理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
14 巻 , 1 号
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  • 軍司 晃, 阿部 均, 内山 靖
    1999 年 14 巻 1 号 p. 3-9
    発行日: 1999年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    前十字靭帯損傷患者の動作時の不安定感に影響を及ぼす要因を明らかにすることを目的として,前十字靭帯損傷者26名を対象に膝動揺性測定の信頼性と,各指標間の関連性を検討し,動作時の自覚症状から膝動揺性と筋力について比較した。膝動揺性の計測ではICCで0.8以上得られる指標が多かった。各指標間の関連では脛骨変位量とStiffnessとは相関が高かったが両者の変化は一様ではなく,膝動揺性には質的評価も必要と思われた。また,不安定感の要因を膝動揺性と筋力の側面からみると,膝動揺性では133N負荷時の変位量とStiffnessで有意差があり,筋力では低速度,伸展筋群で有意差が認められた。
  • 徳田 哲男
    1999 年 14 巻 1 号 p. 11-17
    発行日: 1999年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    全国の特別養護老人ホームでの介護従事者を対象に郵送アンケート調査を実施し,介護空間別,介護機器別による移乗寸法や誘導寸法について提案した。調査空間は居室,便所,浴室,廊下およびエレベータとし,各領域ごとに車いすの全幅を基準とした介護幅と,車いすおよびストレッチャでの誘導あるいは移乗介護による支障の程度を回答してもらった。有効回答数は1,299件(回答率:43.37%)であった。実際の介護幅は各領域とも介護に支障がないとする幅よりも狭く,特にストレッチャの利用において狭い傾向を示した。少し狭いが介護に支障はない幅は,居室内での車いすとベッド間の移乗が車いす全幅の1.5~2.0倍,廊下での回旋は車いすが3.5倍,ストレッチャが4.0倍程度を必要とした。
  • 西條 富美代, 峯島 孝雄, 谷口 敬道
    1999 年 14 巻 1 号 p. 19-23
    発行日: 1999年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    介護者の腰痛は深刻な問題である。この腰痛を予防するために,車椅子とベッド問のトランスファー介助などを行う場合には,腰部負担が少ない膝関節屈曲姿勢が指導される。しかし,実際の介護場面では膝関節伸展姿勢が多く用いられている。そこで我々は,膝関節屈曲姿勢と伸展姿勢で,トランスファー介助動作をモデル化したリフティング動作を行い,重量と重量の移動角度を変化させた場合の主観的な負担度および体幹と下肢の回旋動作の相違を検討した。その結果,主観的な負担度は膝関節屈曲姿勢で高くなることが認められた。また,膝関節屈曲姿勢では下肢に比べ体幹の回旋角度の割合が大きく,現在良好とされている膝関節屈曲姿勢が必ずしも良好なトランスファー介助姿勢とはいえない可能性が示された。
  • 坂本 雅昭, 渡辺 純, 増永 正幸, 小西 啓子, 斉藤 明義
    1999 年 14 巻 1 号 p. 25-28
    発行日: 1999年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    健常成人女性9名に対してアイスパック,コールドパック,持続的冷却装置による3種類の寒冷療法を行い,皮膚温の変化について検討した。その結果,コールドパックと持続的冷却装置では,冷却開始直後の皮膚温低下はコールドパックの方が有意に低下したが,冷却終了時にはほぼ同値を示した。また,冷却終了後の皮膚温上昇も同様な経過を示した。アイスパックによる冷却では,持続的冷却装置およびコールドパックより有意な低下を示した。冷却終了直後の皮膚温上昇は他の冷却方法より大きかったが,30分以降は同様な経過を示した。各々の冷却特性や使用環境を考慮することにより,急性外傷に対する寒冷療法として有用と考えられた。
  • 萩之内 淳, 梅村 守
    1999 年 14 巻 1 号 p. 29-32
    発行日: 1999年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,より安定した立位保持を求めるために,平衡機能の一つ,下肢骨格筋(大腿四頭筋,前脛骨筋)興奮が重心動揺にどのような影響を及ぼすかを検証することである。本実験としては,健常成人12名を対象に,閉脚と開脚の違い,下肢伸展と屈曲の違い,重心高の違い(下肢屈曲位と補高上姿勢)の2条件間の立位時重心動揺を比較した。その結果,左右成分の動揺軌跡距離値,前後成分の動揺軌跡距離値,重心動揺面積値の各パラメータにおいて閉脚と開脚の違い,下肢伸展と屈曲の違いの2条件間に有意差がみられた。本実験結果から,開脚姿勢が立位時重心動揺を減少させることが判明し,中でも下肢伸展が最も重心動揺を減少させることから訓練方略としての可能性を示唆された。
  • 臼田 滋, 山端 るり子, 遠藤 文雄
    1999 年 14 巻 1 号 p. 33-36
    発行日: 1999年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,地域在住女性高齢者のバランス能力と下肢筋力,歩行速度の関係を検討することである。歩行補助具を使用せずに屋外歩行が可能な,60歳以上の女性高齢者を対象に,バランス能力,下肢筋力,歩行速度を測定した。バランス能力では静的立位時重心動揺(開眼・閉眼)と機能的バランス評価としてFunctional Balance Scale(FBS),Functional Reach(FR)を測定した。下肢筋力はCybex770にて膝関節伸展ピークトルク値(体重比;%BW)を測定し,歩行速度は10m最大歩行速度とその際の歩行率,歩幅を測定した。統計学的分析の結果,機能的バランス評価,下肢筋力,歩行速度,歩行率,歩幅は年齢と有意な負の相関関係を認めたが,重心動揺は相関を認めなかった。年齢を制御変数とした場合,機能的バランス評価と歩行速度,歩行率,歩幅はそれぞれ有意な正の相関を認めた。以上より,健常女性高齢者の歩行能力には機能的バランス能力が重要な要因となることが示唆された。
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