県薬務主管課あてに通知される“新医薬品として承認された医薬品について”等を基に作成しています.今回は,平成26年9月26日付分の情報より引用掲載しています.また,次号以降の「承認薬インフォメーション」欄で一般名,有効成分または本質および化学構造,効能・効果などを表示するとともに,「新薬のプロフィル」欄において詳しく解説しますので,そちらも併せて参照して下さい.
    なお,当該医薬品に関する詳細な情報は,医薬品医療機器総合機構の医薬品医療機器情報提供ホームページ→「医薬品関連情報」→「承認情報(医薬品・医薬部外品)」→「医療用医薬品の承認審査情報」(http://www.info.pmda.go.jp/info/syounin_index.html)より検索できます.
トピックス
  • 高石 和人
    2015 年 51 巻 1 号 p. 58
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    この十数年の間に有機触媒の開発研究は劇的な発展を遂げ,数多くの新反応が報告された.近年では,ワンポットで多段階反応を行うことを目指し,外部刺激によって触媒活性を変化させる試みがなされ始めている.代表的な外部刺激の1つとして,紫外/可視光照射が挙げられる.光照射は,簡便かつ非侵襲的であるという利点がある.分子スイッチや分子マシンの研究分野では,光駆動部位としてアゾベンゼンがよく利用される.アゾベンゼンは任意に(E)-体⇔(Z)-体の光異性化が可能であり,また安定な(E)-体への熱異性化が可能なためである.しかしアゾベンゼン骨格を利用して触媒能の光スイッチングを行った研究例は,Cacciapagliaらや今堀らによる立体障害や協同触媒機能に着目した報告などに限定される.Pericàsらはチオウレア型触媒にアゾベンゼン骨格を組み込み,光照射により分子内水素結合を操るというこれまでにない概念で,触媒活性を大きく変化させることに成功したので,本稿で紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Cacciapaglia R. et al., J. Am. Chem. Soc., 125, 2224-2227 (2003).
    2) Imahori T. et al., Chem. Eur. J., 18, 10802-10807 (2012).
    3) Osorio-Planes L. et al., Org. Lett., 16, 1704-1707 (2014).
  • 林 竜児
    2015 年 51 巻 1 号 p. 59
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    共有結合を用いた薬剤には強力な薬効を長時間にわたって実現できる点に特に魅力があり,慢性疾患も含め40種類以上の薬剤が発売されている.一方で,共有結合性官能基の高反応性ゆえに起こり得る非選択的な作用や免疫原性らの安全性の懸念のため,積極的に利用されてこなかった現実もある.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Singh J. et al., Nat. Rev. Drug Discov., 10, 307-317 (2011).
    2) Potashman M. H. et al., J. Med. Chem., 52, 1231-1246 (2009).
    3) Scott D. E. et al., Biochemistry, 51, 4990-5003 (2012).
    4) Kathman G. K. et al., J. Med. Chem., 57, 4969-4974 (2014).
  • 中嶋 聡一
    2015 年 51 巻 1 号 p. 60
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    皮膚における紫外線からの防御機構である色素「メラニン」はメラニン細胞で生成される.近年の美白ブームにより,薬学の分野でも天然物由来のメラニン生成抑制作用物質の探索が盛んに行われている.本稿では,重要な生薬であるオタネニンジン(Panax ginseng)の成分ギンセノシドRb1(Rb1)およびギンセノシドRg1(Rg1)が,ヒトメラニン細胞においてメラニンの生成を刺激するというMaoらの報告を紹介したい.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Mao L. et al., Evid. Based Complement. Alternat. Med., 2014, Article ID892073 (2014).
    2) Fang F. et al., BBA. Molecular Basis of Disease, 1822, 286-292 (2012).
    3) Busca R., Ballotti R., Pigment Cell Res., 13, 60-69 (2000).
    4) Wang L. et al., AAPS Pharm. Sci. Tech., 15, 1252-1262 (2014).
  • 東 大志
    2015 年 51 巻 1 号 p. 61
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    近年,医薬品候補化合物が低分子化合物からタンパク質,核酸,細胞にまで多様化している.一方,1978年にLehnによって超分子化学が提唱されて以来,数多くの機能性超分子の合成が行われてきた.しかし,超分子自身を医薬品候補化合物として応用した研究例は非常に少ない.1990 年代に入ると,原田らは環状オリゴ糖であるα-シクロデキストリン(α-CyD)が,ポリエチレングリコール(PEG)をネックレス状に包接すること,さらに,その両末端をかさ高い官能基でキャップすると,ポリロタキサンと呼ばれる超分子を調製可能なことを明らかにした(図1).また,α-CyDに比べて空洞が広いβ-CyDの場合は,ポリプロピレングリコール(PPG)とポリロタキサンを形成することも明らかになった.これらポリロタキサンは,医療分野において,生体材料やドラッグデリバリーキャリアなどに応用されている.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Harada A. et al., Nature, 356, 325-327 (1992).
    2) Liu B. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 106, 2377-2382 (2009).
    3) Tamura A., Yui N., Sci. Rep., 4, 4356 (2014).
    4) Collins C. J. et al., Biochemistry, 52, 3242-3253 (2013).
    5) Mondjinou Y. A. et al., Biomacromolecules, 14, 4189-4197 (2013).
  • 加藤 洋平
    2015 年 51 巻 1 号 p. 62
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    細胞内にはintraflagellar transport(IFT)トレインという貨物列車のようなタンパク質輸送複合体が存在し,繊毛内にある微小管の線路を走っている.繊毛内の微小管は根元がマイナス端で,先端がプラス端である.IFTトレインはプラス端方向のモータータンパク質であるキネシンによって先端に到着したあと,マイナス端方向のモータータンパク質であるダイニンによる逆行輸送へと切り替わるが,そのメカニズムはほとんど不明だった.本稿では,IFTトレインの方向転換機構の一端を明らかにした茶屋らの論文を紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Chaya T. et al., EMBO J., 33, 1227-1242 (2014).
    2) Pazour G. J. et al., J. Cell Biol., 151, 709-718 (2000).
  • 後藤 久充子
    2015 年 51 巻 1 号 p. 63
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    ヒトの腸管には少なくとも約1,000種類,数百兆個にも及ぶ微生物が共生しており,これらの腸内細菌が織りなす生態系を腸内フローラという.腸内フローラはヒトに対して様々な生理活性を持っており,中には病原菌からの防御やビタミン供給などの有用な作用を持つものもいれば,発がん性代謝産物の産生など有害作用を持つものもいる.これらの菌叢バランスにより,健常人では正常な腸内環境が維持されている.しかしながら,腸内フローラの恒常性が破綻することによって肥満やアレルギー,神経疾患など種々の疾患発症につながることが近年の研究によって明らかになってきている.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Furusawa Y. et al., Nature, 504, 446-450 (2013).
    2) Smith P. M. et al., Science, 341, 569-573 (2013).
    3) Mortha A. et al., Science, 343, 1249288 (2014).
    4) Trompette A. et al., Nat. Med., 20, 159-166 (2014).
  • 見坂 武彦
    2015 年 51 巻 1 号 p. 64
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    種々の動物を宿主として自然界に広く分布するA型インフルエンザウイルスは,赤血球凝集素(HA)とノイラミニダーゼ(NA)の亜型によって分類される.通常,宿主動物に固有の亜型があるが,水きん類ではその全てが存在する.トリインフルエンザウイルス(AIVs)は,変異により他の動物にも感染することがあり,その際,ゲノムとして保有する8つの分節RNAの一部が異種動物ウイルスのものと交雑し,抗原性が変化する.このため,AIVsは新型インフルエンザの出現に深く関与してきた.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Olsen B. et al., Science, 312, 384-388 (2006).
    2) Miller G. D. et al., Antarct. Sci., 20, 455-461 (2008).
    3) Hurt A. C. et al., mBio, 5, e01098-14 (2014).
    4) Webster R. G. et al., Microbiol. Rev., 56, 152-179 (1992).
  • 前田 章光
    2015 年 51 巻 1 号 p. 65
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    がん化学療法に伴う悪心・嘔吐(chemotherapy-induced nausea and vomiting:CINV)は患者の生活の質の低下や治療の継続に影響を与える副作用の1つである.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Wang X. F. et al., Sci. Rep., 4, 4813 (2014).
    2) Navari R. M. et al., J. Support Oncol., 9, 188-195 (2011).
    3) Mizukami N. et al., J. Pain Symptom Manage., 47, 542-550 (2014).
    4) Tan L. et al., J. Exp. Clin. Cancer Res., 28, 131 (2009).
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藥学昔むかし
談話室
  • 山本 恵司
    2015 年 51 巻 1 号 p. 84_1
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/26
    ジャーナル フリー
    自由,概念,哲学などの言葉は,明治初期に外国の進んだ文化を我が国に取り入れるために次々と考案・創作された言葉です.高度な学術・文明が,日本語という固有の言語によって人々に理解され,現在のように定着したのは先人の偉大な知恵があったからです.21世紀の現代,こうした努力は軽視され,外国語がそのままカタカナ言葉として使われるようになっています.モチベーション,コンプライアンス,アドホック,クオリティー・バイ・デザインなど枚挙にいとまがない程,世の中に氾濫しています.カタカナ語を誰か漢字言葉にしてくれませんか?
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