本研究は,在宅におけるDM患者を対象に多メモリー加速度計測装置付歩数計(CAL-D;スズケン社)を用いて歩数から運動エネルギー消費量や総消費エネルギー量などの身体活動量を算出するとともに,呼気ガス分析による運動負荷試験を実施し,身体活動量と全身持久力の関連性について検証した。対象は,脳血管障害・虚血性心疾患を伴わない当センターに外来通院中のDM患者10名(男性7名,女性3名,平均年齢65±7歳)とした。1日あたりの平均歩数・運動エネルギー消費量および総消費エネルギー量は,それぞれ8,202±1,966歩/日・231±70 kcal/日および1,789±191 kcal/日であった。運動負荷試験において最大酸素摂取量(VO
2max)および最大仕事量(maxWR)は,1,282±222 ml/min・118±25 wattsであった。一日あたりの平均歩数と運動エネルギー消費量,最大総消費エネルギー量,総消費エネルギー量,最大酸素摂取量と正の相関を示し,在宅におけるDM患者の日常の身体活動量と運動時の最大酸素摂取量などの全身持久力との関連性があることが再確認された。
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