日本教科教育学会誌

発刊に際して

平野智治

原稿種別: 本文
1976 年 1 巻 1 号 p. 1-
発行日: 1976/03/31
公開日: 2017/12/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.1.1_1

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教科教育学の成立と研究方法II

蛯谷米司

原稿種別: 本文
1976 年 1 巻 1 号 p. 2-13
発行日: 1976/03/31
公開日: 2017/12/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.1.1_2

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学校における教育は,家庭における教育と社会における教育の特徴を,日常の学習指導の中に反映させていなければならない。家庭における本能的・情意的な性格は,学校教育なかんずく年齢の低い段階になるほど,その中でも多く取り上げられるべきであり,社会における論理的な厳しさは,年齢の高い段階ほど強調されなければならない。このような総合的な教育計画の実施の実際とその理論を,具体的な学習活動の場に即して研究するのが教科教育学である。実践と理論の統一から教育実践の説明体系とともに望ましい未来への示唆が得られるように期待されるのが,学問としての教科教育なのである。教科教育学の研究分野には,その基礎論と教科区分論,教科教育実践などがある。これらは,教育活動の具体的な事実から資料を求めながら,またその事実の改善に集約されるようにして,研究の効果や検証の実を達成するようにしなければならない。

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教科教育学の構想 : 理科教育学を例として

嶋田治

原稿種別: 本文
1976 年 1 巻 1 号 p. 14-20
発行日: 1976/03/31
公開日: 2017/12/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.1.1_14

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教科教育学を考えるのに二つの立場がある。まず教科を定めてそれの教育学を考えていく立場と,教育を先に考えてそれを具体化するために便宜的に教科を考える立場とである。戦後の日本では前者の研究が進み,各教科ごとに教科教育学が体系化されつつある。筆者は,この行き方の欠点をあげて,後者の立場から教科教育学を構築する必要があることを指摘した。その具体例として理科教育学をとりあげた。

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教育課程の意義

武村重和

原稿種別: 本文
1976 年 1 巻 1 号 p. 21-26
発行日: 1976/03/31
公開日: 2017/12/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.1.1_21

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わが国の小学校・中学校における教育課程は,ほゞ100年間における経験の集積の上に構成されてきているが,これからも絶えず改善させ,工夫を加えられていく。この発達は,教科中心主義の考え方や児童中心主義と言われているところの,学習者の興味や関心に多大な期待を寄せる考え方,あるいは外界との接触の中から文化を生産し,未来を創造する人間の可能性に無限の期待を寄せる人間性尊重の主張などを歩むことによって為されてきたと言える。最近におけるわが国の教育課程は,この人間性を尊重し,自然や社会における協調を深める試みの中から新しい文化を創造する能力の伸展をはかり,ひとりひとりの子どもが,その個性に応じた生き方を得られるように配慮する方向に進んでいると言える。言語と多様な行動の結びつきは,学習者の考える能力を豊かなものにするであろう。また彼らが情報を探索して,自からの意志決定を確かなものにするであろう。このような最適化の探究は,多くの教師の実践から生れつつあると言える。

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For a Scientific Systematization of Instruction : The Active Investigative Learning and the Communicative Instruction System

Minoru Hisa, Hiroyoshi Jiju

原稿種別: 本文
1976 年 1 巻 1 号 p. 27-34
発行日: 1976/03/31
公開日: 2017/12/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.1.1_27

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A Study on the Method of Educational Technology in Science Education : Electromyographic Wave Forms and Cognitive Organization of Subject's Observing Activity

Nikom Tadang

原稿種別: 本文
1976 年 1 巻 1 号 p. 35-48
発行日: 1976/03/31
公開日: 2017/12/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.1.1_35

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教育学部における教育課程の現状と改善への一視点 : 理科を中心として

川上昭吾

原稿種別: 本文
1976 年 1 巻 1 号 p. 49-56
発行日: 1976/03/31
公開日: 2017/12/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.1.1_49

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本稿は,現在広く改善が進められつゝある教育学部の教育課程の現状を,理科とりわけ理科に関する教科専門科目を中心として分析を行なうとともに,そこでかかえている問題について若干の検討を加えようとするものである。理科に関する教科専門科目の教育内容は,学生の自然科学への関与の程度によって,中学校教員養成課程の理科専攻学生向け内容,小学校教員養成課程では理科を専攻する学生向け内容と理科を専攻しない学生向け内容の以上3つに大別して考えなければならないであろう。今日の小学校課程の教育課程においては,学生に4年間で何をどの程度与えるべきかが明確でないように思われる。そのために,学生は自分の好みを中心に勉強をし,ひいては小学校教師として必要なことを欠く結果に陥っているのではないか。このような事態をさけるために,小学校課程で理科を専攻しない学生には一般教育の自然分野の教育内容も含めた総合的な自然科学教育が必要であるし,理科を専攻する学生には他教科とのバランスも考え過度に理科の教科専門科目に力を傾注しないようにさせなければならないであろう。中学校教員養成課程においては,物理学,化学,生物学,地学それぞれの学問分野に関する知識・科学的方法などをどの程度学生に期待するかが問題となろう。具体的には,これらの4教科を平等に勉強することが良いか,特定の分野を深く勉強することが良いのかということになるが,このことに関する教師教育を主とする大学・学部における考えは多様であることが履修基準からうかがえる。教育学部の教育課程を小・中両課程に2分すると,小学校課程の教育課程は特に混乱している。したがってややもすれば等閑視されがちだった小学校課程にスポットをあてた改善が要請されるのではなかろうか。

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技術に関する実証的研究(1) : アサガオの教材化に関する研究(4)

毛利亮太郎, 畑栄一郎

原稿種別: 本文
1976 年 1 巻 1 号 p. 57-61
発行日: 1976/03/31
公開日: 2017/12/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.1.1_57

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中学校技術科の教材としてアサガオを使うことを考えた実験により,次の結果を得た。(1)品種は姫小袖が最もよい。(2)短日処理は20〜30゜に加温して行った方がよい。(3)30°のもとで,1日の中,16時間暗くすることを2回繰り返すと,5月に蒔いて,7月に花を咲かせることができる。(4)本実験で得たデータを実際の授業に使うと,技術的思考を促すことが期待できる。

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数学教育学,および数学教育学に対する数学の位置について

湊三郎

原稿種別: 本文
1976 年 1 巻 1 号 p. 62-72
発行日: 1976/03/31
公開日: 2017/12/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.1.1_62

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現在数学教育の研究が科学的であり,しかも一つの学問として体系化されるということが期待されている。ところが今のところ,数学教育がどのような学問として規定され,またどのような研究方法をとれば科学的研究であるといえるかは不明確なままになっている。このため数学教育学と専門科学としての数学との関係も明らかではない。この小論では,規定される数学教育学に対して数学がどのような位置を占めるかを考察する。このため,先ず数学教育学をどのように想定するかを述べた。次に,想定され,いくらかの条件を与えられた数学教育学が数学をどのような位置におくかを三つの側面から考察し,これらの各々に該当する研究例をいくつかあげる。研究例は三分野の存在証明の意味ももっている。このようにして,数学教育学のもつべき性格として述べられたものが妥当であることを示唆した。

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数学における創造性とその測定について

佐伯卓也

原稿種別: 本文
1976 年 1 巻 1 号 p. 73-79
発行日: 1976/03/31
公開日: 2017/12/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.1.1_73

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数学創造性の定義を,種々の一般創造性と内外の数学創造性検査から帰納し,一応,与えられた場から数学的な問題を認知し,作問する能力と,その問題,ないしは,別に与えられた問題を創造的に解決する能力として考える。筆者の研究例(佐伯,1975b)を示し,それを種々の視点で検討し,発想段階の研究として位置づける。一般の数学創造性検査問題のうち例の多い「メーキャップ問題」をとりあげ,教授学と数学教育の目標とのかかわりを論じる。創造性教育を強調するなら,その評価も創造性を測るものでなければいけないが,数学創造性検査問題は丁度この役目をするだろう。

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情報の与え方 : 教育工学への近接の試み

中谷雄治

原稿種別: 本文
1976 年 1 巻 1 号 p. 80-87
発行日: 1976/03/31
公開日: 2017/12/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.1.1_80

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筆者は,適正な情報の与え方を探索することを意図し,亦,教育工学的手法への近接を狙って研究を継続して来た。本誌では,主に比熱概念の導入段階で,筆者が教育臨床で試みた手法とその効果などについて述べる。その内容についての目次は,次の如くである。1緒論 2本論 2.1研究の動機と目的 2.2探究授業並びに比較・分析両視点からの授業の考察 3結語 3.1生徒の状況と授業の条件 3.2手だてからの効果参考文献

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野外観察で特に期待できる学習効果をあげる指導法とその試行

橋本雅巳, Saburo Minato

原稿種別: 本文
1976 年 1 巻 1 号 p. 88-96
発行日: 1976/03/31
公開日: 2017/12/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.1.1_88

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地学領域の指導において,野外観察で特に期待できる学習効果とは何かを探ぐり,生徒が観察をするときの目のつけどころや考え方の拠り所をどのように与えればよいかの検討をした。これらの検討結果をもとにして,野外観察をするときの観察行動の過程をプログラム化し,自由な発想活動をできるだけ束縛しないように留意した観察カードを作成した。このような観察カードを用いた野外観察を試行し,生徒の行動や反応の結果にもとずいて野外観察に関する新しい指導法の検討をした。

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教育の原点としての理科教育 : 子どものわかり方に即した授業の構成

山川亮, 守屋昇, 臼井敏雄

原稿種別: 本文
1976 年 1 巻 1 号 p. 97-105
発行日: 1976/03/31
公開日: 2017/12/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.1.1_97

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「考える」ことの追研から創造性の育成へ

守田美智子, 実川道子, 安田英子

原稿種別: 本文
1976 年 1 巻 1 号 p. 106-120
発行日: 1976/03/31
公開日: 2017/12/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.1.1_106

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教科教育学建設への提言(教科教育学への提言)

高木佐加枝

原稿種別: 本文
1976 年 1 巻 1 号 p. 121-129
発行日: 1976/03/31
公開日: 2017/12/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.1.1_121

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教科教育の考え方と放送学習の関係についての一考察(教科教育学への提言)

堀江固功

原稿種別: 本文
1976 年 1 巻 1 号 p. 130-134
発行日: 1976/03/31
公開日: 2017/12/07

DOIhttps://doi.org/10.18993/jcrdajp.1.1_130

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