調理実習における問題点として,児童・生徒の作業への参加度が低い,作業過程を部分的にのみ担当することが多い等が挙げられる。また,家庭での調理者は一人であることから,調理実習におけるグループ作業の学習形態を考え,その効果をみた。教材は小学校第六学年「米飯とみそ汁」。実践学級を一学級とり上げ実験群の調理実習においては,常時,作業者を一人とし,他の者は観察し,調理課程において問題が生ずれば,そのつどフィードバックを行い,最終的に全員が調理作業過程をみるように,あるいは,いつでも作業者になれるような学習形態を行った。調理実習以外の学習においては同質のものに近づけるようにした。そして,学習形態について児童の自己評価,授業評価の結果で考察を行った結果以下のことがわかった。対照群と比較して実験群において○学習形態に対する児童の評価は好意的であった。○自己評価では,作業過程・能率・手順に関する項目の興味・関心が高かった。
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