ファルマシア
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59 巻, 4 号
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目次
  • 2023 年 59 巻 4 号 p. 266-267
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/01
    ジャーナル フリー
    ミニ特集:日本薬学会を知る~各部会の活動と抱負~
    ミニ特集にあたって:日本薬学会には,薬学の主な専門領域の活性化と発展のために10の部会が存在する.本号のファルマシアでは,年度初めの巻頭言に掲載される会頭の挨拶に合わせて各部会の趣旨や取り組みを紹介し,日本薬学会を深く知るためのミニ特集を編集させていただいた.会員の皆様には本ミニ特集を熟読し,会員活動や部会活動の活性化,さらには会員同士の新たな交流に役立ててほしい.複数の部会への所属も可能なので,この機会に新たな部会への参加も検討していただければ幸いである.研究,医療,ビジネス,教育など様々な会員活動を通じて,薬学における新たな方向性やコミュニティの創造に寄与することを期待したい.
    表紙の説明:59巻偶数号の表紙を飾るのは,先の東京オリンピックでもおなじみのピクトグラムである.様々な分野で活躍するファルマシア読者の姿をイメージしてデザインした.ご自身の姿と重なるピクトグラムは見つかるだろうか.見つからないという方は,ご自身の姿を表現するピクトグラムを思い浮かべてほしい.表紙のイメージよりも多くの分野の方々にファルマシアが届くことを願っている.
オピニオン
  • 岩渕 好治
    2023 年 59 巻 4 号 p. 265
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/01
    ジャーナル フリー
    2020年初頭に始まったCOVID-19パンデミックから3年が経過した今,ニューノーマルの世界で急速に進行するデジタル改革の波をとらえ,人類社会の発展に資する日本薬学会としての進化を遂げるべく,部会・各支部との連携をこれまで以上に密にして,将来のために成すべき事に,速やかに取り組む.本会が発刊する学術誌の一層の発展と次世代を担う若手薬学研究者の育成,そして会員数増加を目指し,分野融合とダイバーシティ拡大,そして国際化を強力に推進して日本薬学会を一層魅力的な学会に発展させたい.
Editor's Eye
ミニ特集 話題
ミニ特集 話題
  • 青木 一真
    2023 年 59 巻 4 号 p. 276-278
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/01
    ジャーナル フリー
    医薬化学部会は、創薬化学領域において産学協力のもと1991年に日本薬学会で最初に創設された部会である。創薬モダリティが多様化し創薬基盤技術が進化する環境下、日本発の独創的医薬の継続的な創製を目指すべく、当部会は「医薬化学に関する学術の進歩普及」と中長期的観点からの「人材育成」に注力している。「産・学・官」の連携を強化しつつ、学術集会や部会誌を通じて最先端の情報共有や活発な人材交流を目指しており、一人でも多くの方に知って頂き入会願いたい。
ミニ特集 話題
ミニ特集 話題
ミニ特集 話題
ミニ特集 話題
ミニ特集 話題
ミニ特集 話題
  • ヒトの健康と健全な環境の維持を目指して
    原 俊太郎
    2023 年 59 巻 4 号 p. 294-296
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/01
    ジャーナル フリー
    環境・衛生部会は、環境・衛生に関する学術・研究の振興と推進に目標を置き、ヒトの健康と健全な環境の維持に寄与することを目的とする部会である。毎年のフォーラムを通じ、部会員の研究発表、知識の交換を行い、さらに、若手研究者の育成、韓国薬学会予防薬学部会との連携をはかるとともに、衛生試験法・薬毒物試験法等の編集・出版、BPB Reportsの編集・発行、衛生薬学教育への提言等を行なっている。
ミニ特集 話題
  • 堀 里子
    2023 年 59 巻 4 号 p. 297-299
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/01
    ジャーナル フリー
    医療薬科学部会は,医療薬科学に関する学術の進歩・普及,研究基盤の充実・強化とその臨床応用を図り,もって疾病治療および健康維持に貢献し,医療の向上に寄与することを目指して,活動している.医療薬科学に関連する基礎研究および医薬品開発や医療への橋渡し研究・応用研究の推進や高い専門性をもつ薬剤師が一層活躍できる基盤の整備を,当部会のミッションとして,部会員間のみならず,領域横断的な学術交流の場を積極的に設けていきたい.
ミニ特集 話題
研究室から
話題
話題
最終講義
留学体験記 世界の薬学現場から
アメリカ薬学教育の現場から
  • 藤原 亮一, トルクウィチュ ペイジ
    2023 年 59 巻 4 号 p. 320-321
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/01
    ジャーナル フリー
    日本の薬学教育は、特に6年制になってからはアメリカのものと似たものであると認識していた。しかし、2019年に異動しアメリカの薬学教育に直接携わるようになってからと言うもの、筆者は日米間での薬学教育の違いを目の当たりにする日々が続いている。そこで本コラムでは、アメリカ薬学部にて教鞭をとる立場から、アメリカの薬学教育、日本での薬学教育との違い、またそれぞれの特色について筆者が感じ取ったことをシリーズで伝える。アメリカにおける4年制の薬学教育には卒業研究がカリキュラムに入っていない場合が多い。その代わりに、日本と比べ2倍に近い期間となる実務実習が組まれている。そこで今回は、アメリカの実務実習の様子を、ノースイースト医科大学薬学部の4年生 (P4) が伝える。
長井記念薬学奨励支援事業採用者からのメッセージ
長井記念薬学奨励支援事業採用者からのメッセージ
  • 小西 恵地
    2023 年 59 巻 4 号 p. 323_2
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/01
    ジャーナル フリー
    私は卒業研究を通して研究の楽しさに目覚め、人に道を志すきっかけを与えられる研究者になるという『夢』を持った。長井記念薬学研究奨励支援事業の採択は自身の夢を叶える大きな手助けになった。経済的な負担が軽減され、研究に専念できたおかげで良い成果が得られた。博士課程を修了することができ、大学教員になれたのは本支援の賜物である。これから進学を考えている皆様も、大きな夢を持って博士課程に臨んで頂きたいと思う。
トピックス
  • 藤木 翔吾
    2023 年 59 巻 4 号 p. 326
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/01
    ジャーナル フリー
    カルベンは,高反応性化学種の1つであり,σ結合への挿入や付加環化等の様々な反応における重要な中間体として活用される.一般的なカルベン前駆体として,ジアゾ化合物やジハロ化合物が挙げられるが,爆発性の高さやα脱離の併発等,安全面や基質適用性の観点から,改善の余地が残されている.今回Zhangらは,これらの問題点を克服した革新的カルベン発生法として,アルデヒドを出発原料とした方法を報告したので,本稿にて概説する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Zhang L. et al., Science, 377, 649–654(2022).
    2) Clemmensen E. et al., Chem. Ber., 46, 1837–1843(1913).
    3) Wang L. et al., Science, 362, 225–229(2018).
  • 村井 勇太
    2023 年 59 巻 4 号 p. 327
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/01
    ジャーナル フリー
    マイクロアレイやマイクロ流体,あるいは創薬ロボットなどを利用したコンビナトリアルハイスループット法(CHT)は多数の化合物ライブラリーを提供することが可能であり,並行するスクリーニングとともに創薬や機能性材料の創製に貢献する.しかし,このCHTを実施するにあたっては大規模なサンプル調製が必須であり,その調製時間や膨大なコストによって利用が制限されることもある.
    今回Malleらは,リポソーム表面に結合させた相補的な1本鎖DNAによってリポソームを融合させる技術に着目し,single-particle combinatorial liposome fusion mediated by DNA(SPARCLD)を開発した.この技術により将来的には,各リポソームに格納された分子間の連続的なハイスループット化学合成や解析がリポソーム内部で可能となる.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Afek A. et al., Nature, 587, 291–296(2020).
    2) Colin P. -Y. et al., Nat. Commun., 6, 10008(2015).
    3) Cargill J. F., Lebl M., Curr. Opin. Chem. Biol., 1, 67–71(1997).
    4) Löffler P. M. G. et al., Angew. Chem. Int. Ed., 56, 13228–13231(2017).
    5) Malle M. G. et al., Nat. Chem., 14, 558–565 (2022).
  • 関口 光広
    2023 年 59 巻 4 号 p. 328
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/01
    ジャーナル フリー
    COVID-19のパンデミックはグローバル化した現代社会では大きな脅威となったが,パンデミックはウイルスだけではなく薬剤耐性菌によって引き起こされる可能性も指摘されている.耐性菌による世界の死者数は2019年において少なくとも127万人,耐性菌関連死を含めるとその数は約500万人と推計されており,将来的にはがんによる死者を上回る可能性も示唆されている.薬剤耐性菌の出現を抑えるためには,何よりも抗生物質の不適切な使用や廃棄を減らすことが重要である.メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の治療の第一選択薬は,バンコマイシンである.バンコマイシンは腎,肝障害の患者へは慎重に投与する必要があり,十分な薬効が得られた上で投与量を減らすことができれば,患者の負担が軽減され,耐性菌が出現する可能性も低くなることが期待される.そこで,薬物送達システムの1つであるリポソームを含む高分子担体カプセル「カプソソーム」を用いて,局所的にバンコマイシンと抗菌ペプチドを単独または併用で放出させ,MRSAに対して抗菌活性を示すか検討された.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Murray C. J. L. et al., Lancet, 399, 629-655(2022).
    2) Tonkin R. L. et al., Adv. Healthcare Mater., 11, 2200036(2022).
  • 浅見 仁太
    2023 年 59 巻 4 号 p. 329
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/01
    ジャーナル フリー
    DNA複製のためにはオリゴヌクレオチドプライマーが必要であり,プライマー合成はPrimase-polymerase(Prim-Pol)ファミリーに属する酵素が担っている.Prim-Polの役割はDNA修復や獲得免疫など多岐にわたり,これまで熱心に研究されてきたが,de novoでDNAが合成される機構については不明だった.本稿では,X線結晶構造解析によりPrim-PolによるDNAプライマー合成の分子基盤を解明したLiらによる研究を紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Guilliam T. A. et al., Nucleic Acids Res., 43, 6651–6664(2015).
    2) Li A. W. H. et al., Nature, 605, 767–773(2022).
  • 岩森 歌奈子
    2023 年 59 巻 4 号 p. 330
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/01
    ジャーナル フリー
    肥満,それが原因となるメタボリックシンドロームや糖尿病,心血管疾患のリスク増加は,身体活動量が低下しているコロナ禍において更に注目を集めている.運動はそれらの病態を予防する方法の1つであるが,現代のライフスタイルでは,継続的に運動を行うことは難しい.そのため運動シグナルを活性化するような運動模倣薬の登場が切望されている.本稿では,運動後に血中濃度が上昇する分子を同定し,食欲と運動の関連を解明したLiらの研究を紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Hawley J. A. et al., Cell, 159, 738-749(2014).
    2) Li V. L.et al., Nature, 606, 785–790(2022).
    3) Kim Y.J.et al., Lab. Anim. Res., 36, 3(2020).
  • 松下 洋輔
    2023 年 59 巻 4 号 p. 331
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/01
    ジャーナル フリー
    化学療法は効果的だが,潜在的ながん細胞が残存するため再発や再燃といった課題が残されている.治療から逃れることのできる希少なクローンは,パーシスターがん細胞(persister cancer cell)と呼ばれる.パーシスターがん細胞は化学療法に対して可逆的な抵抗性を示す.細胞周期は主に休止状態にある持続性細胞であり,治療中止後に増殖を再開し,化学療法に感受性を示すようになる.2010年に初めて同定されたこのような細胞は,がん治療の標的として大きな注目を集めているものの,その特性については多くの疑問が残されている.本稿では,ヒト大腸がん細胞が幹細胞マーカーLGR5(leucine rich repeat containing G protein-coupled receptor 5)陽性であることから,LGR陽性のオルガノイドを用いて細胞系譜を解析し,持続性がん細胞の休眠状態の維持や薬剤耐性機構を明らかにしたOhtaらの報告を紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Sharma S. V. et al., Cell, 141, 69–80(2010).
    2) Ohta Y. et al., Nature, 608, 784–794(2022).
    3) Wang W. et al., J. Cell Biol., 219, e201904137(2020).
  • 安孫子 ユミ
    2023 年 59 巻 4 号 p. 332
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/01
    ジャーナル フリー
    自動車タイヤなどのゴム製品にはゴムの酸化による亀裂や老化を防止するためにp-phenylendiamine誘導体(PPDs)が添加されている.環境省によると,2012年にはPPDsの1つであるN-(1,3-dimethylbutyl)-Ń-phenyl-p-phenylendiamine(6PPD)が,ゴム製品製造業を介して大気中へ3.4t排出されている.6PPDは,アメリカの都市部の川を遡上してきたギンザケが激しい雨の後に大量死した事件の原因物質として同定された6PPDキノン(6PPD-Q)の親化合物として2021年のScience誌に報告され,その名が広く知られるようになった.PPDsはタイヤおよびその削り滓から溶出し,環境中でオゾンなどにより酸化されてPPDキノン(PPD-Qs)となり,大気中微小粒子(PM),表面流出水および道路脇の土壌から検出されている.レドックス活性を有するキノン化合物は,活性酸素種の産生を介して生体影響を引き起こす可能性がある.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Tian Z. et al., Science, 371, 185–189(2021).
    2) Cao G. et al., Environ. Sci. Tech., 56, 4142–4150(2022).
    3) Wang W. et al., Environ. Sci. Tech. Lett., 9, 712–717(2022).
    4) Daellenbach K. R. et al., Nature, 587, 414–419(2022).
  • 朝倉 充俊
    2023 年 59 巻 4 号 p. 333
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/01
    ジャーナル フリー
    Dipeptidyl peptidase-4(DPP-4)阻害薬は,DPP-4の酵素活性を選択的に阻害することで,DPP-4の基質となるインクレチン,ケモカイン,神経ペプチドを含む約40種類の多彩な内因性生理活性ペプチドの分解を抑制する.その中でも特にインクレチンは,低血糖リスクの低い優れた血糖降下作用を発揮することから,DPP-4阻害薬は糖尿病治療薬として創薬が進んだ.また近年DPP-4阻害薬が,がんの発症に影響する可能性もあり注目されている.DPP-4阻害薬を服用している大腸がんまたは肺がん患者は,非服用患者と比較して全生存期間が有意に延長することから,DPP-4阻害薬は抗腫瘍効果を発揮することが示唆されている.一方でDPP-4阻害薬が,がんの発症,病期進行を促進する可能性を示す報告も存在するため,DPP-4阻害薬のがん発症への影響については現在も議論されている.本稿では,累積曝露量という新たな着眼点から,DPP-4阻害薬の大腸がんまたは肝がん発症への影響について調査した報告を紹介する.
    なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
    1) Mentlein R., Regul. Pept., 85, 9–24(1999).
    2) Bishnoi R. et al., Cancer Med., 8, 3918–3927(2019).
    3) Chou C. L. et al., Front. Oncol., 12, 840142(2022).
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