日本教科教育学会誌
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25 巻, 1 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 桑畑 美沙子, 立山 ちづ子
    原稿種別: 本文
    2002 年25 巻1 号 p. 1-10
    発行日: 2002/06/30
    公開日: 2018/05/08
    ジャーナル フリー
    ウインナーを教材とした授業実践5事例を取り出し,食文化にかかわる学習内容と学習方法を検討した。その結果,食品の加工実習は導入されていたが,消費者としての知識の習得に重点がおかれ,食文化をつくる主体の形成をめざそうとする意図は読み取れなかった。そこで,食文化をつくる主体の形成をめざし,無塩せきウインナーが市販化された経緯を学習内容に含み,ウインナーを手作りする加工実習,家族や地域の人々への聞き取り,教師からの語りかけなどの学習方法を導入した授業計画案を作成した。
  • 入江 和夫, 藤井 久美恵, 片岡 寛仁
    原稿種別: 本文
    2002 年25 巻1 号 p. 11-19
    発行日: 2002/06/30
    公開日: 2018/05/08
    ジャーナル フリー
    家庭科による食品衛生をより効果あるものにするため,小・中家庭科教科書の調査結果に基づき,フードスタンプを実験教材にした授業効果を検討した。授業後,児童は調理の際の衛生意識を高め,また生卵・肉などを扱う場合の手洗いの注意度も高めた。フードスタンプに対する児童の興味・関心は高かった。児童はフードスタンプの操作を簡便であると評価した。感想文からも,この授業は好意的に評価された。
  • 猪瀬 武則
    原稿種別: 本文
    2002 年25 巻1 号 p. 21-30
    発行日: 2002/06/30
    公開日: 2018/05/08
    ジャーナル フリー
    本研究では,米国経済教育のシミュレーション教材『ミニ=ソサエティ』の分析を通して,実践的意思決定能力を育成する経済教育の構成原理を明らかにした。その構成原理は,第一に,シミュレーションによる経済社会の形成という経験の拡大原理,第二に,デブリーフィングによる経験の省察,概念化,感情を交えた新しい価値の形成という反省的探求原理の2つである。この原理を適用した教材の使用によって,シミュレーションにおいて「日常的な参加者・形成者・役割行為者」として活動した子どもは,デブリーフィングによって自己の行為を「社会科学的解釈者として」反省的に吟味し,さらに,自己の感情の合理化による理論解釈・批判から新たな価値形成を可能とするのである。
  • 平田 道憲
    原稿種別: 本文
    2002 年25 巻1 号 p. 31-40
    発行日: 2002/06/30
    公開日: 2018/05/08
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,生活時間設計の学習内容を高等学校家庭科教育の観点から考察することである。生活時間設計とは,生活時間の計画,実行,評価の過程をさす。本研究では,第一に,高等学校家庭科における生活時間設計の取り扱いについて現行および新学習指導要領,教科書,指導書の記述から分析し,第二に,生活時間設計の学習内容を考察する上で参考にすべき文献を,生活時間研究に限定せずに範囲を広げて検討した。その結果,高等学校家庭科における生活時間設計の学習内容を次のとおり考察した。(1)生活時間設計を生徒の短期生活設計という視点でとらえる。(2)生活時間調査から始める。(3)計画,実行,評価をさせる。(4)計画における目標の確認。(5)計画を達成させるための工夫。(6)家族・人間関係と関連させた学習の視点。(7)計画を実行する際の阻害要因。(8)評価については,評価シートを工夫し多様な側面から評価させる。(9)計画の期間。
  • 小田 泰司
    原稿種別: 本文
    2002 年25 巻1 号 p. 41-50
    発行日: 2002/06/30
    公開日: 2018/05/08
    ジャーナル フリー
    本論文の目的は,アメリカ新社会科における社会科学科の代表的なプランであるホルト社会科の理論的成立過程を,開発者であるE・フェントンが1950年代末から1960年代半ばまでに取り組んだ教育研究を分析することで,明らかにすることである。分析の結果,次のような結論を得た。フェントンは,科学的社会認識を形成する歴史教育の成立をめざして,1959年からAdvanced Placement 研究に,1963年からPittsburgh Scholarship Program研究に取り組んでいった。その過程において,彼は生徒が習得した社会諸科学の知識を応用して歴史事象を探究していくことができるように,歴史課程につながっていく社会科学課程を設定する内容編成を行っていったのである。また歴史課程での学習方法として「生徒による歴史研究」を開発していったのである。そのことがホルト社会科の成立につながっていったのである。
  • 桑山 尚司, 岩崎 秀樹
    原稿種別: 本文
    2002 年25 巻1 号 p. 51-60
    発行日: 2002/06/30
    公開日: 2018/05/08
    ジャーナル フリー
    「EFA2000評価・世界的総括(Education for All 2000 Assessment Global Synthesis)」は,「万人のための教育」へ向けた1990年以来の取り組みの現実的な成果を評価しつつも,基礎教育を取り巻くさまざまな問題が未解決であることを指摘する。本研究においては,EFAへ向けた取り組みとしてユネスコと広島大学が共同で行った「遠隔地小学校児童のための識字教材開発」プロジェクトの内実を考察し,その意義を3点あげた。すなわち,(1)問題指向型の識字教材内容,(2)授業の改善のためのネットワークの構築,(3)異なる教材観,授業観の間の対話である。また,EFAを現実のものとするために克服すべき課題が「ダカール行動の枠組み(The Dakar Framework for Action)」の記述の中に内包されていることを指摘した。
  • 林 未和子
    原稿種別: 本文
    2002 年25 巻1 号 p. 61-70
    発行日: 2002/06/30
    公開日: 2018/05/08
    ジャーナル フリー
    本論は,米国における先進的な事例として,ウィスコンシン州,オハイオ州,ミネソタ州の家庭科カリキュラム開発に焦点を当て,1990年代にみられる「実践問題アプローチ」の特質と意義を明らかにすることを目的としている。3州の事例を考察した結果,いずれも,80年代の「実践問題アプローチ」を発展させる方向で研究・実践を深め,家庭科カリキュラムの開発・改訂を精力的に進めていた。80年代に初めて開発した「実践問題アプローチ」の家庭科カリキュラムを土台としつつ,90年代には,実践的推論の構成要素と要素間の関係を明示し,概念の構造化とプロセスの精緻化を行うことによって,実践的推論の質の向上を目指していた。また,行為の根拠を提示し,意思決定の規準を明確にしたり,価値判断の妥当性を検証する評価法を適用するなどして,相互主観的な判断にとどまらず,より客観性や普遍性を追求する傾向がみられた。
  • 鹿野 敬文
    原稿種別: 本文
    2002 年25 巻1 号 p. 71-80
    発行日: 2002/06/30
    公開日: 2018/05/08
    ジャーナル フリー
    最近,地球市民教育に目が向けられるようになってきているが,既に満杯のカリキュラムのことを考えると新しい教科として地球市民教育を学校教育の中に導入することは極めて難しい。そのため,次善の策として,現行各教科に地球市民教育の視点を取り入れる方法が考えられている。筆者は,高校では英語教育がこの役割を担うのに最もふさわしいと考えている。ただ,それには英語教科書の内容やアプローチが現状のままでは難しい。そこで,現行英語教科書での地球環境問題の扱いについて調査した上で,英語教科書の内容やアプローチを地球市民社会により合ったものにするための提言を行うことにした。なお,この論文では,グローバルな諸問題の中から地球環境問題だけを取り上げている。
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