実習終了期に行われる研究授業「指導計画」の評価及びその改善に関する評価結果について,実習生の大学での模擬授業,中学・高校での実習及び実習指導者と実習生による各評価と相互間の評価について比較を行い,さらに実習校の「教育実習評価」も含めて最終的な「指導計画」作成能力の形成を検討した結果,1.「指導計画」の評価は,学生・教諭共通しており<教材・資料>,<学習形態>の項目が高く,<教師の働きかけ>の項目が低い。学生評価は,中学・高校における実習において同様であるが,教諭評価は,中学では<他教科,既習教材との関連>の項目が,高校では<興味・関心>の項目が低い。2.「指導計画」の改善に関しては,学生・教諭,中学・高校共通に<教材の生活実態からの必要性>,<受け身ではなく生徒自らの活動>の項目が高い。かかる能力形成をふまえ,今後においては指導技術の向上と,それを支える「指導計画」展開部分の組織化が求められる。
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